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プロジェクター天吊り② プロジェクターの機種選定

天吊りのハードルがもっとも低い「引掛けシーリング」に取り付けるタイプの
popIn Aladdin 2 plusをためしてみましたが、
アラジンコネクターを使った
ゲーム機→HDMI→WiFiの遅延が許容できないレベルでした。

引掛けシーリング型プロジェクターはあきらめて、
HDMI入力のある機種を天吊りすることにしました。

プロジェクターに求める条件

「バキバキの高画質でゆったり映画をみたい」、というニーズではないので、
とりあえずそれなりの明るさ、それなりの解像度で大丈夫です。

・エントリーモデル(5~7万円くらい)、数万円以下の新興メーカーのはファンの音がうるさいらしくやめとく。
・投影解像度はフルHDで十分(4Kはいらない)
・HDMI入力
・内蔵OSやアプリはなくてもいい(ChromeCastなどの外付けの方が陳腐化しにくい)
・明るさは、現状のポータブルモデルを上回るくらいは欲しい
投影距離2.4mで90インチ(現状)前後は維持したい

という条件でプロジェクターを探しましたが、なかなか難航しました。
価格や明るさ・コントラスト比は機種間での比較が簡単なのですが、
難しいのは投影サイズ。

2.4mで90インチ前後という条件にあうのは、
投射比(投影距離/投影サイズ横幅)でいえば1.3以下なのですが。
スペック表に投射比が書かれてない機種も多々。
他の条件である程度絞り込んで、
メーカーのホームページを開いて一台づつ、
希望の投影サイズを出せるかどうか調べるという洗い出し作業が必要でした。

ホームシアター向けモデルはお高い

まず探したのが、プロジェクターで有名なBenQやEPSONでした。

各社のホームページでいわゆる、家庭向け製品群を見に行きました。
短焦点なので1-2mくらいの距離で十分なサイズを投影できるのですが、
価格帯が10万円前後となってしまってちょっと予算オーバー。
も少しお気軽なのでいい。

ビジネスモデルは解像度がいまひとつ

kakaku.comで、プロジェクターを価格順に並べると、
有名メーカーのビジネス向けモデルが5万円くらいからあります。

明るさやコントラストはよく、ビジネスには十分ですが、
投射解像度がWXGAクラスとワンランク落ちます。

XGIMI Elfin

他メーカーまで検索範囲を広げてみて、
フルHDでお手頃価格のプロジェクターを検索してたどりついたのが、
XGIMI Elfinでした。

XGIMIのエントリークラスホームプロジェクターという位置づけ。

XGIMI(エクスジミー)
2013年創業、
中国のナンバーワンプロジェクターメーカー。
日本市場への進出は2020年からで、上位機種ではVGPも受賞。
ポップインアラジンの製造も請け負っている。
2020/6にポップインアラジン事業を買収。

Youtuberのインフルエンサーマーケティングが行われたようで、
情報を検索すると2021年8月ごろの動画ばかりがヒットします。

よりシビアな視点のレビュー動画をお探しでしたら、
これより後の時期で検索するのがおすすめ。

販売方法やサポートに関するうわさなどを総合すると、
そのスタンスは、昇降デスクのFlexspot社に近い印象のメーカー。

定価は\85,200ですが、クーポンが出ていて予算範囲内。
フルHDでコンパクト&短焦点、実勢7万円くらいの価格帯
HDMI入力あり、手軽に固定できる三脚穴あり、と、
欲しいにちょうどいいスペックを持つ機種です。

当時のYoutube動画やブログによるととくに次の2点がウリのよう。

豊富な自動補正機能で置き場所を選ばない

折詰弁当サイズで軽量(0.9kg)なので、
普段は収納しておいて使う時だけ出してくるという使い方や、
寝室など狭い部屋やまっすぐ投影できない部屋での使用も想定している様子。

壁やスクリーンなどの投影先を認識して、
障害物自動回避、スクリーンアジャスト、
自動台形補正(垂直・水平)、オートフォーカス・・といった機能があるので
適当な場所に置いて壁にむければ、
あらゆる調整は自動でビシッとキマります。

設置がめちゃめちゃ楽なので使いたいときに取り出してすぐ使えますよ。

ということのようです。

低遅延のゲームブーストモードあり

もうひとつアピールしているのが、
遅延(レイテンシー)を最小限に抑制するゲームブーストモード。

ゲーム機からの映像が出力されるのと、
実際に投写されるまでのあいだにタイムラグがあると、
操作タイミングが重要なゲームでは大きな障壁となります。

ゲームモードにして、さらに「ブースト」に切り替えると、
低遅延でゲームも遊べます、というアピール。

ただし、台形補正とゲームブーストは排他利用

各種自動調整のなかでも、
設置の自由度を高くしてくれる台形補正が一番のインパクト。
そこをポイントにPRしてるインフルエンサーが多かったですね。

ただし、
ゲームモード&ブーストをオンにすると、
台形補正機能を含めた画像補正がキャンセルされます。

補正ナシで長方形に投影するためには、
投影するスクリーンや壁に対して真正面に置くしかないので、
ゲーム目的であれば設置場所や角度の自由度はきわめて制限されます

天吊りなどの対策をとらない限り、
思った場所・思ったサイズでは投影できません。
(または、ゲームプレイ時には映像のゆがみを受け入れるか)

理解したうえで購入するならいいのですが・・・
ウリである2つの機能なのに、同時に使えないのは結構重要なポイント。

せっかく買ったのに自室環境だと正面に置けなくて使えない、
ってなるとツラいですから。
(この点に触れているレビューはあんまり見かけませんでした。)

XGIMI Elfin実機でスペックチェック

XGIMI Elfinを購入しました。

もともと床置きにはせず天吊りにする予定でしたので、
台形補正が使えなくても、うちの環境では問題ありません。
ゲームブースト優先で、壁の真正面に天吊りすることにします。

使い勝手やら各種自動調整に関するレポートは
数多上がっていますので省略。

天吊り工事にあたって、いくつか実機で確認しました。

投射角度を実測

天吊りを計画するためには、
プロジェクターの打ち込み角やオフセット値が必要なのですが、
メーカーのスペック表ではみつけられなかったので、
実機を使って測定しました。

カメラ用三脚を使って、
壁から2m、高さ1mに本機を水平に設置、
台形補正をオフにした状態で壁への投影範囲を実測しました。

実測のための投射風景

実測値から学生の頃以来で、三角関数(tanθ)を使って角度を計算しました。

実機で測定したデータから打ち込み角を計算

【当方での実測値】
XGIMI Elfinの打ち込み角は13.7°(下0°、上約28°)、オフセット値0mm
ちなみに左右方向は各約23°
(メーカーのスペック表にある”投射比1.2”から計算してもほぼ同じ値)

逆さにして天吊りし、真正面に投影した場合、
設置した高さに投影した映像の上端がきます。
これをもとに設置する高さ(固定金具の長さ)を決めます。

ホームシアター目的であれば、
ソファに座ったときの目線の高さにスクリーンの位置を合わせるようです。
(壁掛けテレビとおおむね共通)

ウチの場合は、
立位でのフィットネス利用がメインなので、
立位の目線にあわせて天井からさほど距離をあけずに吊り下げることにします。

本体背面に必要な空間

XGIMI Elfinは光学的ズーム非搭載なので、
なるべく部屋の端に吊った方が大きなサイズで投影できます。

では、壁から最低限どの程度の距離をとればいいか?

説明書やメーカーのサイトを見ても、
設置の際の周囲空間についての記載は見つけられず、
背面の排熱部分をふさがないように、という記述のみでした。

ACアダプタやHDMIの接続コネクタが本体の背面にあるので、
少なくとも、抜き差しに必要な空間は確保したほうがよさそうです。

本体背面の空間

約10cmの空間をとることに決めました。

L字のコネクタを使ったり、
抜き差しの際は本体を取り外すようにすれば
もう少し空間は詰められそうですが、放熱もあるので。


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