孤独とおしゃべり
ひとりが苦にならない。
ひとりが好きだし、この先もひとりで生きていく。たぶんこのシェアハウスを出たら、もう誰かと暮らすことはないだろう。
ひとりぼっちで大きな古い家に住み、ひとりぼっちでごはんを食べ、ひとりぼっちで朝を迎える。ここに来るまで、15年以上そんなふうに暮らしてきた。
私を表す言葉はいくつかあるけれど、そのひとつが「自信はあるけど、自己肯定感が低く、さびしんぼうじゃない」。
自信があるのに自己肯定感は低いという矛盾。
自己肯定感が低いのにさびしんぼうじゃないという矛盾。
自信のなさと自己肯定感の低さは、さびしんぼうな性質を生む。
みんなの中で浮くことを恐れ、ひとりになるのが怖い。誰か味方が欲しい。誰かにそばにいて欲しい。洋服のすそをつかんだり、体を引っ付けていたりしないと不安でたまらない。いつも自分を見ていてもらいたい。
そんな依存できる誰かの傘の下にずっと身を寄せていたい人がいる。
身近には、自信あって自己肯定感高いのにさびしんぼう、という矛盾も存在する。
ものすごく自信があって、ものすごく自己肯定感が高くて、なんでもできるのに、ひとりが苦手。誰かにぴとっとしたくてたまらない。
セックスではなく、ただただ誰かの体温を感じていたい人。
私はひとりでいて、ちっともさびしくない。
誰かに味方になって欲しくも、そばにいて欲しくもない。
冷たいシーツに入り、誰かのぬくもりなどなくとも、ぐっすり眠れる。
だけど、誰でもいいから言葉を交わしたい。
誰とも一言も話さないで一週間をすごすのはキツイ。
スーパーのレジの人でもいいから、ほんの一言二言でいいから、会話がないと生きていけない。
孤独は平気。おしゃべりなしは平気じゃない。
不要不急の用がなければ出歩いちゃダメと言われても、私は数日おきに誰かと話さないと精神的に病んでしまうから、シェアハウス本宅へ向かう。
大好きな人とおしゃべりできたら最高。
人生で一番信頼する人と議論できたら超最高。
他の人と他愛もない話をするだけでも元気になる。
そういう意味では、私もさびしんぼうかもしれない。
ネコ4匹のQOL向上に使用しますので、よろしくお願いしまーす