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本番で最高のメンタルになる技術 -心を強くする「世界一のメンタル」50のルール-

皆さん、こんにちは、こんばんは。現役実業団バスケ選手のひかるです。このブログでは、現役バスケ選手が役に立った本の知識を皆さんに紹介しています。

今回は『心を強くする「世界一のメンタル」50のルール』(著:サーシャ・バイン)です。

まず最初に簡単に著者の紹介です。この本の著者サーシャ・バインさんは、日本テニス界で有名な大坂なおみ選手のコーチをされていた方です。2018年から約1年間、その間に大坂なおみ選手はテニスの世界4大大会である全米と全豪オープンで優勝し、世界ランキング1位に押し上げた実績があります。

この本の面白いところは、日頃の練習や4大大会制覇の裏側で大坂選手とサーシャコーチの間でどんな事が行われてたか見れること。トップアスリートのメンタル的な悩みってあまり聞けないと思うんですけど、この本では赤裸々に綴られています。

そこから自分のような一般のアスリートや、さらにビジネスマン・主婦までも使えるメンタルの学びがたくさん書かれているんです。

実はこの本以前に一度読んでいて、その時も面白いなと思ったのですが、今回全国大会直前ということもあって今一度読み返してみようとなりました。大会前って不安になる事が多いんですけど、この本を読んだらかなりスッキリできました。今まで練習してきた事に抜け漏れはないか?実力を発揮できるのか?本番でアクシデントは起きないだろうか?などの不安が解消できました。

本当は50個のルールを全て紹介したいくらいなのですが、皆さんに簡単に読んでもらえるように要点をギュッと絞って4つにしました。同じく試合直前の方や、明日重要な会社のプレゼンがある、など大事なことを目前に不安を感じてる方に読んでいただけると嬉しいです。(自分の解釈も含むのでご了承ください。)

●できないを認める力

この本の冒頭に出てくるのですが、強いメンタルになるためにまず取り組むことは「自分では左右できない事実があることを認めることだ」と書かれています。

例えば、自分が100%の力を出して試合をしてる時に、相手のシュートがたまたま調子良くて高確率で決まってしまう。ここで、相手のシュートが入ることに悩むのではなく、これは仕方ないと認める、ということです。

これができないと、感情に流されて判断力が曇り、自分が一番すべきことを見失ってしまうんですね。

この知識に触れた時に自分が感じたのは、テニス選手って相手がいいサーブやリターンを打った時に相手に拍手する意味ってこれだなと思いました。

これまでは、負けを認めたくないプライドからきてる行動だと思っていました。(だいぶちっちゃい考え方)でもこの知識に出会ってからは、「今のサーブは自分にはどうすることもできない素晴らしいサーブだった。このサーブは一旦忘れて、自分が次にできることに取り組もう。」という意志の現れなんだという風に認識できるようになりました。

●プレッシャーの捉え方

僕自身、ここが一番の勉強になったところなんですが、それはプレッシャーの捉え方です。

この本によると、プレッシャーは「できる人間」だから感じるんだとか。

プレッシャーがかかるということは、周りから何か期待されているということ。その期待は、周りがあなたの実力や行動を評価してるからこそ起きる期待だということ。

だからプレッシャーを感じてる時は、あなたは人生の勝ち組に近づいてる証拠なんだよ、と書かれていました。

これまで、僕はプレッシャーはできるだけ無くすもの、排除すべき対象だと思っていました。でもこの知識に出会って、プレッシャーを楽しむ方法がなんとなくですがわかった気がしました。今回の全国大会もプレッシャーを楽しんで試合に臨みたいと思います。

●もしプレッシャーを感じてしまったら?

前章でプレッシャーの捉え方を変えれば楽しめると書きましたが、とはいえ、もし競った試合の重要な場面でプレッシャーを楽しめるかと考えると、いきなりは難しいのかなと思います。

なので、もしプレッシャーを消極的に捉えてしまったときの対処法もこの本で紹介されています。それは、

❶自分のモチベーションがなんなのか再認識すること
❷自分の得意なスタイルで勝負すること

です。

ここで全米オープン決勝の対セリーナ・ウィリアムス選手の試合がこの本で出てきます。

そもそも4大大会の決勝、日本人初の4大大会優勝がかかる試合、とプレッシャーのかかる試合。しかもセリーナ選手は地元アメリカの出身で観客はみんなセリーナ選手を応援する。

そんな中で起きたセリーナ陣営と審判とのやり取りの中で起きたゲーム・ペナルティ。(相手にゲームが与えられる罰則。)

※その時の詳しい説明はこちらのブログで書かれてます。気になる方はどうぞ。

かなり異様な空気になったそうです。この時に大坂選手はどのようにプレッシャーを対処したのか。

まずは「他人のために試合してるのではなく、自分が全米オープンを制覇したくて試合をする」ことを認識すること。これが❶である大坂選手のモチベーションです。これによって自分の軸が据えられて、大黒柱を取り戻した家のようにしっかり建つこと(=メンタルを整える)ことができるようになります。

そして「自分の強みであるアグレッシブなゲーム運びで勝負する」を貫くこと。これが❷である大坂選手の得意なスタイルで勝負することです。これを象徴するのが優勝を決めるポイントで。セリーナ選手が打ち返せない最高のサービスエースだったそうです。

これは僕は自分のモチベーションや得意なスタイルに対する理解が低いなと感じました。もし僕と同じような人は、自分を理解することから始めた方がいいかもしれません。自分のモチベーションや得意なスタイルって意外と理解できないない(深掘りされていない)人が多いんじゃないでしょうか。

●気持ちが強くて焦ってしまう場合の対処法

一生懸命頑張りすぎる人に多いこの現象。その時って無理を重ねてしまいます。そうすると、気合が空回りしたり、試合終盤まで体力が残っていない、なんてことに。

ここでの対処法は「結果よりプロセスが大切」というルールを思い出すこと。もう少し具体的に言うと、「やってやるぞ!」と「無理をするな」の2つの気持ちのバランスを取ること、です。

「やってやるぞ!」が強すぎると興奮して焦ってしまいます。焦りから適切な判断ができずミスすることは皆さんも経験あるんじゃないでしょうか。この本では「最後に勝てばいいや」と言い聞かせて心のゆとりを持つようにするといいと書かれていました。

大坂選手の場合だと、ポイントとポイントの間で鼻歌を歌ってリラックスする、を実践しているそうです。僕の場合だと、バスケの試合では間がなくて実践しにくいのと、試合中に鼻歌歌うと変なやつに見られるので、「焦ってる時は大きく深呼吸する」をやってみようと思います。

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いかがだったでしょうか。改めて僕自身とても勉強になりましたし、ここでの学びはすぐに今日からの全国大会で使えるなと思いました。

僕が紹介したのはほんの一部で、まだまだ面白い話がたくさんあります。(練習の罰ゲームで渋谷のスクランブル交差点で踊った、とか。笑)

もしこの本面白そうだなと思った方は、ぜひ購入して読んで見てください。

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最後まで読んでいただきありがとうございました!!また次の記事でお会いしましょう。

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