Bリーグ試合レビュー:2/2 渋谷vs琉球
皆さん、こんにちは、こんばんは。現役実業団バスケ選手のひかるです。
今年は「現役バスケ選手が見るバスケの面白さ」を発信していきます。
バスケの勉強のためにBリーグの試合をよく見るのですが、ファンと選手では見るポイントが違うなと感じます。もっとバスケを知ってもらうため、選手目線の解説をしていきますので、よろしくお願いします。
第1回目は2/2(日)に行われた【渋谷vs琉球】です。
●渋谷はディフェンス以上に○○○力がすごい
今年の渋谷ってほんとすごいなって選手から見ても思います。40分間オールコートマンツーマンで守るって本当にキツい。もし、自分がやれって言われたら嫌ですって答えてしまいます。笑
加えて新しく2-2-1から2-3のゾーンディフェンスを新しく加えていました。おそらくリーグ序盤にはなかったはず。(間違ってたらすみません。)渋谷のディフェンスはどんどん進化してるんですね。
※2-2-1:オールコートのゾーンディフェンス。前に2人、真ん中に2人、後ろに1人の守り方。
ディフェンスももちろんすごいのですが、それ以上にすごいなと感じるのは、渋谷の「チーム力」です。この試合もそのチーム力が垣間見れたシーンが2つありました。
❶1Q残り0.6秒 ケリー選手の投入(バスケットLIVE:31:30のあたり)
❷4Q残り2:31 山内選手のゴールテンディングで得点したシーン(バスケットLIVE:1:49:00のあたり)
❶って相手ゴールからのスローインだったのに加え、1Qの終わりで点差もそこまで離れていない。そのままスローインして1Qを終わらせるのが普通です。
でもここでケリー選手を投入した。これって日頃から選手に起用法を会話してないとできない事なんです。あの場面で交代はないよなって思ってる選手は絶対使えないですからね。
渋谷のスタッフと選手がよく会話して、あの場面でも貪欲に点数を取りに行く事が共通認識されている事がよくわかりました。
❷は山内選手が転倒したときに、他のチームメイト4人が全員が駆け寄って起こしに行ってたんですね。
これもチームバスケで今シーズンやっていくという共通認識があるから、チームメイトを助けにいくマインドが自然と出来上がってるんだと思います。
細かいところかもしれないですけど、こういった1つ1つが今シーズンの渋谷の強さを生んでるのかもしれません。
●琉球は修正能力が素晴らしい
渋谷の前半のオフェンスリバウンドがなんと15本。これはあまり見た事ない数字でした。それくらい多いし目立ってました。加えて、渋谷のディナイ(パスコースに手を出してパスさせないディフェンス)が素晴らしく、ガードがパスを回せない状況。なんとか食らいついてるのが前半でした。
でも琉球は後半に見事に修正しました。まずボールマンのアタック。渋谷のディフェンスを個人技で抜いて、リングに向かってドライブする。(何本かバスカンになったシーンがあったかと思います。)そうすればドライブに対し周りが寄ってカバーしないといけなくなるので、外にパスをさばいて3P。
渋谷のディナイに対してもバックカット(ディフェンスの背後に向かってカッティングするプレイ)を有効に使ってたと思います。
プレッシャーの強いディフェンスって前がかりになりがちなんですね。その相手の意識をうまく利用したのが後半の琉球でした。
●この試合の上手いプレー
1本面白いなと思ったプレーがあります。それは4Q残り3:31に起きた琉球のクーリー選手のオフェンスファールのシーン。ファールを受けたのは渋谷のジャクソン選手。(バスケットLIVE:1:45:30のあたり)
ファールもらうのが上手い選手ってだいたい自分から最初に仕掛けます。ジャクソン選手も2人で挟みに行った時、最初にプレッシャーをかけつつ押してます。
そしてクーリー選手が押しを嫌がって頭で押し返した途端、倒れる。
普通あんなに倒れませんからね。あんな屈強な選手なのに。笑
でもなんで倒れる事ができるかって、「相手が手を出してくる事がわかっているから」自分の力を抜いて倒れる事ができるんですよ。
ジャクソン選手は策士だなって思いました。
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試合は76-74で琉球の勝利。流れが全然どちらにもいかない、肩の力を抜けないゲームでした。
やっぱりディフェンスの強度が高いチーム同士の試合はとても見てて勉強になるし、面白いです。
ネット視聴であれば見逃し配信で見返すこともできますので、今回自分が説明させてもらったポイントを照らし合わせながら見たら、さらに面白くバスケが見れるんじゃないかと思います。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう!!
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