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【PICフォーラム】元キャスターが教える“伝える”技術 【サイボウズ・山本賀保子】

自分らしく毎日を活き活きと過ごし、自分が持つポジティブなインパクトを周りに与えられる人になることを目指す、サイボウズの『PICスクール』(過去のPIC記事はこちら)。

その中で月に2回、さまざまな分野の講師を呼んで行われる『PICフォーラム』が、今月12日に開催されました。

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2022年最初のPICフォーラム、テーマは『元テレビキャスターが教える”伝える”技術』
講師を務めたのは、弊社=サイボウズ株式会社・社長室の山本賀保子(やまもと・かほこ)です。去年4月にサイボウズに入社、前職はNHKの番組キャスターとして活動していました。

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大学卒業後、NHK高松放送局に入局し2年間情報番組のキャスター、2017年より地元・NHK大阪拠点放送局のニュース番組でスポーツキャスターを担当。現在はサイボウズ社長室に在籍し、主に広報を担当している。

今回のキーワード『伝える』は、日常のコミュニケーションやビジネスシーンでも欠かせないもの。
誰もが大なり小なり『感動や発見を伝えたい』という思いを持っていて、普段は自然にできていることなのですが、人前で話したり、改めて場を設けられたりすると途端に苦手に感じてしまう方が少なくありません。(山本自身もそうでした)
伝えることを楽しめるようになれば」と開催されたPICフォーラム、さっそくリポートしていきます!

🌷『伝える』と『話す』は違う!

まず講義の最初に言及したのが、『伝える』と『話す』の違い。「混同されがちですが、私はかなりの違いがあると思っています」と山本。

「”話す”動作は、もちろん聞き手がいる場合が多いですが、自分が主体になっているものです。一方の”伝える”は、聞き手が受け取ってくれて初めて成り立つものだと思っています。つまり相手が主なんです。ここが大きな違い。私たちが日常のさまざまなシーンで対話するときに必要なのは、どちらかというと”伝える”の方ですよね。
なので今日は”きれいな話し方”とか”丁寧な言葉の使い方”ではなく、”どうすれば伝達できるか?”に重きをおいて考えていきたいと思います。」

”伝える”から遠く離れた動作として、
・相手が理解しない言葉で話す
・相手の理解度を気に留めず、滔々と一方的に話す
・書いてきたものをただ音読する
などは『ただの音声化』だと話していました。

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「うまく伝わらないときは大抵、無意識のうちに、これらの伝わらない方法をとってしまいがちです。他にも、伝えたい情報を正確に把握できていなくて、関係ない方向に話が散らかってしまったり、自分が知っていることは相手も知っている気になって勝手に話を進めてしまったり…。
ただ言いたいことを言うだけの場面ならそれでいいかもしれませんが、”伝える”ときに欠かせないのが、”常に相手に意識を向ける”ということなんです。相手がきちんと情報を受け取れているか、そうなるように話を組み立て、わからない部分は補えているか。そこに意識をむけることが大切。」

相手ありきの動作だからこそ、常に相手への意識が大事。
それをしっかりと胸に刻むことで、多くの人が悩む”アレ”も、コントロールできるようになると言います。

🌷”伝える”を意識して、『緊張』をコントロール

キャスター時代から、いろんな人に言われてきたのは「よく緊張せずに話せますね」ということ。
テレビカメラの前、イベント会場では司会者として大勢の観客の前に立つことを経験してきましたが、『当たり前ですけど、緊張する。でも見せないように、取り乱さないようにコントロールできる』と話します。実際に山本自身も、緊張して体が強ばる感覚を数多く経験してきました。

「まず考えたのが、”緊張しているときどんなことを考えているか?”です。私自身のことで言うと…”こんな大勢の前で、間違えたら嫌だな”とか、”うまくいかなかったらどうしよう”とか、そんな感じ。
でも正直、間違えたらきちんと謝って修正すればいいし、自分がうまくいかなくても誰かを傷つけることは…あまりないんですよね。」

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「だからもっと深い理由があると思って、深堀りしたんです。なんで緊張するのか……。すると見えてきたのが、”間違う”ことが嫌なんじゃなくて、間違ったときに”『うわ〜、あの人間違えた!』って笑われるのが嫌”なんだって気づいたんです。」

つまり、緊張しているときは自分に意識が向いてしまっている……『自分が格好悪い人のように見えてしまったら嫌だ』という気持ちが心臓をバクバクさせていたと話す山本。”伝える”ことに集中できていなかったと振り返ります。

「でも実際、自分が聞き手だとして……人が間違ったのを見ても笑わないし、”まぁ、そういうこともあるよね”って感じ…じゃないですか(笑)そんな気にも留めないし。だからミスしても大丈夫なんですよ。
それよりも”今こうして時間を割いて耳を傾けてくれている人たちに、きちんとお伝えしよう”と集中する。そうすると緊張はだんだん穏やかになって、周りの景色が見えてくるようになります。緊張している自分を認めて、相手に集中することを心がけるようにしたら、徐々にコントロールできるようになりました。」

そうした経験から、ぜひ『緊張の奥底に眠っている気持ちはなんだろう……?』と心の声に耳を傾けて、緊張している自分を受け止める作業をしてみて欲しいと話していました。

🌷伝え手として進化するには『客観的になること』

最後に、伝え手として進化するためにオススメの方法として、
・録画・録音をして、翌日以降に見聞きすること
・時間があれば字に起こしてみること

を挙げました。実際に自分がキャスター時代からやっていることで、話し方だけでなく、自分自身を客観視するのに役立つと言います。

「最初は聞きなれない自分の声にむず痒くなるかもしれませんが、是非やってみて欲しい。自分の口癖や話の進め方を自覚することで、自ずとどうすればいいか見えてきます。自分の伝え方を見つめることは、今のありのままの自分を見ることです。それが自分にとって変でも否定せずに、より良くなる方法を自分なりに探して、コミュニケーションをとる中でより良く成長させていって欲しいと思います。」

と結びました。
この後、参加者の方から実際にテレビの放送を見ていて感じることや、自身の話し方の癖についてなどさまざまお話をいただきました。
”伝える”という身近な行為だからこそ、感じて吸収してもらえた部分があるのかもしれない、と思います。

🌷PICスクール・フォーラムでの学びは無限大!

PICスクールはもちろん、PICフォーラムでもさまざまな講師を招いて、毎日を幸せに過ごすのに役立つ知識を学び合っています。
自分軸を持つ生き方を学べるPICスクールでは、2月も無料体験・説明会の実施を予定していますので、ぜひぜひご参加ください!

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