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約14年愛用の電動自転車の代用品が必要になってきた

「平成19年4月 左足、平成19年12月25日 右足」

これは、おばあの部屋の壁に貼られている、おばあ直筆の、その辺にある紙に書いた文字だ。

ちなみに、私はおばあちゃんっ子。
5歳から現在も同じ部屋で寝ている。
(部屋の間取り図の影響もあり、夜はおばあの部屋に、私がお邪魔する形です)

おばあは、書いたら物忘れ防止になる信者で、なんでもその辺の紙に書きまくっている。

そして、私はおばあのことならなんでも知っている。
戦争の話、おばあの病気の話、旅行の話、好き嫌いの話。

子どもの頃、うなぎを捌く手伝いばかりしていたから、今はうなぎが嫌いなこと、
同じく、飼っていた鶏を捌く場面を見てきたから「とりはイヤや」と言うこと、
そのくせ、さつまいもばかり食べて育ったのに「イモはおいしいんや」と発言すること。

などなどなど。。。

そんなおばあもやっぱり歳をとってきた。

そりゃあ、私が成人しているのだから、そうなのだけれど。

今年度で米寿だ。

同居する祖母だけあって、私とはフランクに話をするし、日課だってある。

通称、「洗濯おばさん」、シワをきちんと伸ばして洗濯機からベランダへ運び、日に焼ける黒色のものは、きちんと裏返して干す、プロだ。

プロは相変わらずプロなのだけど、小言が増えてきた。
「はあ〜、えら(しんどい)。」
「腰イタイ、ポンポンポン(叩く)。」

よっぽどしんどい時は洗濯機からベランダまで運ぶよう、ちゃんと要求する。
「あんた、これ、ちょっと、運んでよ〜」

「はいはい、わかりました。」
偉っそうに返事ができるのも、おばあと私の間柄だからだ。

おばあの日課?は、もうひとつある。
それは、整骨院へ通うこと。

冒頭「平成19年」のあの時、おばあは杖が必要なほど膝を悪くした。

平成19年は西暦で2007年、17年前のことだ。

それ以来、波があって、良くなったり悪くなったりを繰り返して、必要な時に、近所の整骨院へ自転車で通う。

おかげさまで、今は杖はいらない。
その代わり、肺活量や心臓の何かの低下で、長い距離はやっぱり歩けない。

だから、おばあのひみつ道具は「電動自転車」だ。
運動神経はそこそこ良いらしく、自転車のバランス問題は何も低下していない。

ただ、膝を悪くしたから、2010年、電動自転車デビューした。
デビューしたら、それまで億劫だった近所の買い物も銀行も、「行ってくるわ〜」と元気にできるようになった。

それから、今年で14年目。問題がいくつか出てきた。

一つ目。
電動自転車に寿命がきている。
バッテリーもタイヤのチューブも、それぞれ一度交換しているけれど、それでもバッテリーの減りが早い。
しょっちゅう充電している。
そして、充電し終わってセッティングするのを忘れて、いつも「あ、忘れたわ」と言って取りに戻ってくる。
自転車の消耗品にはつきものの話、それの管理能力もある意味、消耗品、かもしれない。


二つ目。
おばあの身長が縮んでいる。
14年前、たしか私は中学生だったと思うけど、身長は同じだった。
それが高校や大学に行くようになると、定期的に「あんた、背ぇ、伸びたぁ?」とマヌケなことを言ってくるようになった。
もちろん、私の身長は変わっていない。
おばあが低くなっているから、私が高く見えるだけだ。
「あんたが縮んどるだけやろ?」と強めの返事を返し、その後おふざけモードでごまかすために、
「♪はしら〜の〜き〜ずは おとと〜しの〜
チャラララ〜…♪」
2人で季節外れの曲を歌ったり歌わなかったり。

おふざけはこの辺にして、冗談抜きで7センチくらい縮んでいるから、自転車26インチはでかい。
腰(というか肩甲骨)も曲がってきている。
危なくないといいけどなぁ。
こういう時におばあちゃんっ子が姿を現す。


という理由で、今後のことも考えて、新しい電動自転車を贈ってあげたい。
具体的には、自転車のサイズダウン、それをするなら、三輪車の方が良くない?というおせっかい。

今年8月下旬に、ブリヂストンから「ラクットワゴン」が新発売される。
ほしい。
でも、お金、ない。

まともに働けていない私には大金すぎる。
本当に贈れるのかどうかは別として、

ほしい。です。

あ、自転車のヘルメットも合わせてほしいです。

今回は、日頃天然ボケとツッコミで漫才をしている私とおばあの、#この夏ほしいもの のお話でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました😊


#この夏ほしいもの

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