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#09 地域活動履歴とマイ・キーワード3(1990年代前半編 1/2)

1990年代前半(1/2)

 活動履歴3回目。1990年代前半は2回にわたります。
 加古川青年会議所では、大学設置運動と並行して地域での新たなリソースを探し始めます。清流加古川を中心に据えたふたつのイベント案、加古川ツーデーマーチと加古川レガッタを実施します。

🔶加古川ツーデーマーチ/ 加古川レガッタの運営(イベント)

 加古川は日本で一番低い分水嶺(95.45m)を有します。分水嶺が低いと言うことは地形がフラットということです。広がる平野と小高い丘陵はウオーキングに適しています。そこで、歩け歩けのイベント加古川ツーデーマーチが誕生します。
 このイベントのルーツはオランダのナイメーヘン市にあり、軍隊の行軍訓練から発祥しました。日本では東松山市で開催されたのが最初で、その後日本各地で行われるようになります。
 加古川では市政施行40周年の記念事業として2日間にわたるツーデーマーチとして1990年にスタートして今年で33回目を迎えます。
 当時の議論は「ウオーカーの数より参加してくれるボランティアの数を大切にしよう」というものでした。コースに立って交通整理をしてくれる消防団員、休憩所で湯茶やぜんざいの振る舞い、創作かかしをつくてウオーカーを励ましてくれる町内会、うどんやコロッケ、豚汁など得意料理でホスピタリティーを発揮してくれるボランティア団体などなど多くの市民に支えられて開催することができました。

 加古川レガッタは、1988年に竣工された加古川大堰によってできた水辺空間を利用したイベントとして実施されました。大きな水溜りを眺めながら、あーでもない、こーでもないと言った議論の中から、この空間を使ってボート競技を実施ようと言うことになり、琵琶湖畔で行われていた関西学生漕艇秋季リーグ戦を誘致することになりました。現在では、広く市民が参加して楽しめる大会として「加古川市民レガッタ」も開催されるようになりました。
また、 1998年には宿泊機能も併せ持った加古川市漕艇センターが建設され、ボートをツールにしたにぎわい創出に拍車がかかりました。

 イベントは、他者への周知、告知する有効な手法です。ただ、「開催することが目的化する」ことが最も注意しなければならないことで、このふたつのイベントを通じて、いかに主体形成をはかるのかが大切なポイントだと言うことを学びました。

※写真は2018年にスタッフと共に40キロコースを完歩した様子です

次回は1990年代前半の2回目です。
🔶まちづくり事例の研究(市民参画・市民セクター・地域らしさ)



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