あなたが変われば周りも変わる!周りが変わればあなたも変わる!
(拙著の宣伝です:笑)
序章 周りが変わればあなたも変わる!
「あなたは、価値のある人です」
と言われるのと、
「あなたには、価値がありません」
と言われるのでは、どちらが嬉しいですか?
もちろん「あなたには価値がある」と認められるほうが嬉しいし、自信を持てるし、やる気も出ますよね?
これがプラスのストロークです。
その逆に、「価値なし」と否定するのがマイナスのストローク。「価値なし」と言われて喜ぶ人などいないどころか、
「価値が無いだって?冗談じゃない!価値が無いというアンタこそ、価値のない能なしだ」
と、諍いになりかねない。まるで「バカとは何だ!バカとは。お前の方こそバカだ!」と、売り文句に買い文句で喧嘩が始まるようなものです。
いずれにしても、マイナスのストロークには、なんの発展性も生産性もありません。破壊あるのみ。
人類普遍の法則「ストロークの法則」
そこへいくと、プラスのストロークは建設的で、相手からも、あなたの為になる言葉が返ってきて、好循環が始まります。
「ありがとうございます」
「認めてくれて嬉しい!」
「私の価値を認めてくれたあなたこそ、価値のある人です」
と。
なぜ、プラスのストロークを受け取った人が喜ぶかというと、人は、誰かに認めてもらいたいからです。そのために生きているといっていい。
認めてもらいたいから、認めてくれる人を認めます。友人関係や恋愛関係が典型的ですね?
その関係であることを、お互いが認め合っているからこそ成り立っている。
つまり、ストロークは、プラスもマイナスも、ストロークした本人にハネ返ってくるようになっています。
プラスのストロークを放てば、プラスのストロークが返ってきます。この法則に則った諺(ことわざ)が「情けは人の為ならず」
マイナスのストロークを放てば、マイナスのストロークが返ってきます。この法則に則った諺が「人を呪わば穴二つ」
諺(ことわざ)として古くから何気なく伝わっていますが、先人達は、ストロークという人類普遍の法則を諺に変えて、生活の中に取り入れ、身近な訓戒として伝えてきました。
ところが不思議なことに、ストロークした本人だけは、発したストロークが返ってくることに気づかない。
だから何故か、幸せな人は幸せだし、不幸せな人は、いつまで経っても不幸せなまま。孤独な人は、孤独なままなんです。
「私って、なぜか幸せ」
はい、それは、あなたが知らず知らずのうちに、プラスのストロークを放ってきたからです。いつの間にか、幸せになるおまじないを唱えてきたわけ。
「どうして自分は孤独なんだろう?」
それは、独りぼっちになって当然の「マイナスのストローク」なる不幸の呪文を、知らず知らずのうちに唱えてきたから、誰からも相手にされなくなってしまったんです。
原因は、自分にあった。他人(ひと)のせいじゃない。それに気づかずに生きてきただけなんです。
では、どうして、マイナスのストロークなる“不幸の呪文”を、誰から教わるともなく、知らず知らずのうちに唱えてしまうのでしょう?
なぜなら、人間だれしもストレスがあり、防衛本能があり、警戒心があり、猜疑心があり、嫉妬心があるからです。
「他人の不幸は蜜の味」という諺があるくらい、人の心の中には、悪なる性が棲みついています。
それを取り払うのが、プラスのストロークという幸せになる「おまじない」の唱え方。
しかし、この唱え方を知る人は少ない。少ないというよりも、ほとんどの人が、具体的な唱え方を知らない秘法かも知れません。
愛情の注ぎ方を知っていますか?
たとえば、
「親の愛情を注ぐ」
といっても、具体的に、どう注げばいいのでしょうか?お分りになります?
「子を持って知る、親の恩」との言い伝え通り、親になれば自然と身に付くことかも知れません。が、秋田連続児童殺害事件の母親容疑者を例示するまでもなく、愛情の注ぎ方を知らない父母達がいるのも確か。
そうした、愛情の注ぎ方を知らない親みずからが不幸になるならともかく、愛情を注がれない子供たちが不幸に育ち、やがて、事件に巻き込まれ、事件を起こし、三面記事に載るのは、もはや社会の不幸といっていいでしょう。
犯罪の年少化・凶悪化ともなれば、大きな社会問題です。
子供だけではありません。大人でさえ、人間関係が原因で、精神障害を患ったり、会社を辞めざるを得ない状況に追い込まれています。
実際、大人たちが集う一般の会社や組織で、よく掲げられがちな「和を以って貴しと為す」という規範(聖徳太子の十七条憲法一曰)は、一体どうすれば実現できるのでしょうか?
その実現方法を知っている社長さんは、日本全国430万社のうち、一割の43万人いるのでしょうか?
その社長を補佐し、部下の上に立つ、上司と呼ばれる管理職の何%が、方法論を知っているのでしょう?
はたまた、130万人以上の教師の中の、何十万人が知っているのでしょう?
1,670万世帯にのぼる子供をもつ家庭の、何人の親が知っているのでしょう?
そうした「愛情の注ぎかた」や「人の和を作る方法」こそが、蔑(さげす)まずに敬(うやま)い、貶(おとし)めずに褒(ほ)め、否定せずに肯定することで好循環を起こすストロークの法則なのです。
なのに、ほとんどの人が、マイナスのストロークという不幸の呪文の唱え方は身につけていながらも、プラスのストロークという「幸せになるおまじない」 の唱え方を知りません。
「なぜ、否定せずに肯定することが、自分を幸せにする方法なの?」って?
はい。あなたは、一人でポツンと無人島に生きているのではありませんね?とすると、あなたには、あなたを中心とした幾つもの円(コミュニティ)があるはず。
あなた一人だけが幸せになることはない理由
あなたを中心とした円とは、プライベートでは、
あなたと友人、
あなたと恋人、
あなたと配偶者、
あなたと子供、
あなたの家族
といった幾つもの円のことです。
公には、あなたの所属する会社や組織が大きな円であり、その中のあなたの部門が中くらいの円であり、あなたが属しているチームが小さな円になります。
外にも、商工会や町内会、顧客との付き合いといった幾つもの円があります。
それぞれの円の中心にいるのがあなた。相手にとっては、円の中心にいるのは相手自身で、あなたは、相手の円の内側にいるイメージ。
無人島に生きる人でもない限り、一つも円を持っていない人はいません。みんな、自分を中心とした幾つもの円を持っていますし、相手を中心とした幾つもの円の内側にいます。それらの円を行き来しながら暮らしている。
よく考えてみて下さい。あなたの価値をあなたダケが認めているとしたら、たんなる自己満足に過ぎませんね?自己満足だったら、無人島で生きていたってタップリ浸れます。
しかし、一つでも円ある限り、あなたの価値は、円の中の他の人に認められて初めて、本当の価値になるのではないでしょうか?
とすると、あなたの価値が認められない円の中にいて、どうしてあなたが幸せになれましょう?
あるいは、あなたの存在が否定される円の中にいて、どうしてあなたが幸せになれましょう?
その逆に、あなたが「お前なんか要らない」と、円の中の人を否定して、どうしてあなたダケが肯定されましょう?
肯定どころか、「ふん。こっちこそ要らんワ」と去られてしまい、あなたの円の中には誰もいなくなってしまう。
いかがです?「あなたがいてくれて良かった」と認められる円の中にいてこそ、あなたは幸せになれるのと違いますか?
だから先ずは、あなたを中心とした円を幸せに導きましょう。円の全方向360度へ向けて、プラスのストロークを放つのです。
それが、あなたを中心とした円を成功へ導く方法であり、延いては、あなたが幸せになる方法です。
あなたを変えるストロークの法則
このプラスのストロークは、もともと、心理学の中の、交流分析(トランザクション・アナリシス)という分野の中の、ストローク理論に登場する専門用語で、1650年代に米国のエリック・バーン博士が唱え、クロード・スタイナー博士らが発展させ、今では主に、カウンセリングや心理療法に活用されています。その道のプロが扱う専門分野なんですね。
そこへいくと私は、心理学者でもカンセラーでもありませんので、心理学としてのストローク理論について詳しくありません。
実際、かの有名なフロイトを心理学者だと思い違えていましたし、分析心理学の祖であるユングのファーストネームすら知りません。
なので、ストローク理論を含む交流分析の専門書を期待なさっているとしたら、正しい専門の良書が他に沢山ありますので、そちらを御覧になるようお勧めします。
心理学のプロではありませんが、私は、製品やサービスを通して人を(お客さんを、取引先を、従業員を)動かす技術としてのマーケティング論を唱えており、その理論を説いた拙著は韓国でも出版されていますが、マーケティングで人を動かすには限界がありました。
日本や韓国などの成熟社会には、マーケティングでは解決できない、マーケティング以前の問題があったのです。
その多くは、精神論として片付けられており、うまくいく人は
「日ごろの行いが違う」
と称えられ、何をやっても失敗する人は「根性がない」と罵(ののし)られ、じつに曖昧に処理されてきました。
ところが実は、精神論でも運命論でもありませんでした。うまくいかない人は、マーケティング云々の前に、自分と他人を肯定する言動をおこさなければ、いつまで経ってもうまくいかないようになっていたのです。
それが、マーケティング以前の問題を探究している最中に出会った「ストロークの法則」でした。
試しに、周りを見渡して御覧なさい?
うまくいかない人は「どうせダメだ」とハナから諦めてしまい、いつの間にか自分へ「どうせダメな人間なんだ」と、マイナスのストロークを送ってませんか?
はて?自分を否定して、どうして幸せになれましょう。マイナスのストロークを唱える人に、幸せは訪れないようになっているのです。
では、どうしたら良いのでしょうか?もちろん、まずは自分を変えることです。しかし、どうやって?怪しい宗教に入信する?啓蒙セミナーに参加する?霊能者に相談する?
そんな必要はありません。誰でも、いつでも、どこでも、一円もかけず、簡単に自分を変えられる方法が一つだけあります。
それが、プラスのストロークです。
たとえば、男女の交際は、好きな異性へ「好き」と告白することから始まりますね?この告白がプラスのストロークです。
プラスのストロークは、好きな人と交際できる幸せを運んできてくれます。
逆に、プラスのストロークを唱えないと、幸せはやってきません。どちらかが先に告白しなければ、いつまで経っても交際は始まりませんね?
告白して、たとえ「ごめん」と断られることはあっても、よっぽど性悪な相手でもない限り、「好きじゃない。むしろ、嫌い」というマイナスのストロークが返って来ることはない。
仮に、そういう目に遭ったら、性悪な性格を見抜けずに好きになった、自分の人物眼を改めちゃいましょう。
プラスのストロークは、ビジネスにも当てはまります。よく、
「雄弁な営業マンが、優秀であるとは限らない。営業マンは、むしろ、寡黙であれ」
と言われるのは、「しゃべるな」ということではありません。
しゃべるより先に「相手の話を聴け」ということです。聴くのもプラスのストローク。
なぜなら、相手の話に耳を傾ける行為自体が、相手の主張を認める態度になっているので、相手は、口にこそ出さないまでも、
「話を聴いてくれてサンキュー。今度は、そちらの主張も聞こう」
となって、交渉が上手く行くわけです。
夫婦間や親子間も然り。
話を聞く行為が、相手を認める行為になるため、とりたてて伴侶と会話しなくとも、時どき相槌を打ちながら、相手の話に耳を傾けるだけで、夫婦関係は上手くいきます。
子供の話に耳を傾けるだけで、子供は「認められている」と納得します。相手を認めるプラスのストロークが「愛情を注ぐ」具体的な方法の一つなのです。
人体の維持に衣食住が必要不可欠であるように、人間性の維持には、自他から認められるプラスのストロークが必要不可欠なのですよ。
驚くほど簡単に実現できる合法的な試み
プラスのストロークは、仕事や家庭のみならず、福祉や行政、学校教育、隣人との関係にも通じます。
ストロークの法則は、いかなる場面にも通用する万能法則です。
なので、本書は、読む人によっては恋愛指南書に、あるいは実用書に、もしくは教育書に、はたまたビジネス書に、さらには人文書になることでしょう。決して、難しい心理学やマーケティングの書ではありません。
本書には、マーケティング論とストローク論が融合することによって出来た、マーケティングにも心理学にも存在しない造語が含まれていますので、カウンセリングに携わるスペシャリストや心理学者向けというよりも、ひとりで無人島には生きられない普通の社会人に向いています。
本書を読み終わったとき、あなたの気持ちは安らいでいることでしょう。そして、立ち上がろうとする勇気が湧いているはずです。
立ち上がって、前へ進むとき、あなたの足元を本書が明るく照らすことでしょう。
そして、驚くほど簡単に、あなたは幸運への階段を駆け登り始めます。
そうやって、まずは、あなたが幸せになること。そして、周囲へ幸せを振りまくこと。
自分を認め、他人から認められること。
それを実現するおまじないの唱え方が、プラスのストロークです。
さあ、ご一緒に、幸せ探しの旅へ出かけましょう!
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