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カカオを調味料に。

ファインカカオの消費を増やす=持続可能なカカオの産地をサポートする

コンチェのチョコレートに使用しているカカオ豆は普通のカカオではありません。それは希少な品種だとか特別な産地という訳ではなく、公正な取引を経て適正な代金が生産者に渡っているものであり、カカオの木が育つ環境や育てる農家さんやサプライヤーにとって将来に渡り続けていくための努力がなされているものを指しています。

その様なカカオ豆を購入し我々がチョコレートへ加工し皆さんに食べていただくことがチョコレートを持続可能な食品や文化として維持していくことになると考え、我々のお店は熱帯地域の途上国にある農家さんと日本の消費者をつなぐ橋渡し役であると捉えています。

大手メーカーの1週間未満

静岡でチョコレートを作り続けて4年になりましたが、未だに年間のカカオ購入量は今年ようやく1トンを超えた程度と微々たるもの。日本のカカオ輸入量は年間53,548トン(2019)。大手製菓メーカーが使用するカカオの数日分程度しかありません。その程度の規模で生産者をサポートする、だなんて胸を張ることはできません。

やはりカカオの消費や流通については世界の大手メーカーがその流れを握っており、我々のようなマイクロサイズのメーカーは資金的な貢献度はゼロに等しいと認めざるを得ません。それでもなぜチョコレート作りを通じて生産者を支援する、と堂々とパッケージに印刷してまでアピールしているのか。それは消費者であるお客さまの意識と行動に変革を促すことしか出来ないからです。

我々なりのSDGs

作り手はお客さんの意見や行動をとても気にしています。それは大手メーカーである程に重要度を増してきます。コンチェのチョコレートは消費の世界で末端の末端な場所にありますが、我々の考えに賛同し行動してくださるお客さまが増えることによって、大手メーカーを含む作り手の意識は変化し、チョコレートやカカオの世界の流れを変えられる可能性があるからです。それはチョコレートだけではなく全ての消費行動にもつながっています。

結局は消費者を媒介とした他力本願のSDGsアクションではあるのですが、やらないよりはマシ、やれば波紋のように広がる可能性を秘めている、というように自分自身で捉えて行動を続けています。

カカオがシーズニングとして優れているわけ

前置きが長くなってしまいましたが、「カカオを調味料に」というのはこれもファインカカオの消費量を増やすための新しいアクションです。カカオ=チョコレートは当然の構造ですが、カカオを食卓に上げることができればお菓子やスイーツ以外の新たな消費機会を増やすことができるだろう、という発想の元から始まったアイデアです。

カカオのコクとスパイスの香りで、料理がグッと深くなる

カカオが調味料として成り立つ理由をお教えします。あなたはカレーにチョコレートを入れた経験はありませんか?そのときにあなたが期待した効果はなんだったでしょうか。カレーにチョコレートの香りを足すことですか?そうではありませんよね。きっと味に深みを与えたかったからだったのではないでしょうか。

コンチェで販売しているカカオ・シーズニングもその発想に基づいています。カカオは料理にコクを与えてくれます。メインの食材に合わせた香辛料を配合し、カカオを使った料理を誰でも手軽に作り上げられることを目的としています。

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もちろん使い方のシチュエーションによってはカカオの香りを楽しむこともできますし、それができるように「Add Cacao」のラインナップも揃えています。カカオは塩や醤油味噌など主役の調味料ではなく代替品でもありませんが、カカオが料理の奥行きをもたらし、料理全体の完成度をグッと引き上げてくれます

9月からは「秋のオススメ」として全種類お試しサイズをセットにした特別なパッケージも販売しています。商品の詳細はConcheのウェブサイトでぜひご覧ください。


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