小笠原昭治のマーケティング講座-2

漁場と魚

『小笠原昭治のマーケティング講座』にて、セグメントとターゲットの
違いは、

『セグメントは集団。ターゲットは個人』

と定義しました。

ターゲットは、お客さん個人。その属性の集合体が、セグメントです。

それに類する別な見解。

「セグメントは漁場のこと。ターゲットは魚のこと、と私は理解している」

ほっほう?どういう意味ですかな?

「鯛はタイでも、真鯛を釣りたければ、船で、沖へ出なければならない」

確かに、真鯛は、深海魚ですからねえ。

「タイは鯛でも、磯釣りならば、黒鯛が釣れる」

なるほど。真鯛は、船釣り。黒鯛は、磯釣り。釣りたいタイによって、漁場は変わります。


「同じ海でも、本マグロを釣りたければ、マグロ漁船で、近海へ出かける」

その通り。ひとくちに海釣りといっても、ターゲットが鯛ではなく、マグロとなると、漁場も異なります。

「マグロ漁船を準備する費用が無いからといって、いつまで磯釣りしていても、本マグロは、絶対に釣れない」

そりゃそうです。ターゲットは、一匹一匹のマグロ。磯釣りじゃ釣れません。

「釣りたい魚によっては、夜釣り等の時間帯も変われば、釣り道具も変われば、釣り餌も変われば、釣り方も変わる」

そうですね。同じ海釣りでも、磯釣り、船釣り、投げ釣り、波止釣りによって、釣れる魚も、道具も、時間帯も異なります。

それに、クロマグロ狙いであっても、200kg超えの大物を狙うのと、20kg未満の幼魚を狙うのとでは、武器も戦い方も違います。

マーケティングでいうところの、戦略と戦術です。


「アナゴを釣るなら、夜釣り」

アナゴは夜行性ですからね。

「ワカサギを釣るなら、湖」

海とは根本的に異なる漁場ですな。

「漁場を見誤ると、そこに釣りたい魚はいない。池とも異なる」

セグメントは、ワカサギの集団がいる湖。似て非なる池にも、ワカサギはいる
と思い込んで、氷が張った池の上に陣取ったって釣れやしません。

「これがターゲットとセグメントの違いである」

なるほど。わかりやすいメタファーでした。

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