育児はキレイ事ではない。赤ちゃんの夜泣きに苦しむママへ(たまにパパ)
子育てや育児は絵に描いたような微笑ましい子供との生活をイメージしますが、実際はそんなことはない場面に出くわします。
これからパパ・ママになる方が読んだら幻滅するかもしれませんが、私の素直な感想です。
子供の特性や性格、人数によるかもしれませんが、異なる人間が同じ空間で過ごすということは、結構大変なこと。血の繋がりがあるからという理屈はあまり意味がなく、親と子供がお互いにどう向き合うかが問われる場面に多々出くわします。
この記事では、
・ちょっと子育てに疲れている人
・子供とどう接したら良いかを悩んでいる人
・近くに気軽に相談できる人があまりいない人
こんな人向け(=以前の私や私の妻でした…)に書いてみます。
特に夜泣き対応が一番しんどかったので、綴ってみます。
1.投げ出したくなるのは間違えじゃない
生まれたばかり〜生後2ヶ月頃まではミルクを飲んだら寝てしまい、起きたら泣くの繰り返し。昼夜の区別がつかないため、夜も構わず泣いていますよね…
産後の入院している間の貴重な1週間。
妻曰く、長男の時は一瞬も離れたくなくて、一緒に寝ていたが、全然自分が寝れずに疲弊…
その経験をもとに、次男、長女の時は入院中は看護師さんに預けて(安心だし)自分の体調を少しでも早く戻すことに注力したとのこと。
入院が終われば、ずっと一緒にいることになりますしね。
この夜泣いている子供に対して、特に最初の子供がきつかった。
私たち夫婦に免疫がないというか、なぜ寝ないのかがそもそも理解できておらず、単純に、赤ちゃんに対して
「夜なんだから寝ろや。」(言葉が汚くてすみません)
ってなっていた。
ググってようやく、あぁそういう時期なのかと頭では理解できたけれども、深夜2時に泣いている子供を目の前にして、しかもそれが毎日続いているという状況は、人を冷静な感情になんかさせてくれません。
親だって、人間です。
しかも、子供が生後1ヶ月であれば、
親だって、親歴1ヶ月。
親になる=聖人君子になる。わけではない。
子供がいない時期は夫婦で自由に過ごしてきたし、その前は彼氏・彼女の関係でそれこそ気ままに楽しく生きていたわけ。
それが、子供を授かったからといって、睡眠を妨害される事象に対して、微笑ましい眼差しで対応できるわけなんてない。
一方で、周囲は親になったんだからという、変な期待値や眼差しが勝手に上がってしまい、ネットを見ても、理想的な家庭像が写っているし、「育児はこうすべき!」という記事が多々ある。
いいからまずは、寝させてくれよ。
というのがこの赤ちゃんが生後2ヶ月まで。もしくは夜泣きが収まる1歳前後ぐらいまでの長い期間に思う、素直な気持ちなわけです。
そのため、育児を投げ出したくなる気持ち。あわよくば、この両手に抱えている赤ちゃん自体を投げ出したくなる気持ち、私は当然だと思う。
ダメなことはもちろん頭でわかっています。赤ちゃんを落として良いわけない。でも、こっちも生存意欲があるわけで、それを妨害するものがあれば、排除したくなる。
マズローの5段階欲求って学校で習いましたよね。あれの一番下です、今、脅かされているものは。
だから、伝えたいことは、投げ出したくなって良いということです。
2.目の前の子供にどう接するべきか
とはいえ、先人たちや自分の親も含め、抱きかかえる赤ちゃんを投げ出さなかったから今の私が存在しているわけです。
自分も含めて逃げ出したくなったけれども、なんとか踏みとどまった。
んじゃあ、どうしたらいいのか?
私は、
授乳/寝かしつけ以外の家事育児を放棄すること
これを提案します。
・パパに夜泣きを対応してもらう(せめてパパが翌日が休日の時だけでも)
・実家が近いもしくは同居して、ジジババが面倒を見てくれる。
そのようなご家庭はそれでOK。ガンガン頼りましょう。
私が想定しているのは、
・パパが育児に無関心もしくは単身赴任等で不在。(=以前の私)
・ママの実家が遠い、義理の実家しかない、もしくは頼りにくい関係。
こんなシチュエーションです。
教科書的?というか「夜泣き 対応」とかでググれば家事代行サービスや外食をしましょうなんて書いてある記事がありますが、そんなお金、ありません。
頼りになるはずのパパもジジババも不在となれば、赤ちゃんとママしか残っていない。ママ友にストレスを吐き出すのも、ツイッターで罵詈雑言を呟くのもいいのですが、睡眠不足は変わりません。
そこで提案なのが、授乳/寝かしつけ以外の家事育児を放棄することです。
雑に聞こえるし、極論かもしれませんが、それで良い。というか、そうでもしないとママ自身の体調、精神面がおかしくなる。それを守るための手段です。
・子供を虐待するな、可愛がれ。
・育児はこうすべき。
・完母の方が良い、いや、ミルクでも大丈夫
こんなステレオタイプというか、誰かが決めたルールは無視しましょう。
話を聞くのは、「ママが寝た後に」です。
そう、寝れないんですから頭も体も働きません。思考力は著しく下がっているし、冷静な判断もできない。気力も萎えている。
こんな感じに、私の妻はなってしまいました。いわゆる産後うつです。とにかく表情が冴えずに、気力も体力もなかった。
理由は私が非協力な上に、なぜ家事をやっていないかを指摘したから。(過去の私は最悪です)
以前の私は、
・夜泣きは基本的に妻。家事も妻。
・私が子供の面倒を見るのは、子供が機嫌が良い時だけ。
・面倒を見るといっても、おもちゃで遊ぶだけ。
・泣きだすと抱っこをするものの、結局泣き止まず、ママにバトンタッチ。
・そして自分は仕事のチャットに返信していて、子供を忘れている。
今このテキストを打ちながら、マジでひどい人だと我ながら思うのですが、自分は稼ぐのが役割だから。というロジックでしたので、聞く耳を持ちません。※本当にごめんなさい。
だからこそ、ママは授乳/寝かしつけ以外の家事育児はやめましょう。
部屋が散らかっていてもいいですよ。また散らかるから。
食器洗いが大変だったら、ラップをお皿に貼りますか?洗う必要がなくて簡単ですよ。私は、東日本大震災の時、水がなかった時はそれで生活をしていました。せざるを得なかったのですが、平時でもありかもしれません。
旦那が家事をしないことで文句を言ってきますか?反論する気力もないはずですので、無視しましょうよ。もしくは、置き手紙でも置いておきましょう。
いいんですよ。赤ちゃんに母乳/ミルクを与え、抱っこをしてあげ、添い寝してあげているだけで。
赤ちゃんのそばに、ママがいるだけで。
それだけで、いや、それがこの時期の最大の育児です。
ママ、十分しっかりやっていますよ。
全然間違っていません、本当に素敵です。それがママの役割ですよ。
今日も寝不足でも、赤ちゃんと無事に過ごせたじゃないですか。
横で赤ちゃんが一瞬寝ているじゃないですか。
ミルクを飲んでいるじゃないですか。
それでOKなんです。それが育児なんですよ。
3.パパの仕事中は天国です
ここからは過去の私に書いたものです。
過去の私は育児に一切興味がなく、ママに育児も家事も求めていた人です。そんなパパに言ってあげたい。
そこの仕事を頑張っているパパ。毎日お疲れ様です。
突然ですが、いくつか質問です。
1.あなたの部下に日本語は通じますか?もしくはどんな言語でもいいのですが、コミュニケーションをとることは可能ですか?
2.商談相手は時間通りに来ますか?会議は時間通りに始まりますか?遅れたとしても、コントロール可能な範囲ですか?
3.自分がトイレに行っている時に、部下の目を離すことはできますか?
4.食事は自分1人で食べることができる時間はありますか?
5.仕事中、30分おき、もしくは不定期にスマホのアラームなどの大きな音が発生する環境で仕事をしていますか?
さあ、パパの回答を教えてください。
これ、全て赤ちゃんに置き換えていただくとわかるはず。
現代はVUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代と言われていますが、赤ちゃんに対応しているママは、確実に乗り越えています。
ママ=パパより優秀なビジネスマンです。絶対。
そこの納得いっていないパパへ、解説しますよ。
1.あなたの部下に日本語は通じますか?もしくはどんな言語でもいいのですが、コミュニケーションをとることは可能ですか?
赤ちゃんは言語が通じません。泣くことで不快や不安を伝えている。
前述の「夜なんだから寝ろや!」と赤ちゃんに言っても、寝ません。
一方、パパの部下には言語が通じます。外国人であっても意思は通じます。これ、天と地の差です。
2.商談相手は時間通りに来ますか?会議は時間通りに始まりますか?遅れたとしても、コントロール可能な範囲ですか?
赤ちゃんに時間という概念はありません。自由です。
そのため、スケジュールが立てられません。常に赤ちゃん優先です。赤ちゃんの状況に、ママが合わせるしかありません。
3.自分がトイレに行っている時に、部下の目を離すことはできますか?
ベビーベットに赤ちゃんを置いておくことも可能ですが、特に最初の子供の場合は、心配になるはず。寝返りが打てるようになると、逆に心配になるものです。
一方、パパは部下に対して、自分がトイレに行っている間に不安になることはありますか?ないですよね?仕方がなく、部下と一緒にトイレに行くこともないですよね。
4.食事は自分1人で食べることができる時間はありますか?
ママが羨ましいと思えるランキング1位です。
※札幌市、田中家調べ。
自由な時間に、自分1人で、邪魔されずに食事をとること。
なんて素敵なんでしょう!!
ってパパは思っていないですよね。当たり前だろと思っていますよね。その時点でズレてますよ。はい。
5.仕事中、30分おき、もしくは不定期にスマホのアラームなどの大きな音が発生する環境で仕事をしていますか?
アラーム=赤ちゃんの泣き声だと思ってください。
いいですか。商談中も、会議中も、自分が集中して資料を作っているときもアラームがなりますので、ご注意ください。
あ、ちなみにそのアラームはスヌーズ機能搭載ですので、止めても止まりません。でも鳴る時間はランダムですので、コントロールできませんよ〜
4.まとめ
最後のスヌーズ機能付きスマホですが、超高級品で壊れたら一生、元に戻りません。しかも、お金では買えないもので、なかなか手に入らない人もいる。でも、しばらくの間は付き合っていかないといけないから、結構厄介というのが本音。
でも、パパとママが望んで手に入れたものですよ。
赤ちゃんをスマホに例えるのは不謹慎かもしれませんが、わかりやすいかなと思います。こんなスマホがあったら、投げ出したくなりますよね?
ほら、投げ出したくなったじゃないですか。
これ以外は手に負えないですよね?
でも、徐々にそのアラームはコントロールできるようになるし、学習を通じて自立できるようになる代物です。
そう、赤ちゃんは月齢が進むにつれて夜寝てくれるようになります。日中にいっぱい遊んであげることで、疲れて寝るようにもなります。
だからいいじゃないですか。
赤ちゃんに母乳/ミルクを与え、
抱っこをしてあげ、添い寝してあげているだけで。
それだけで、いや、それが、生まれたばかりの赤ちゃんに対する育児ですよ。
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