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情報における占有と共有

『シェア』という言葉を聞いたことがあると思います。

「あの会社は〇〇の分野でシェアが6割を占めている」だとか、「あの人の認知度は専門分野ではナンバーワンのシェアだ」といった感じですね。

これは、いわゆる占有という意味合いのシェアです。

そして、シェアにはもう一つ言葉がありますよね。そうです、共有という意味合いのシェアです。SNSを含めた情報発信が発達した昨今では、どちらかというとこの共有という意味合いでのシェアの方が有名かと思います。

そんな占有と共有のシェアなんですが、ビジネスの場面では昔から「売上を伸ばすためには、顧客の1日の時間のシェアをいかにして増やすかが鍵となる」と、言われています。

つまり、なるべく自分たちの商品を日常生活で使わせて、自分たちの世界にいる時間を増やして行こうという『占有』の考えがメインでした。

なので、言い回しとか度外視してドストレートで表現すると「ほかの商品には欠点がある。だけど、うちの商品は欠点を克服して、こんなにもメリットがある。」という、良いところだけを言い合う合戦をして、顧客のシェアを奪い合っていたんですね。

ですが、今の時代はそれじゃうまくいきません。

さっきもチラッと話したんですが、今は個人が情報発信できて、どんな情報にもすばやくアクセスできる環境となっています。

そんな中で、他人を陥れて自分を持ち上げるようなシェア獲得方法をしていたんじゃあ、すぐにほころびが出てしまいます。そして、その崩れた部分から徹底的に叩かれて滅んでいきます。

なので、もうお分かりだと思いますが、ビジネスにおいて今の時代に必要なシェアは『共有』の方のシェアなんですね。

なんですが、その共有のシェアの使い方にも、大きな問題が出てきています。

というよりも、問題のあるシェアの仕方をしている人ばかりなんですよね。

というのも、おおくのビジネスは共有という名前を使って、ただ占有と同じことをしているだけなんです。つまり「この商品が出ました」だとか「期間限定で割引をします」といったことを、ただSNSなどのツールをつかって発信しているだけなんです。

もしくは、インフルエンサーを利用するかです。

これじゃあ、本質的なところでは占有のシェアとなんら変わりません。

そうじゃなくて本当の共有というのは、『視点の共有をしてあげること』なんですね。

例えばなんですが、美肌にいいサプリメントを販売しているとします。その時、いわゆる一般的なイメージのシェアでは、「〇〇というサプリにはXXXXという成分が含まれています。なので、このような理屈で肌が潤います。実際に使ってる人の肌を見てください。」なんてことを発信していきます。

ですが、それだとただの占有です。

そうじゃなくて、受け手が送ってるであろう日常でも役立つ視点というのを提供してあげることが、本当の意味での共有(シェア)なんですね。

「〇〇というサプリにはXXXXという成分が含まれています。これは皮膚の核を整える作用がありますが、これは△△という運動をすることでも似たような効果を得ることができます。」

こんな感じですね。

そうすると、受け手としても新たな発見ができるわけですし、日常生活の全てがちょっと上質なものと変わってきます。そのシェアされて情報で効果を感じた人は、もっと加速させたいと思うようになるので、結果として商品やサービスも売れるようになります。

このような視点を持たずにいわゆる一般的な共有をしてしまうと、人の助けとなるための共有が、ただの情報の押し付けになってしまいます。

奪い合いではなくて支え合い。これこそが、これからのビジネスシーンで必要な共有だとぼくは考えます。

というか、その視点で実践していきます。(し、やってるつもりです)

田辺輝恭

ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。