企画のヒントは「疑問」から


どうやって企画を考えているのですか?
テレビを作る僕にはいろんな人からこの質問が寄せられます。

仕事柄、番組を作るために
常日頃からネタを探しているのですが、
そのネタをどう企画に結びつけるのかは
すべて「疑問」からスタートします。

例えば、友人と車で遠出した時のこと。
旅の途中、高速道路のサービスエリアに寄って
昼食を取ることにしました。
地元の名物料理に舌鼓を打ち、
ご飯を食べた後に店内を物色していたら、
端っこの目立たない棚に道路地図が売っていました。

僕は疑問に思いました。
「このご時世、ここで地図を買う人っているの?」

サービスエリアを出発し、
助手席に乗っていた友人にこの話をしました。

「車にカーナビがついているのが当たり前だし、
 スマホにgoogleマップが入っている時代に、
 道路地図を買う人ってどんな人なんやろ?
 しかも、高速道路のサービスエリアって、
 すでに目的地を決めて向かっているのに、
 途中で地図を買うことある?
 ここにカメラを設置して、
 どんな人が買うのかを追いかける番組、面白くない?」って。

友人は目を丸くして、
そんなことを考えていたんですか!?と驚きました。

「普通の人は、地図を見つけても
 『地図があるなぁ』くらいしか思いませんよ」と。

でも、これが企画の原点です。

高速道路のサービスエリアに売っている地図を買う人って
どんな事情なのか知りたいのです。
窓を開けて車を運転していたら、
手元にあった地図を誤って落としてしまった
なんてことがあり得るかもしれない。
粘れば面白いエピソードが拾えそうです。

もしくは、スマホ社会になって必要性がなくなった
商品をリストアップしたら面白いのではないか。
さびれた商店街にある電気屋で30年前くらいに
発売されたワープロ(若者知ってる?)を買う人ってどんな人?
というロケに発展できるかもしれない。

「疑問」一つでアイデアが次々と浮かんでくるのです。

後はその疑問を解決するために
どういう手段でロケをしたらいいのかを考えるのです。
それが「企画」になります。

この話をしたら友人から
「たなりょうさんは常にアンテナを張ってるんですね!」
と言われましたが、
僕はそんなつもりはありません。
常に頭の中でテレビ番組を作る癖がついているので、
ついつい気になってしまうのです。
(これが職業病w)

「疑問」は企画の第一歩。
企画上手になるためにまずは疑問に思うことを
リストアップしてみてはいかがでしょうか。

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