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それは謙虚なのだろうか

謙虚であれ。

日本という土地に生まれ育って、その文化にひたってきた人であれば、この言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

とうぜん、ぼくも耳にタコができるくらい「謙虚な態度がとれる人になろう」と言われつづけました。

特に対人関係の場面で、謙虚であることの重要性を語られることが多いんですが、確かに謙虚の姿勢を取れる人ってのは、好印象を与えることが多いんですね。

だってそうじゃないですか。

人間ってのは、意識しなかったら自分のことばかり語ってしまいがちです。さらに、経験豊富になればなるほど、過去の武勇伝なんかをついつい口にしてしまったり、相手の意見に批判的になってしまう傾向があります。(自己掲示のため)

でも、そういった姿ってのは度が過ぎちゃうと、みる側からすれば不快でしかないですよね。

なのでそれを反面教師にして、「謙虚であれ」という言葉を、文化として残してきたんだと思います。なんですが、謙虚さをはき違えて、かなり残念な態度を取ってしまってる方もよく見かけるんですね。

どんなはき違いかというと、謙虚と自己卑下のはき違いなんです。

例えば、「肌が綺麗ですね〜」という褒め言葉を受けたとします。そこで「いえいえ、そんなことないですよ。目尻とかシワだらけで〜」と、言葉を返すとします。

いっけんすると、これは謙虚な姿勢にみえるかもしれません。ですが、残念ながらこれは、自己卑下に区分される受け答えになってるんですね。

なぜなら、「そんなことないですよ〜」という言葉には、相手の言葉を否定して、自分で自分を傷つける要素が含まれているからです。だから、これは謙虚じゃなくて単なる自己卑下なんです。

じゃあ、謙虚だとどうなるのか?というと、「肌が綺麗ですね〜」と褒められた場合、素直に「ありがとうございます」と相手の言葉を受け入れるんですね。

もちろん、相手の言葉がお世辞だという場合も考えられます。ですが、お世辞だろうが本音だろうが、言葉は言葉です。大きくはしゃぐとこなく、天狗になることなく、しっかりとおちついて「ありがとうございます」と返す。

こういった、相手の言葉を受け入れてかつ、相手のことを尊重する態度のことを謙虚というんですね。

たしかに「いやいや、わたしなんて〜」というと、控え目な姿勢をとってるようにみえるかもしれません。ですが、これは相手のことも自分のことも否定している状態。つまり、この会話の中で救われる人なんか誰一人としていない状態になってしまうんです。

まずは「ありがとうございます」といえるかどうか。これこそが謙虚と自己卑下をわけるポイントだと考えます。

田辺輝恭

ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。