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中途採用者は、「新卒より少し早く成果が出せる人材」。「即戦力」と考えてつぶさない。

尾形真実哉先生の『組織になじませる力』など、ここ数年の間に尾形先生が出された本は、組織適応について様々な研究知見が紹介されており、私も、自社のキャリア採用者へのオンボーディング施策を整備するのにとても役立てています。

尾形先生の本には、「即戦力」と捉えてしまうと、色々と支援が手薄になるから、「新卒よりは早く成果が出せる人材」といった程度のとらえ方にまず変えたほうがいいよ、ということが述べられています。

そういえば、企業の人事などからも「中途採用をたくさん行っているが、1年以内離職が多くて」という相談を時々受けるのは、やはり、うまくオンボーディング、組織適応ができていないのかなと思う次第。

「どれ、どんなもんだい、お手並み拝見」となりやすいのが、中途入社者だと尾形先生の本には書いてあります。私も心あたりがあります。特に、35歳以上くらいの中途入社者だと、「10年以上の社会人経験があるんだよね」とつい思ってしまいますよね。
でも、その見方がよくない、というわけなのです。

ところで、
人材育成担当者の方とこじんまりとした勉強会を行っています。数年前から。コミュニティ活動と言ってもよいのですが、勤務先トレノケートのクライアントで、Give and Takeで学び合おうという趣旨に共鳴してくださった方と小さく場を設けています。
そのメンバにもなってくださっている方と対談しました。
対談というより、インタビューに近い進行です。

人材育成って、人事とか人材育成部門が、自分たちだけで考えて企画しやすい面があるなぁと思っています。だから、よく現場と対立が生まれてしまう。TTT(※1)とか「人材育成の基礎知識」(※2)などを実施していても、受講者から「そうそう、人事は一生懸命、研修を企画して準備しているが、現場から人を出してもらえないんですよね」とか、「現場が必要だということを人材育成部門は汲み取ってくれない」とか、部門対立って本当によく聴くのですけれど。

今回のインタビューで、「現場の声を聴く」「社員の声を耳を傾ける」ということに徹底した上で、できるだけ、居心地よく、学び成長できる環境を整えようと、中途入社者のオンボーディング、組織適応に様々な取り組みを、スピーディに進めていらっしゃる話を伺えました。

企業の人事部とか人材育成部の方は、参考になる取り組み方、進め方もたくさんあろうかと思います。

ちょっと長めの放送ですが、夜や週末にでも、是非じっくりお聴きくださいませ。

(※1) TTT=トレイン・ザ・トレーナー。講師養成講座。1991年から開催している、私の人生の岐路になったコース。ロングランです!

(※2) 「人材開発の基礎知識」。OJT編Off-JT編があります。人材育成担当者の方向けの研修です。ニッチなニーズにお答えして開発しました。


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