暑中見舞いというハガキを送る目的は広報

繰り返し接触すると警戒心が解かれ 好感度が高まる ザイアンスの法則

ご存じ、広報とは、理解を促進すること。販売を促進する販促とは異なります。

順序は、広報が、先。販促が、後。広報 → 販促 の順番です。

結婚に置き換えると分かりやすいでしょう。理解し合ってから結婚しますよね?

広報(理解) → 販促(プロポーズ) の順番です。

この順番が逆になると、

「結婚しよう!結婚しよう!結婚しよう!結婚しよう!結婚しよう!」

「結婚しようって、アンタ、何者?」

ということになります。


売り先が固定された業界や、既存客のみ対象としている営業マンには、ピンとこないかもしれませんが、

新規では、よくありがちで、売り込む側は、自分のことを、世界一よく知っていますから、

「自分は、怪しくない」

と思い込んでいますが、売り込まれる側の相手は、何も知りません。

初対面で知り得るのは、せいぜい、名刺に載っている情報と、姿かたち。性別と年代くらいです。

JR○日本やトヨ○自動車ならば、社名が後光になって信用されやすくなりますが、

それ以外は、怪しくて、たまらないワケですよ、お客さんからシテ見れば。


そこで、広報活動によって、

「怪しくありませんよ。信用できますよ。お役に立つものを売ってますよ」

と理解を促進し、警戒を解き、好感度を高めます(ザイアンスの法則)

400文字で何の情報を伝えるか?が暑中見舞い(挨拶状)の本質

広報するには(理解してもらうには)、コンテンツが重要です。

コンテンツ次第では、逆効果になりかねません。

そりゃそうですよね、

「暑中お見舞い申し上げます このヤロー」

なんて(笑)ハガキが届いたら、その後の修羅場は、想像に難くありません。

かといって、

「暑中お見舞い申し上げます。8月13日~16日まで夏季休業とさせて頂きます」

では弱い。これじゃ業務連絡ですから、一秒で読み捨てられてしまいます。


そこで、コンテンツを、考えに考え抜く必要があります。

はがき一枚に、原稿用紙一枚(400文字)の情報が入りますからね。

400文字で何の、情報を伝えるか?が、暑中見舞い(挨拶状)の本質です。

その方法が、プラスのストロークであることは前他で述べました。

400文字という制限の中で、何を伝えるか、5分で思いつくもんじゃありません、

事前に考えておく時間が必要です。


余談ですが、エレベーター ピッチの場合ですと、やや短く、250文字(30秒)

ご存じない方のために、エレベーターピッチとは、

・会いたくても会えなかった人と(たとえば、ソフトバンクの孫正義氏と)

・偶然、ばったり、エレベーターに乗り合わせ

・降りるまでの30秒間

・その人へ(孫さんへ)

・何を伝えるか?

というプレゼンテーションのテクニックです。


暑中見舞い同様に、これも、その場で思いつくもんじゃありませんから、事前に考えておかなければなりません。

「あっ!○○さん!あわわわわわ」

では遅い(ビジネスチャンスを逃してしまう)のです。

絶好のビジネスチャンスを、つかむか?逃すか?は、250文字の情報を事前に考えておくかどうか?にかかっているワケです。

これは、400文字で伝える暑中見舞いも同じ。

暑中見舞いとコンテンツマーケティングの5つの共通項

暑中見舞いは、コンテンツが重要であることは、お分かりになりましたね?

お気づきなった方もおられましょう。

暑中見舞いは、コンテンツマーケティングも同然なんですよ。


コンテンツマーケティングは、インターネット上に限られますが、双方ともに

1)直接的には一円の利益にもなりません

2)長期的に、お客さんを増やします

3)長期的に、売上を増やします

4)味方を増やします(紹介者や支持者を増やします)

この効果を知っている企業は、コンテンツを作るのが最も難しいことを知っていますので、

コンテンツマーケティングにも、広報にも、予算を割いています。

五番目の共通項は、

5)費用がかかる

です。はがき一枚にしたってタダじゃありません、郵券代がかかります。

暑中見舞いはコンテンツマーケティングも同然

広報に費用を割いていない企業は?

プロモーションを正しく理解していない可能性があります。

プロモーションとは、

1)広告

2)広報

3)販促

4)販売

の4つのこと(頭文字を取って『広広販販』と覚えましょう)


このうち(1)(3)(4)は、

1)広告 → 広告費がかかる

3)販促 → 制作費がかかる

4)販売 → 人件費がかかる

と、経費がかかって当り前なのは誰でも知ってます。ところが(2)広報だけは、

2)広報 → 何に費用がかかるのか?分かりにくい。だから、

・広報に、費用はかからない。

・広報に、費用をかけない(かけても、一円も儲からない)

という誤解が生じます。あまつさえ、

・広報は、無料でマスメディアに載る方法

という噴飯ものの認識を広めているコンサルタントもいます。

認識を改めましょう。広報は、プロモーションの一つですから、広告や販促と同様に、費用がかかります。

リマインダー(思い出させるもの)になる暑中見舞い

プロモーション(広告 広報 販促 販売)に費用がかかることは、お分かりになったでしょう。

プロモーションは、最終的には、値引き行為になりますので、抑えるに越したことはありません。

広告も、広報も、販促も、販売も、まったく無くして、黙っていても、売れていくようなら、どれだけ利益が浮くでしょう。

経営の神様と呼ばれるドラッカー教授の名言、

「究極のマーケティングは、セリング(selling)を無くすることである」

です。プロモーションの意味が分かれば、教授の言うセリングが、販売(sell)のことではなく、プロモーションを指すことが、ご理解できますね?


しかし、現実的には、

1)広告 … 広告を出さなければ、知ってもらえません

3)販促 … チラシやパンフレットを作らなければ、伝えられません

4)販売 … レジにはレジ係が、営業活動には営業マンが必須です

このように、プロモーションを無くするのは不可能です。

「そったらこた無かっぺ。口コミがあっぺさ」

って?

正~解。

紹介 → 紹介 → 紹介 → 紹介 → 紹介 → 紹介 → 紹介の連鎖で売れるなら、こんな楽なことはありません。


実際、お取り寄せグルメ等々、口コミで売れている店舗や施設には、Webサイトさえありません。

あっても、シンプル、あるいはチープで、予算をかけていない様子が窺えます。

では、ご新規様が、どうやって買っているか?というと、Web検索して探したり、記事を頼りに購入している模様。

検索とリンクは、コンテンツマーケティングの特徴です。

記事は広報(パブリシティ)です。広告でも、販促でも、販売でもありません。

このように、コンテンツ重視のコンテンツマーケティングと、広報は、ネットとリアルの違いはあれど、口コミや紹介という効果をもたらす点で似ています。


[まとめ] 暑中見舞い(はがき戦術)はコンテンツが重要!コンテンツ次第!!

また、暑中見舞いは、リマインダー(思い出させるもの)になります。

思い出すので「あっ!あの人に紹介してあげよう」という動機を与えることができます。

なので、暑中見舞い(はがき)を出しましょう。

日本郵政の回し者だから ハガキを勧めているワケじゃありません。

もとより筆者、日本郵政の回し者じゃありません。

これ(広報)が、長期接触営業戦略におけるハガキ戦術の目的です。


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