悪いヤツになって英語ラップを①(Eminem - Venom 歌詞解説)

こんにちはTOKです。
皆様、歌は好きでしょうか。
私は小学校5年生の時にGreen Dayというバンドの21 Gunsという曲を聴いてから、ギターを始め、洋楽にハマっていきました。
もちろん今は多様な音楽を聴きますが、それがきっかけです。
毎日家で弾き語っているうちに、とても良いことがありました。

英語の発音だけちょっと良くなった!

「だけ」ってなんやねん。

けどこれ本当の話。
英語が飛び抜けて得意とかではないけれど、英語のリズム感と微妙な発音の違いがちょっとわかるようになりました。

洋楽好きの人はわかるかもしれませんが、あんまり歌詞って洋楽の曲を好きになる要素としては弱いですよね?
だって何言ってるかわかんないんだもん。
しかしですね、飽くまで持論というか推測なのですが、意外と歌詞って音楽聞く上で大事なんじゃないかと思うんですよ。私。
音程には関わらなくても、言葉だって音ですから、同じ「ド」の音でも、歌詞が「あ」と「い」では聞こえ方が全然違うんじゃないかと。
具体的には、きちんと韻が踏まれていると耳障りが良くなるのではないかと思うのです。

そこでですね、私は「音」(発音や強弱)に気を付けて歌詞を分析してみると楽しいんじゃないかと思い立ったわけです!
そうすれば、英語の発音も改善されるし、ラップみたいなスピードの速い歌詞でも歌えるようになるんじゃないかと!
※実際私は速い曲はこうやって覚えています。滑舌も改善されました。

今日からスタートする記事は、

英語の韻に気を付けて歌詞を分析してみたシリーズ!

目的は、

かっこよく英語の歌を歌えるようになること

だけです!発音改善やらなんやらは飽くまでおまけ!
歌詞の内容にはほぼ触れません!
楽しければ良しというスタンスです!
だから発音が逆に悪くなっても責任取りません!

記念すべき初回に取り上げるのは、この曲!

Eminemの、Venomです!

いきなり随分とハードなやつ来たな!
と感じたあなた。
その通り、これは世界一速いラップというギネス記録保持者であるエミネムによる楽曲。
ハードなやつで歌を覚える際に韻が発揮する威力を感じて欲しいのです。
こんなことやる人なかなかいないかもしれないけど、私は一曲まるまる解説します!
※解説というか、飽くまで私の拙い英語力での解釈です。

だから記事はかなり長くなると思います。
本当に長いです。笑
ですので全体を分割してまずは今日は1番の途中まで解説です。

選曲の理由はこちら。
○ ラップなので韻がひたすら踏み倒されている
○ エミネムかっこいい
○ マーベル映画のテーマ曲!


という、2つ目と3つ目は完全に趣味に浸かった理由でございます。
そう、私が映画好きな上に、マーベル好きであることも言いたかった!
レビュー楽しみにしててね!!

その映画とは、曲名と同じく「ヴェノム」という映画です!
今日は我慢して映画については語りませんが、スパイダーマン系のダークヒーローということだけ言っておきます。


それでは早速いきましょう。

Intro (じわじわ迫ってくる感)

I got a song filled with shit for the strong-willed
When the world gives you a raw deal
Sets you off 'til you scream, "Piss off! Screw you!" 
When it talks to you like you don't belong
Or tells you you're in the wrong field
When something's in your mitochondrial
'Cause it latched on to you, like—

(YouTubeでは0:28-0:46)

こちらが歌詞です。
注目すべきところを太字にしました。
ここだけに着目してあとはモゴモゴ言ってても、曲に聞こえると思います笑

まだイントロなのに、かっこいい要素が詰まりまくっておりますね!!
このパートの基本となる音は、

"O"の音

です。
song, strong, world, raw, off, off, talks, belong, wrong, mitochondrial, on
全部で11回出てきます。
※mitochondrial って、我々の細胞の中で呼吸を司るミトコンドリアのことですよ!(急に生物専門の学生出してくるヤツ)

それに加えて、

"I"の音

もくっついていることが多いですね!
song filled, strong-willed, world gives, raw deal, off 'til you, wrong field, mitochondrial
全部で7回出てきます。
(mitochondrialだけ"IA"ですが、韻は踏めちゃうんですね。)

さらに、

強弱の弱にあたるところだけれども、強めに発音してリズム感を出す

ことをしているんじゃないかと思うところが、
off 'til you, talks to you, on to you
の you たちです。
「オーf・ティ・リュ」「トーks・トゥ・ユ」「オーn・トゥ・ユ」というように、「ター・タ・タ」というリズムが生み出されていますね。
しかも全部 you という同じ単語なので韻も踏まれています。

ついでに、off 'til you と talks to you の間にある off! Screw you について少し。
これは、"O"の後が 'til ("I"の音) から to に変わるのをさりげなく繋ぐ、という役割を果たしているのではないでしょうか。
Screw you は弱めに発音されているので、ずっと繋がれてきた「"O"の音の次の音は"I"の音」でなくなっても違和感がありません。
しかしその後の to you と韻を踏んでいるので、to you の to は「強」で発音しても自然に聞こえます。

【細かすぎるTOKのお気に入りPOINT】

When it talks to you like you don't belong
Or tells you you're in the wrong field

この部分のリズムがとても好きです!
don't belong の don't は小節の最後と次の小節の最初を繋ぐ四分音符なので、"(don't) belong | Or tells you you're" の小節は裏のリズムから始まります。
それに対して、"in the wrong field" の小節はずっと表のリズムなんです。
それなのに!
韻を踏んでいる belongwrongどちらも同じ2拍目に揃っている
これが聴いていて(歌っていて)めちゃめちゃ面白くてかっこいいんです!
楽譜全く分からなくても 0:39-0:42 の3秒間を聴けば「なんかかっこいい!」と思うはずです笑(適当)

以上、イントロでした。
ものすごく盛り沢山ですよね。
イントロ通して同じ韻を踏み続けられるのはエミネムの頭が良いからなのか、修行の賜物なのか。
恐ろしいですね、まるでヴェノムのように(こら)

Verse① (ヴェノムに取り憑かれてる感)

Verse (いわゆるAメロ)は長いので分割しますね。
Verse①は1番の前半です。

Knock knock, let the devil in
Manevolent as I've ever been, head is spinnin'
This medicine's screamin', "L-L-L-Let us in!"
L-L-L-Like a salad bowl, Edgar Allan Poe
Bedridden, shoulda been dead a long time ago
Liquid Tylenol, gelatins, think my skeleton's meltin'
Wicked, I get all high when I think I've smelled the scent
Of elephant manurehell, I meant Kahlúa
Screw it, to hell with it, I went through hell with accelerants
And blew up my-my-myself again

ポイントは、L-L-L-Let とか L-L-L-Like、my-my-myself のように、レコードの針が飛んだような、「一つの単語を何度も言うヤツ(語彙力)」です。
ミュージックビデオ見たらわかりますが、ヴェノム?(エミネム)に取り憑かれている描写が映像でもこんな感じですよね。
ラップでそんなところまで表現しちゃうんですね……。

このパート、超複雑に絡み合っております。
とりあえず大切なところ太字で示しましたが、「ほぼ全部太字やんけ!」という感じなので、まず一つ目の要素だけ抜き出したのがこちら。

Knock knock, let the devil in
Manevolent as I've ever been, head is spinnin'
This medicine's screamin', "L-L-L-Let us in!"
L-L-L-Like a salad bowl, Edgar Allan Poe
Bedridden, shoulda been dead a long time ago
Liquid Tylenol, gelatins, think my skeleton's meltin'
Wicked, I get all high when I think I've smelled the scent
Of elephant manure—hell, I meant Kahlúa
Screw it, to hell with it, I went through hell with accelerants
And blew up my-my-myself again

「強-弱-弱」で "E-ə-ə"

の音が基本型です。
"ə" は恐れることはない、アイウエオどれでもない、弱い呻き声を出せば良いと思っていただければ。
※厳密な発音記号として使っているわけではありませんのでご了承ください。
devil in, Manevolent, ever been, head is, medicine's, Let us inと、怒涛の6連続使用ですごいスピード感出してきますね。

「強-弱-弱」の「強」でスロースタートしてから「弱-弱」で加速

を繰り返すので、緩急が凄まじいパートです。
そして、しばらく出てこないと思ったらひっそり elephant がいたり、最後はガッツリ myself again で締めることで、全体の統一感も出していますね。

manevolent って初めて聞きましたが、悪い人に豹変したり、ガキっぽかったり知ったかぶりしたり、とにかく良くない意味みたいです。
(歌詞、as I've ever been だって……)
"man"の部分は「男」でしょう。
"evolent"は evil と関係あったりするのかな?(わからん)
※詳しい意味はリンク先へ。

では次。

Knock knock, let the devil in
Manevolent as I've ever been, head is spinnin'
This medicine's screamin', "L-L-L-Let us in!"
L-L-L-Like a salad bowl, Edgar Allan Poe
Bedridden, shoulda been dead a long time ago
Liquid Tylenol, gelatins, think my skeleton's meltin'
Wicked, I get all high when I think I've smelled the scent
Of elephant manure—hell, I meant Kahlúa
Screw it, to hell with it, I went through hell with accelerants
And blew up my-my-myself again

例の「針が飛んだレコード」です。
最後の my-my-my は韻は踏んでませんがリズムを完全に意識しているので一応付け加えました。
音は、

イッイッイッ

です笑笑
いやあ、照れますねえ歌うの。
けど、普通「ッ」の音がない英語の中にこの詰まる音を入れることでかなりアクセントになってますよね。
L-L-L だけで終わるかと思いきや Liquid と Wicked を入れてくるあたり、さすがです。

次は、

L-L-L-Like a salad bowl, Edgar Allan Poe
Bedridden, shoulda been dead a long time ago

3,4行目です。

「強-弱-強」で "A-a-O"

です(time だけ"AI-a-O"ですが)。
salad bowl, Edgar Allan Poe, time ago の3つです。
まさかサラダボールとエドガー・アラン・ポーで韻を踏むとは。
アラン・ポーはコナンの由来の由来ですね。
(エドガー・アラン・ポー→江戸川乱歩→江戸川コナン)

次は、

Of elephant manurehell, I meant Kahlúa
Screw it, to hell with it, I went through hell with accelerants
And blew up my-my-myself again

難易度高いですね……でもかっこいい!

「強弱-強」で "Au-A"

の音です。「あうーあ」って感じ。
これが manure, Kahlúa, And blew up の3つ。
そして、そのうち Kahlúa, And blew up の前には

「強-弱-強」で "E-ə-E"

がくっついてます。
hell, I meant (Kahlúa), accelerants (And blew up) の2つです。
※ちなみに Kahlúa はリキュールの一つ、カルーアのことですね。
カルーアミルクのカルーア。

ここまでが大事なところで、他にはこんな踏み方をしてます。

Knock knock, let the devil in
Manevolent as I've ever been, head is spinnin'
This medicine's screamin', "L-L-L-Let us in!"
L-L-L-Like a salad bowl, Edgar Allan Poe
Bedridden, shoulda been dead a long time ago
Liquid Tylenol, gelatins, think my skeleton's meltin'
Wicked, I get all high when I think I've smelled the scent
Of elephant manure—hell, I meant Kahlúa
Screw it, to hell with it, I went through hell with accelerants
And blew up my-my-myself again

まずは2,3行目の spinnin', screamin' が完全に韻踏んでますね。
そこに5行目の Bedridden と been がちょこっと参戦。

あとは6行目 Tylenol, gelatinsskeleton's meltin' で踏んでます。
gelatins と meltin' で微妙に音節の数が違うので注意。
7行目の I get all が Tylenol と skeleton's に若干参戦。
7行目最後の smelled the scent が gelatins と meltin' に参戦してます。
※Tylenol とは鎮痛解熱剤の種類。


と、いうわけで。
長いですねー……今日はここまで!(新○者の鯛焼き?)
速い曲を覚えるのは長丁場の戦いですが、歌えるようになったら絶対気持ち良いので頑張ります!私が!!

ではまた次回。
続きも読んでくださると非常に嬉しいです。

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