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【LINEコラム】好きなものと健康志向を両立するお酒の嗜み方(2022.1.13配信)

こんにちは!
不調を根本から治す健康づくりで仕事と暮らしの充実をサポートするライフデザイントレーナーの丹後友里です(@tanchan0630)。

ここ数日日本全国各地で大雪な日々が続いていますが、皆さん体調含め日々の暮らしはいかがでしょうか?普段ない地域に突然に湧いた自然災害には何かと困りごとが多発すると思います。ですが、焦らず今できることを集中して取り組んでいきましょう。とりあえず、雪道を歩くときは『踵から着かない』『すり足でペンギン歩きのように一歩一歩歩幅を狭めて』確実に歩くことがおすすめです。

さて、今週もコラムをお届けします!
今週は忘年会・新年会を居酒屋さんで行われたこともあったと思いますので、コロナ禍における『お酒の飲み方』と迫りくる健康診断についてお届けしていこうと思います。



『酒は百薬の長』という言葉を目にしたことはありますか?

適量の酒はどんな良薬よりも効果がある

ということでお酒を飲むことを正当化する方もいると思います。しかしこれは大前提として『適量』という言葉がキーワードです。コロナ禍で少しずつ感染が収まりつつあった時期に、居酒屋で飲みの席の制限が緩和されて少しずつ『コロナ前』のように『お酒の席』を楽しむことができるようになってきていました。

そんな中で、皆さんは『適量』を守ってお酒を飲めていたでしょうか?

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「久しぶりに外でお酒が飲める」

その開放感から普段以上にお酒を飲んでその場を楽しもうとすると、かえって悪酔いしてしまい、不調をきたすことにもなりかねません。さらに、お酒は飲む量を『適量』と称していても、肝臓の働きを鑑みると前提が覆ることがあります。なぜならお酒への耐性というのは肝臓の『アセトアルデヒド分解能力』の強さによって分かれるからです。

アルコールは胃や小腸で吸収され、主に肝臓で分解されます。アルコール(エタノール)は、まず分解されて『アセトアルデヒド』になり、次に無害な『酢酸』になります。アセトアルデヒドの分解が遅い体質の人は、少量の飲酒でも顔が赤くなったり吐き気がしたりするフラッシング反応が起きます
(浅部 伸一 医師:自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科元准教授で肝臓専門医)

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つまり、少量(適量)を守って飲んでいたとしても、この『アセトアルデヒド分解能力』が弱いとアルコールを分解できず生活習慣病などの死亡リスクが高まり、最悪死に至る(病気になる)こともあるということです。

ということは、『酒は百薬の長』という概念はだいぶぐらついてきますよね。

また、さきほども少し触れた『悪酔い』。これも対策をとる必要があると考えます。特にコロナ禍で言われている『飲み会は控えて』という声。飲食店だけを責めるような受け取り方をされていますが、重要なのは飲食店でお酒を飲むことが悪いのではなく、『お酒を飲んで悪酔いし、必要以上に周囲に飛沫を飛ばす行為』が良くないということです。

皆で集まってワイワイ楽しむことが好きなのは十分わかるのですが、大事なことは『周囲を守りながら楽しむこと』ではないでしょうか。テレビ中継を見ていても、お酒を飲んだ後の会話でマスクをされていない方が多く見受けられます。みんなの顔を見て楽しみたいという気持ちもわかりますが、自分本位に楽しむのではなく相手を守った上でお酒の場を楽しむことを考えてもいいのかなと思っています。

ですので、より『withコロナ』のお酒の楽しみ方として、

『血中アルコール濃度を急激に上げない飲み方』

を実践すると良いと浅部先生は仰っています。
具体的な方法は、

■ 空腹で飲まない
 ① チーズやサラダ(油性のドレッシング使用)など
   油を含む食べ物を先に食べる
  ⇒ コレシストキニン(消化管ホルモン)が働き、
    胃の出口となる幽門が閉まる
  ⇒ 胃でのアルコールの滞留時間が長くなる
  ⇒ 悪酔い防止に

 ② 冷ややっこ枝豆かつおやまぐろの刺身を食べる
   ⇒ 肝臓でのアルコール代謝を促進する
     働きがあるたんぱく質やビタミンB類などが豊富

■ 酒と一緒に水を飲む
  ⇒ 
血中アルコール濃度の急激な上昇を抑える

お通しを必ず食べてからお酒を飲むお酒を飲んだら水を飲む
たとえアセトアルデヒド分解能力が弱くても、このように血中アルコール濃度を高めないようにお酒を飲むようにすれば肝臓に負担をかけず、悪酔いもせず、相手を思いやりながら、好きなお酒と一緒にその場を楽しめる。

ちょっとしたひと工夫があれば、健康増進と嗜好品の楽しみを両立することができます。お酒好きな方はぜひ心に留め置いていただけると嬉しいです。



また、私が勉強している『健康経営』においても有料法人認定制度を受ける必須要件として『定期検診受診率100%』というのがあります。

しかし、ここで大事なことは受診率が100%ということよりも

検診を受けたことで健康状態を把握する

不足・欠如している所は治療して補う
(=異常を正常に戻す)

自分のパフォーマンスを高める(高まる)

仕事の生産性を上げる(上がる)

成果を出して利益をつくる

業績が伸びる

ことに帰結することが大事です。

「毎回定期検診で肝臓の数値引っかかるんだよなぁ……」
という方は返ってきた検診結果に『やっぱりか』と諦めモードになり「はいはい」と見なかったことにする。その気持ちはわかります。笑

しかし、そんなことをしても現実は変わらないので、少しでも長く自分の好きなものを楽しみながら仕事をしたい・社会に出て活動していきたいと思うのであれば、嗜好品を『楽しむ』のではなく『嗜む』ことを意識すると良いのかなと思います。

ちなみに、お酒のアルコールを分解するのは肝臓の働きとお伝えしましたが、その他の肝臓の機能には

胆汁の合成と分泌(食べ物の消化に必要)
栄養の集積場(胃腸で吸収した栄養を集める)
栄養分の合成加工(身体が必要な栄養素に加工する)
・栄養を分配(↑を動脈に流す)

という機能があります。
なので、アルコールの分解にばかり注力していると、その他の機能の手が回らなくなり、全身に栄養素を送れないので、身体の各部位で栄養失調(ご飯が来ない)になり、本来あるはずの機能を発揮できずケガをしたり別の病気を引き起こしたりと良いことがありません(※肝臓が悪いと疲れやすいのはここから来ます)。

ここで大事なのは、お酒を控えるだけでは肝臓ケアにならないということです。肝臓も生き物です。ご飯が必要なんです。そのために知ってもらいたいのが、『アミノ酸を多く含んだもの』を食べるということ。なぜなら肝臓の大好物が、アミノ酸だからです。

アミノ酸はたんぱく質の一種です。
たんぱく質は、肉類・魚介類・卵類・乳類など動物性の食品のほか、豆類・穀類など植物性食品に多く含まれています。一般的に、動物性食品に含まれるたんぱく質の方がアミノ酸スコアの高い良質のたんぱく質が多いですが、特定の食品に偏らないように、それぞれのたんぱく質をバランスよく食べるようにすると良いです。

特にミドルシニア世代の40~50代の方は消化機能も低下し始めてきているので、極力肉より魚を多めに意識してみてください。魚に含まれるDHAなどの成分は血管や腸を柔らかくするので動脈硬化などの生活習慣病のリスクが低くなります。

少しでも長く、元気でいるために。
ちょっとしたひと工夫で嗜好品と楽しく付き合っていっていただけたらと思います。



【 参考記事 】




今回も長々と最後までお付き合いいただきありがとうございました。
少しでも皆さんの健康力向上にお役に立てできましたら幸いです。

コラムの内容について質問・疑問・感想などありましたら、お気軽にトーク画面よりお声掛けください (*^^*)/


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