誕生から400年。有田焼ネクストステージ
九州の、いや日本を代表する器どころである佐賀県有田。有田焼が生まれたのが1616年。今年は400周年というアニバーサリー・イヤーだ。
有田焼は、中国の景徳鎮の影響を受けた磁器。土物といわれる陶器よりも硬度あり扱いやすいことから、旅館や料理店で広く使われてきた。しかし、アジアの安価な業務用が日本に多く入ってきてからは低迷の一途をたどっているらしい。
そんな有田焼が「ネクストステージ」としてユニークな試みをスタートさせた。「ダイニング・バトン」という名のコラボレーションイベントで、レストランでこのために有田の窯元で制作された器を使った特別コースを提供するというもの。
そのVol.0となるメディア発表会が昨夜六本木のイタリアン・トラットリアで行われた。シンプルで使いやすい器は、イタリア料理との相性もぴったりだった。
佐賀というのは、日本のPRベタを象徴するような場所だと思う。良い物はたくさんあるのに、それを伝えきれない。それ以前に、自身のところの「良さ」をわかっていないケースも多い。
今回の「ダイニング・バトン」のために作られた器は、今後は一般にも販売されるという。まずは、食のテーブルから発信する「ネクスト・有田」。魯山人が頂点?かどうかはおいておくとして、器好きはほぼ100%食いしん坊である。食の現場から器を発信する。“そもそも”でありながら、いままでなかなか見られなかった試みである。
写真は有田焼いろいろ。中央の白と薄い緑の器は、ダイニングバトンのために作られたもの。
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