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堀江貴文・西野亮廣「バカとつき合うな」読書感想文

友人から差入された本。
ありがたく読む。

その前に新聞広告で見かけていた本。
インパクトの強さが記憶に残っていた。

だって、本の題名が「バカとつき合うな」だし。
広告に載っていた章題と小章にもインパクトがあった。

で、さっそく開くと目次がある。
その章題は3つ。

【1章】バカはもっともらしい顔でやってくる。気をつけろ!
【2章】バカになにを言ったところで無駄。ムキになるな!
【3章】ふたつの「バカ」

この3つの章題の下に28の小章が配されている。
以下である。

【1】バカばかりの環境に居続けるバカ
【2】人と同じことをやりたがるバカ
【3】学校を妄信するバカ

・・・ 途中になるが、堀江貴文は好きでもなんでもない。

が、東大中退の堀江貴文が「学校教育など必要ない!」と言っているのは、中卒の自分には救われる。

あと、元受刑者なのに、あれほど堂々としているのは単純に「すごいな」とは思う。

で、まだ、小章は続く。

【4】目的とアプローチがずれているバカ
【5】我慢を美徳とするバカ
【6】未熟なのに勘に頼るバカ
【7】欲望する力を失っているバカ
【8】「自分の常識」と平気で振りかざすバカ
【9】機械の代わりを進んでやるバカ
【10】付き合いを強要するバカ

・・・ 西野亮廣というのは、お笑い芸人だったと知っている程度。

“ 煙突のパなんとか ” という絵本を描いているのも知っている。
妙にネットニュースになっていた記憶がある。

が、ネットがない檻の中では、まったく聞かない。
亮廣を “ あきひろ ” と読むのも、この本ではじめて知った。


内容

まだ、小章は続く。

【11】ひとつの仕事で一生やっていこうとするバカ
【12】先に設計図を描きすぎるバカ
【13】にわかを否定するバカ
【14】人生の配分ができないバカ
【15】新しさばかりを追求するバカ
【16】無自覚に人の時間を奪うバカ

・・・ これらの小章を、2人が交代で解説していく。
小章は5ページずつ。

話し言葉での解説に4ページ。
終わりの1ページに “ まとめ ” として、格言じみたものが箇条書きされている。

まだ、小章は続く。

【17】善意なら何でもありのバカ
【18】マナーを重んじて消耗するバカ
【19】自分は老害にならないと思っているバカ
【20】孤独を恐れるバカ
【21】一貫性にこだわるバカ
【22】未来に縛られるバカ

・・・ この本のジャンルはビジネス本となるのか?

これからの社会に焦点を当てて、仕事や事業を中心にして、あれこれと2人は語っていく。

まだ、小章は続く。

【23】空気を読むバカ
【24】バカを笑って自分は棚上げのバカ
【25】西野亮廣というバカ
【26】堀江貴文というバカ
【27】ぼくはバカ
【28】ぼくもバカ

以上が28の小章となる。

で、2時間ほどで読み終えて、珍しい本だと呻った。
こんな本は、はじめてかもしれない。

なんていうのだろう?
小章以上でも以下でもない、というところか?

最初にこの小章を読んで、なにか自力で考え得たことがひとつでもあれば、それで十分でないのか。

単行本|2018年発刊|256ページ|徳間書店

感想

※ 筆者註 ・・・ 少しばかり感想文が悪く書いてあるので、せめてタイトルだけは絶賛しました。よろしくご査収ください。

素晴らしすぎて体が震える本

強引な例えだけど、これが “ 出オチ ” というものなのか?

最初に新聞の広告の、本の題名や章に目が止まった。

なにかを感じるところがあって、けっこう興味が惹かれて、それが温存されたままになっていた。

差入されたときには「おお!」と、さらに力が入っている。

手にしてからは、さっそく開いて、目次に目を通したときにはグッときている。

あとから思うに、このあたりが、この本のおもしろさのピークだったかも。

それからは、ページをめくればめくるほど、読めば読むほど気持ちが下がっていく。

2時間もかからずに読み終えたときには「そうなんですかぁ・・・」と遠くを見る目になっている。

翌日には、すっかり忘れてしまっている。

西野亮廣氏の強い想いがこめられている

あと、いっちゃわるいけど、西野亮廣は余計かもしれない。
そう思わせるのは、堀江貴文のほうにある。

西野亮廣は、しっかりと引き立て役になっている。

なんてたって、本文中で語ることが、どこかで聞いたことがあるような内容ばかり。

なにかひとつは、ガツンとくる言葉や視点も探したのだけど、なんかこう素通りしてしまう。

内容はともかくとして、堀江貴文の濃さばかりが引き立てられた。
“ 1日の長 ” というのを感じさせた。

西野亮廣氏が「天才とはなにか」をひもとく

くどいけど、西野亮廣は余計かもしれない。
西野亮廣がつまらなくさせている。

ファンにとっては、おもしろい本かもしれない。
が、20年前の芸人の体験をたびたび語られても、どうもピンとこない。

なんでも、その20年前の『はねるのトびら』というバラエティ番組で、芸人として売れたのはロジックがあったからと何度も語られるけど、それだってなんかこう素通りしてしまう。

もちろん『はねるのトびら』は知っている。
けど、知っているというだけ。
1回も見たことがない。

そんな自分がつまらないだけという自覚はあるけど、知っていて当然というように西野亮廣が語ってくるのが、読んでいて苦痛だった。

読み終えてから、ふと裏表紙をみると『定価1300円+税』とある。

自分は “ ケチ ” とは言われたことはない。

言われたことはないのだけど、読んだ後にこうして落ち着いていられるのは、自分で買った本じゃないからかなぁとも思えた読書だった。


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