補欠選手が全国大会でスタートになった話
皆さん、こんにちは、こんばんは。実業団バスケ選手のひかるです。
今週に全国大会が終わり今シーズンが終了したので、今回が今シーズンの振り返りをしたいと思います。(いつもの試合レビューや書評とは違うのでご了承ください。)
まず全国大会の結果からお伝えします。結果は昨年と同じベスト8でした。優勝を目標としたいたのですが、残念な結果に終わってしまいました。
全国大会は4試合あったのですが、4試合ともスタートとして出させてもらい、平均20分の出場時間をいただきました。
これだけだとそこまで感じるものはないと思いますが、元々僕は関東リーグ戦(全国大会のシード順を決めるリーグ、全16試合)で出場時間の平均が7分でした。しかも16試合のうち4試合は出場していません。つまり、わかりやすく補欠選手だったんです。
今回は「なんで補欠選手だった僕が全国でスタートになれたのか」を今シーズンを振り返りながらお伝えします。
●自分自身をぶっ壊す!!
いきなりネットで有名な政党のフレーズみたいに始まりましたが(笑)
本当に今までの自分を壊してやろうと思って今シーズンを始めたんです。今までの自分というのは「とにかく一生懸命」「言われたことは忠実に」で頑張ってました。いわゆるバカ真面目ってやつです。
しかし、年々このやり方に違和感を持つようになりました。ただ頑張っても意味ないんじゃないか?本当は違うことをやりたいんじゃないか?バスケが本当に好きなのか?一回自分を見つめ直そうと思ったんです。
こう思うようになったきっかけはいくつかあるんですが、1つあげると「自分の成長に限界を感じた」ということ。社会人になっていろんなポジションやプレースタイルにチャレンジさせてもらいましたけど、どれもうまくいかなかったんです。「あー、このまま体が衰えて少しずつバスケからフェードアウトしていくのか。つまんないなあ。」と思った時に、なんか変えてみようと思ったんです。
●自分の欲求に従え!!
自分を変えようと思った時に、まず自分が一番やってこなかったことをやってみようと思いました。それが自分の欲求に従うことだったんです。
「とにかく一生懸命」「言われたことは忠実に」をモットーにしてた時って、自分にとってこれが合ってるのかって判断をしていなかったんですね。相手の言ってることの方が正しいと思ってたので、一生懸命聞いてやれば必ず成功すると信じて。
これをやめて、何か言われた時に「自分にとってこれは正しいのか?」「本当はこうした方がいいんじゃないか?」「自分流にやるならこうした方がいい」と考えるようにしました。
今だから言えるのですが、チームで決めたウエイトの日があるんですけど、「今日はなんか違うな。やめとこ。」とサボって自分のやりたいことを優先させてこともありました。(今はやってませんよ!笑)
そんな僕をチームはちゃんと評価してくれて、僕は試合にあまり出ないようになりました。
ちょっと話が逸れるのですが、ありがたいことに、これまでのバスケ人生で試合に出てない時期がなかったんですね。大学1年生の時は出てなかったですが、一生懸命頑張ってるうちに2年生くらいから出させてもらえるようになって。
これ裏を返すと自分を見つめ直す時間を一切取ってこなかったんです。なので、今回の試合に出なかった時間は僕に取って貴重な時間でした。
●ワガママになって得たもの
そんな自分のモットーを変えてる最中、僕に取って今シーズン一番印象に残る試合がありまして。それは天皇杯予選の東京都大会のある試合なんですが。大会自体そこまで規模の大きい大会ではないんですが、そこで自分のバスケ観を変える大きな気づきを得ました。
それは大幅リードで試合終盤、4Q残り2分くらいだったと思います。いわゆるガベージタイムです。当時試合にあまり出されなかったので、こういった場面で試合に出されました。
そこで結構散漫なプレーをしたんです。フリーなレイアップポロリ、シュートをブロックされる、ディフェンスはすこ抜かれされバスカンを与える、みたいな。
「あーあ、やっちゃったよ。」と思っていましたが、言っても勝敗はほぼ決まっている状態。悪いプレーしてもチームにはそこまで影響ないだろう、と考えていました。
しかし、その試合後のチームミーティング、めちゃくちゃ雰囲気悪くなったんですね。(背筋が凍るのを感じました。今でもあの時の雰囲気は忘れられない…)
でもそこでハッとしました。試合に出てなくても自分が周りに影響してるんだって。つまり、試合に出てようが出てなかろうが、今できることを一生懸命頑張れば勝ちに貢献できる、と気づいたんですね。
ならベンチにいるなら、盛り上げる雰囲気を作るとか、一生懸命声出すとか、できるじゃんと思いました。そこから感覚や行動が少しずつ変わりました。
試合に出なくてもチームが勝てば楽しかったですね。勝つためにできる行動をしていたので、チームの勝ち=自分が貢献できたと考えることができるようになったからです。
この気づきから副産物的に得たものがありまして、それが「余裕」です。
今までは、一生懸命頑張る→結果が出ず落ち込む→モチベーション下がるを繰り返していました。けれど頑張るポイントが明確になったことで、ポイント絞って頑張る→結果に繋がる→楽しい、の正のループを回せるようになりました。
こうするとなんでもかんでも頑張らなくていいので、余裕が生まれてくるんですね。そうすると生まれた余裕で次何頑張ろうかな、と思えるようになってきました。
●余裕から生まれた新しいチャレンジ
次頑張りたいなといろんなものを探してるうちに、たまたま占いでこんな事が書いてありました。「あなたは知識を身につけるとうまくいく。」
その時にこれだなと思い、まず読書を始めました。元々心理学とか興味があったので、そのあたりから読み始めました。(これが書評を始めたきっかけの1つだったりします。)
それで色々読み進めるうちにたくさんの気づきがあって、今まで自分がどれだけ無駄なことをしてきたのか気づけたんです。
例えば、マルチタスクは脳科学的にいうと効率悪いということ。マルチタスクって複数のタスクを同時にこなすことですが、脳でいうと同時にタスクをこなしていません。
「ご飯を食べながら携帯を見る」というマルチタスクならば、食べる→携帯を見る→食べる、とタスクを細かく切り替えてるんですね。この時に何が起こるかというと、1つのタスクの作業効率が落ちるんです。「ご飯を食べながら携帯を見る」でいうなら、いつもよりご飯が美味しく感じない、携帯に何が書いてあったかあまり覚えていない、といったことになります。
これを自分のバスケに当てはめた時に、シュートを打つ時にマルチタスクやってるなと思いました。今までだと、ステップはこう踏む、ディフェンスの位置を確認、ボールを正しくキャッチしたか、などなどいろんなことを考えてました。
この知識を得てからは、シュートを打ち切る!だけを考えて打つようになりました。すると面白いことに、かなり入るようになったんですよ。
全国大会では体力の問題などで良い数字を出すことはできなかったですが、明らかにシーズン序盤に比べて感覚が変わりましたね。来シーズンは体力やスキルのアプローチを増やしていけば数字が変わってくると考えています。
●今シーズンの学び(まとめ)
今シーズンで学んだことを3つにまとめました。
❶やりたいことをやる、やりたくないことはやらない
❷とにかく行動
❸つまづいた時こそ新しいチャレンジ
❶をやると無駄がなくなります。自分の得意なことに100%の力を使えるようになります。人間全部を完璧にこなせる人はいません。なら、自分の得意なことをやった方が自分の価値を上げられます。
❷は自分の苦手な部分でした。でも結局行動しか価値を生まないんです。どんなに良い考えを持ってても行動しなければ変われないんです。今シーズンいろんなこと挑戦し結果が出てわかったことでした。
❸は一番難しいと思います。うまくいかない時って、次の行動のモチベーションが生まれてこないからです。彼氏彼女にフラれた後にすぐ次の人ってなかなか難しいですよね?
でも僕の今シーズンで得た学びで最も大きいのは❸だと思います。自分にとっての宝物はどこにあるかわかりません。だからこそ、いろんなフィールドでチャレンジした方が宝物に出会える確率が増えると思います。
特に僕からは読書がおすすめです。人の考え方ってその人に会って話さないとわからないですが、本には会わなくても成功した人の考え方に触れる事ができるので、新しく何かをするきっかけがもらえるからです。
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最後まで読んでいただいてありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう!!
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