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畑仕事をするとスッキリすると言うけれど、それはやっとここ最近の話で、5年前まではヤバかったのです。

 今日は、友人の畑の助っ人で、畝作りに汗を流した。
ほぼ荒地の畑は、この時期に軽く開墾して、畝を作っておいた方が良い。
寒いかと思いきや、動いているうちに暑くなり、上着も帽子も脱いでしまった。

2時間ほど鍬をふるったので心地良い。
今、パソコンに向かっていても、まだ頭がスッキリしている。

今でこそは、畑で土に触れると、スッキリ心地良いという感じになっている。
しかし、やり始めて5、6年もの間は、畑から帰ってくるとぐったりして倒れ込み、寝込んで、翌日もまだぐったりしているというのが常だったのだ。
最近になってこれを人に告白すると、嘘〜〜!と、みんなびっくりする。


一緒にやっている友人は、口々に「土に触ると気持ちいいね、元気になるね」などと言っている。それなのに、自分は真逆だ。
やっている最中から、頭が重くなってくる。
そんな感じなのに、よく嫌にならなかったな、止めなかったなぁと感心する。
自分は、かなり飽きっぽいタチなのに。

ぐったり疲れても、畑を止めなかったのは、なぜだろう。

思うに、一つには、負けず嫌いだから(笑)
真面目にもう一つには、
この状態は本来の状態ではないのだ、
きっとやり続けているうちに、本来の正しい状態になって平気になるはず、
という根拠のない確信があったからだ。
妙な事に、この確信は揺らぎのないものだった。

そして、なんと5年ほどもしてから、
やっとやっと、畑から帰っても平気になってきたのだ。
いやーーー、長かった、笑。

理由は定かではない。
いろいろ調べても、土に触れると免疫系が強くなり、
心身によい影響があるとか、ストレスに強くなるとか、良い影響がほとんどだ。
具合が悪くなるということは、出てこなかった。

特に虚弱なわけでも体力がないわけでもないのに、不思議だ。

土に触れても疲れなくなってから、変わったことといえば、
以前より、自分自身に揺らぎがなくなってきてる、ということぐらい。
(5年もたったので、少し成長したのか、いやいや、歳をとったということか)

おそらく、
土の中にいる微生物たちと、私の体内にいる微生物たちとの間で、
最初のうちは不協和音があったけれど、だんだんと触れ合ううちに、
仲良く、共生して行き始めたのでは?と思っている。

味噌や、パンの酵母など、発酵食品も
作りはじめの頃は上手くいかなくても、作り続けるうちに、
どんどん元気に発酵し始めるように。
パンの自家製酵母は長く作っているので、
それと同じ理屈だと思うと、納得できるのだ。

土は、石や砂の集まりではなく、
土壌生物(微生物、昆虫、土壌動物)の塊だから。

同じように、人間の腸のなかにも、
体の細胞の数よりはるかに多い腸内細菌達がたくさんいるのだ。


身土不二(しんどふに)という言葉が思い浮かぶ。
身体と土は分けられない、ひとつだから。


土中の微生物、腸の中の細菌が、お互いを認め合っていくと、
お互い、楽に生きられるのではないかな、
実感としてそう思う。

とにかく、畑が楽にできるようになって、良かったのだ!


#暮らし






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