見出し画像

ストーリーの問題点

世の中で最も売れた広告としてTwo Young Manと呼ばれてるものがあります。

ウォールストリートジャーナルを販売していた広告なのですが、その広告が通称としてTwo Young Manと呼ばれてるんですね。

どんなものか簡単に説明させてもらいますと、成績も背格好も配偶者も何もかも似ている2人の男が、同じ会社に入社しました。2人とも順調にキャリアを積んで2人とも良い歳の取り方をしました。けど、ある日を境に違いが生まれました。1人は地方支所の部長。もう一人は社長になってました。その違いはなんだと思いますか?それは、ウォールストリートジャーナルを読んだか読んでないかの違いです。

というものなんですね。セールスレターやコピーライティング、ダイレクトレスポンスマーケティングを学んでいる人であれば、1度は目にしたことがあると思います。

このレターがヒットした理由の一つに”コントラスト”があります。要は、成功した人とつまずいた人の差を描写することで、WSJの必要性を簡単かつ明確に打ち出したというわけです。

そして、もう一つヒット要素があります。それは『クイック&イージー』です。つまり、簡単なことで素早く違いが生まれるというものですね。

このレターでは、ウォールストリートジャーナルを読んでたか読んでなかったかで、人生の結果に大きな違いが出たと謳っていました。しかもその差は、地方支所の部長と本社の社長というとんでもない差です。

その格差を鮮明にイメージできたことが、広告のヒットにつながりましたし、さらには今でもコピーライティングをかじったことがある人は「ストーリーが重要だ」という言葉を耳にするハメになることにつながっています。

ですが、現代においてこのようなストーリーを応用するのは、ちょっと危険だったりするんですよね。

なぜなら、「楽して成功したい」というステージや意識の低い人が集まるようになるからです。

確かに、クイック&イージーを打ち出すのは、広告成功のセオリーだといえます。その証拠と言うつもりではありませんが、サプリメントや健康器具系のCMや広告を見ると、その全てと言っていいほど「簡単に痩せれる」だとか「1日たったこれだけ」といった表現をしています。

そして、やっぱり「楽して成功したい」というゾーンは、いつの時代でももっともボリューミーな部分です。なので、顧客を得るという意味合いでは、その層を責めるのがセオリーだと言えるでしょう。

ですが、その層の人たちはお客さんとして付き合いやすい人種か?と言われると、完全にNOとなります。なぜなら、そのような「楽して成功したい」と思ってる層の人たちは、いざ楽ができなくなったりだとか成果が出なかったりしたときに、一気にクレーマーに変貌するからです。

まあ、確かに「クレーマーは苦じゃない」というのでしたら、大した問題ではないでしょう。ですが、ぼくを含めなのですが、少ない人数でビジネスをしている場合、クレーマーや気が合わないお客さんというのは本当にジャマでしかありません。むしろ、どれだけお金をいただいても断りたいレベルです。

確かに、広告やセールスレターにストーリーは非常に有効です。ですが、どんなストーリーを応用するかによって、近寄ってくるお客さんの質は大きく変わってきます。

ストーリーならなんでもいいというわけでもなくなってきてるんですよね。

田辺輝恭

ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。