国政は究極のサービス・マーケティング
唐突に、国政から始まりますので驚かれませんよう。
■Question!
「国政は究極のサービス・マーケティング」と書いてありましたが、政治は、ソーシャル・マーケティングではありませんか?
■Answer
社会の利益を考慮するという広い意味で、国政はソーシャル・マーケティングかも知れませんが、厳密には違います。
まず、ソーシャル(社会的)マーケティングが、サービス・マーケティングに含まれるとは限らないことが一つ。
ソーシャル・マーケティング=有形財も有り得るということです。
ソーシャル・マーケティングは、より良い社会へ向けたマーケティングという意味ですから、有形財のマーケティングとして、たとえば、
[環境]電気で走る無公害のハイブリッド自動車・プリウス
[健康]禁煙ガム・ニコレット
[資源]太陽光発電のオール電化住宅
などが形のある有形財です。
もちろん、無形財のマーケティングも含まれます。風力発電事業などは、電気を発電するわけですから、風車は有形ながら、電力という無形財を生産・供給することになります。
以上のようにソーシャル・マーケティングは、営利を追究する企業活動のためでもあります。
よって政治はソーシャル・マーケティングというより、非営利マーケティングといったほうが良いでしょう。
政治は、行政という形で供給されますね?行政は、非営利で無形ですから、非営利のサービスです。
しかし行政に携わる人達は、非営利とはいえ、霞を食って生きているわけではありません
霞ヶ関の官僚に至っては、霞どころか、数千万・数億円の退職金で天下るし。
じゃあ、何を財源に給料が支給されているかといえば、税金ですね?
市民から税金というお金をもらって、行政というサービスを提供しているワケです。これに異論はありますまい。
もっと分りやすく辛辣にいえば、
・土日祝日に休むサービス業がありますか?
でも、役所は、行政(無形財=サービス)なのに、堂々と土日に休みますね?
それだから、役所は「役にたたない所」と、役人は「役にたたない人」と揶揄されるんです
サービスなんだから、「役にたつ所」であり「役にたつ人」でなくちゃ。
何も「休むな」とか「人を増やせ」とはいいません、コンビニと提携したってイーと思いますが。
・土日祝日に休む宅配便業者がいますか?
でも、郵便局は、民営化が決まった今でも、土日に休んでいます。
それだから、郵便局は、クロネコヤマトや佐川急便にシェアを奪われるんです。民営化されて、チッたぁ変わると思いますが
ということは、たった「土日に休まない」という、民間サービスでは当たり前なことが付加価値になるワケですよ。
それを変えられるのは、政治であり、議会であり、議員であり、私たちの一票なんですよね。
なので、「国政は究極のサービス・マーケティング」と書いたワケです。
余談ですが、ソーシャル・マーケティングや非営利マーケティングの他にも社会向けのマーケティングには、企業の利益のみならず社会の利益も考慮するソサイエタル(社会志向的)マーケティングがあります。介護ビジネスや環境ビジネスですね。
それを事業に起業する人を社会起業家といいます。
■Question!
インタラクティブ・マーケティングは、顧客と顧客のマーケティングではなく、企業と顧客の双方向マーケティングのことでは?
■Answer
その通りです。ただ、
エクスターナル・マーケティング…企業と顧客のマーケティング
インタラクティブ・マーケティング…企業と顧客の双方向マーケティング
と重複すると、分りにくくなってしまいませんか?
「じゃあ、エクスターナル・マーケティングってのは一方的なの?」
「じゃあ、インターナル・マーケティングも、一方的なの?」
と、コンフリクトしてしまいます。
マーケットイン・マーケティングにおけるエクスターナル・マーケティングがインタラクティブであることを考えれば、教科書通りに書けば、両者の違いが不明瞭になってしまうため、コトラー教授の受け売り部分を短く端折った都合もあって、分りやすく「顧客と顧客」にしました。
例えば、映画館でタバコを吸っている人がいたら、近い席の人が「禁煙だからやめよう」と、観客が観客へ声をかけますよね?
観た映画が面白かったら、「面白い映画だった」と、まだ観ていない人に顧客が宣伝しますよね?
これが、顧客と顧客のマーケティングです。
もう一つ、「企業と顧客の双方向」というよりは、「従業員と顧客の双方向」
である点が重要。
顧客の意思を吸い上げるのは企業の役目ですが、サービスは最終的に、企業が提供するのではなく、従業員が提供するということです。
顧客と従業員の両者がいる現場で、インタラクティブ・マーケティングが展開されるんですな。
いかに企業の質が高かろうとも、従業員個人の質が低ければ、台無しになってしまうのがサービス・マーケティングなんですね。
■Question!
東京の地理を知らないので、もうちょっと分りやすく教えてもらえませんか?
「会社設立申請を主に扱うのであれば、千代田区九段界隈に、はたまた、風俗営業申請をメインにするなら、新宿区歌舞伎町界隈に事務所を設ける」
■Answer
これは失礼しました。不親切な喩えでしたね。
経営者の皆さんはご存知だと思いますが、会社を作るにも、会社の何か(代表者や住所)を変更するにも、必ず、法務局へ届け出なければなりません。
東京の法務局は、九段南にあるんですよ。なので、九段界隈と書きました。
できれば、九段下駅と竹橋駅の中間あたりに事務所を構えられればベストです。そこに東京法務局があります。
何故そこかというと…
申請書類を自分で作った場合、法務局からの帰り道に最も、
「けっこう大変だなあ。誰かに任せられないかな」
と、面倒臭さを実感するものです。「カネかかってもいいから任せたい」と。
そう思ったとき、「法務局へ申請する書類の代行」という看板と、「ご自由にお持ち下さい」のパンフレットが目に飛び込んできたら、どうですか?
とりあえず、パンフレットくらい持って帰りますよね?もしかしたら、その場で依頼してしまうかも知れない。本業が忙しかったりすると、尚更です。
とはいえ、九段辺りは、事務所物件が少ないので、法務局の各出張所界隈でも構いませんが、要は顧客が「カネ払っても頼みたい」と実感する場所に事務所を構えましょうということです。
一方の歌舞伎町は、不夜城として有名ですよね。
新宿区役所も歌舞伎町にありますので、風俗の申請を主業務にするなら、これ以上、事務所に適した場所はありますまい。
風俗に関係する人達が大勢いるので、そうした人と接触するチャンスが増えるし、その紹介で仕事が入ってきやすい。
以上は、行政書士や司法書士が拠点を構える場合の考え方ですが、何業にしても(特に店舗は)、立地で「儲かるか、儲からないか」決まってしまう側面がありますから、立地については、充分に考慮したほうが良いでしょう。
というより、そうしたマーケティング視点でアドバイスしてくれる士業の先生に依頼できればベストですね。
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