「最初はグー」を初めて言った人
ぼくの中で、めちゃくちゃ有名な人や著名な人というのは、日本に定着した言葉を作ってる傾向があると思ってるんですね。
例えばなんですが、最初はグーってあるじゃないですか。
あの、ジャンケンをする時になぜか最初に言う、あの「最初はグー」です。あれって、一番はじめに言い出したのって志村けんだって話ですよね。なんでも仲間内で酒を飲んでてひどく酔っ払って、ろくにジャンケンも出来なかったもんだから「最初はグーでタイミング合わそうぜ」と言ったのが最初みたいです。
で、8時だヨ!全員集合のコーナーで志村けんが「最初はグー」といったことで、一気に全国で流行ったそうなんです。
あとは、『(笑いをとろうとして)スベる』とか『(話をしてて口が回らず)噛む』なんかも、松本人志が作り出した言葉として有名ですよね。
こんな感じで、いろんな著名人の方がたくさんの言葉を生んで、日本語として定着させているのですが、これってビジネスの場面でもメチャクチャ有効な手段だったりします。
といっても、日本語として定着するくらいの言葉を開発・発信しろという話じゃなくてですね(苦笑)、自分の商品を買った人、もっと言えば自分のコミュニティにいる人だけがわかるような共通言語を作りましょうということなんですね。
というのも、そもそも「最初はグー」も元はといえば志村けんの仲間内だけで使われていた言葉でした。ですが、8時だヨ!全員集合のコーナーで使われたことで一気にお茶の間に広がったわけですよね。
ですが、実際にマネして使い始めた人たちは、どちらかというと「最初はグー」の効率の高さに感銘を受けたわけじゃなくて、『最初はグーを知ってることは、8時だヨ!全員集合を見たってことだよな』という意味合いで、仲間としてふるい分けしてたと思うんです。
そうすることで、「最初はグー」を知っててすぐノッてくる人は仲間。ノッてこない人は違う部類の人という風に、カテゴリー分けして楽しんでたんだと考えます。
小さくビジネスをしていると、自社ー顧客の繋がりは強くなります。ですが、顧客ー顧客の繋がりというのは、どうしても薄くなりがち。
でもそこで、顧客どおしのつながりを作ることができれば、「おお、あんたも〇〇のところでお世話になっとるんか」と、顧客間の共通言語が生まれてきます。そうすることで、顧客どおしに結束が生まれ、コミュニティとしてより強固にすることができるんです。
もちろん、どんな言葉でも構いません。「なにか共通言語にすることはできないか?」という視点で、商品やサービスを練り直してみるのもいいと思います。
田辺輝恭
ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。