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「スクラムって結局PDCAなんでしょ?」の問いを解く

TDCソフト株式会社 Advent Calendar 2022 14日目の記事です(=゚ω゚)ノ
※枠空いてたので当日に奪いました、1日ぶりの私です

社内でスクラムの研修を提供する際、タイトルにあるような質問をもらうことがあります。これを聞くと、な~んか、いつもモニョっとする感覚があります。そうだけど、そうじゃないような…?あきらかに私の中でうまく言語化できていません。今後ずっとモニョモニョするのは嫌なので、私なりの答えを探してみたいと思います。

プロセスから考えてみる

そもそもスクラムとは、「複雑な問題に対応する適応型のソリューションを通じて、⼈々、チーム、組織 が価値を⽣み出すための軽量級フレームワークである。」とスクラムガイドに定義されています。そして、以下のイベントをスプリント単位で繰り返し実施していくのが、スクラムにおける必要最小限の"プロセスの型"だと考えます。

  • スプリントプランニング

  • デイリースクラム

  • スプリントレビュー

  • スプリントレトロスペクティブ

一方、PDCAサイクルとは、業務の品質や効率を高めるために提唱されたフレームワークで、以下の4つのステップを回します。

  • Plan(計画)

  • Do(実行)

  • Check(評価)

  • Action(改善)

さて、単純にプロセスだけ見ると・・・あれ、なんか同じと言われるのも理解できるような感じがします。うーむ、少し視点を変えてみます。

結局、何を重視してる?

先ほどの定義から、スクラムは価値を生み出すことに重きを置いたフレームワークだと理解できます。価値を生み出すために、細やかなコミュニケーションや変化への対応を求められます。

一方で、PDCAサイクルはどうでしょうか。100%主観なので異論などバッチリ受け付けますが、PDCAは「プロセスそのものをしっかりこなす」ことで成立するフレームワークなのではないかと思いました。なんとなく、"アジャイル"というよりは"スピード"ってイメージです。(4つのプロセスの中でどれが大事とかは争いが起きそうなのでここでは割愛します)

スクラムガイドにも「要素の省略やルールに従わない場合は上手くいかなくなるかもよ~~~」と記載があるので、対応するイベントをこなすという意味ではPDCAと同じかもしれません。ですがスクラムで大切なのは、単にイベントをなぞることではなく、3つの理論(三本柱)や5つの価値基準を実践した上でイベントに取り組み、価値に繋げていくということではないかと思います。

次からは、答えられるかな

今後「スクラムって結局PDCAなんでしょ?」と聞かれる機会があったら、私はこう答えてみることにします。


プロセスだけの比較をすると、確かに同じ要素に見えますよね。ただ、スクラムはそのプロセス(イベント)をただ回せば良いのではなく、効果的に機能させるために

  • 確約(Commitment)

  • 集中(Focus)

  • 公開(Openness)

  • 尊敬(Respect)

  • 勇気(Courage)

からなる5つの価値基準を実践し、

  • 透明性

  • 検査

  • 適応

の三本柱をいかに実現させるか、という点に注力する必要があるんですよ~


とまぁ、こんなところでしょうか。私の頭の中もざっくり整理できた気がします。これでモニョモニョたちも成仏できたに違いないです。

スクラムはPDCAサイクルではなくOODAループの方が近いんじゃ!という論調もあるかと思いますが、あまり詳しくないのでOODAについてはまた別の機会に調べてみたいと思います。

最後になりますが、今回の内容はあくまで私の中の整理なので、私の考えを押し付けたりするものではありません。もし違った視点での解釈などあればぜひお聞きしたいです(*'▽')
ここまで読んでくださってありがとうございました!

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