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夫婦喧嘩をした次の日に近所のおばちゃんの生霊に憑かれた話

幽霊が憑くより生霊が憑いてきていることの方が多い。多分私も知らず知らずのうちに誰かに生霊を飛ばしてるはず。それも結構な数…

『真っ赤な口紅の天然パーマでおかっぱの人、なんか怒ってるけど、お姉ちゃんなにかした?』
「あぁ~今日仕事でその人に注意したわ」
この真っ赤な口紅の彼女は、事あるごとに私に生霊を飛ばしてきていた。仕事で注意した時や、私が成果を出したときなどは、必ず私をにらみつける姿が妹には視えていたらしい。半年ぐらいは彼女の生霊と一緒に住んでいたんじゃないかってぐらいだった。

妹に“私に憑いてきている”と言われて多いのは、幽霊よりも生霊のようなモノの事の方が多い。真っ赤な口紅の彼女のように、私に負の感情を抱いていることもあるし、逆に私を心配してくれている人の生霊が憑いている時もある。
一番驚いたのは『白髪で眼鏡かけたおばちゃん、割烹着みたいなの来てる人が、お姉ちゃんのうちに聞き耳立ててるけど何かあったの?』
「近所のおばちゃんじゃないかなぁ?昨日私たちが取っ組み合いの夫婦喧嘩しちゃったから、喧嘩する声が聞こえて、気になってるのかもね…」
と、あまり話したこともない隣人が家に生霊を飛ばしてきていた事もあった。

生霊が憑いているからといって特別体調が悪くなる、とかいうことは私はない。とりあえず、その生霊を飛ばしてきている人との関わり方や、距離の取り方を考えるようにはなるけれど…

こうやって書いている今も私の生霊が、私の自覚なしにどこかの誰かを睨みつけているかもしれないと思うと申し訳ない気持ちになる。


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