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古本

「作品を古本屋で買いました!」と著者に伝えるのは避けるべきではないか?いやいやそんなの謎マナーだ!などという論争がSNSで繰り広げられているのを見かけた。
私個人としては「気にする作者もいるし気にしない作者もいるが、一部でも不快に思う人がいるなら避けておいた方が無難では?」と考えている。
だから自分自身でも「古本屋でこの本を買った」などといちいち発信しないのだが、ごく稀に買ったことを自慢したくなる古本がある。それがこちら「ゆうきまさみのはてしない物語」。

つい先日、某所のブックオフにふらりと立ち寄ったときに発見して即購入したものだ。日光に当たってそれなりに日焼けしているが状態は良く、なにより帯が付いているのが素晴らしい。初版は1997年なので、もう26年前の本だ。
私は相当漫画が好きだという自覚があるが、なかでもトップ3に入るレベルで好きな漫画家がゆうきまさみ先生だ。最初に触れたのは「究極超人あ〜る」で、「鉄腕バーディー」にドハマりして、「機動警察パトレイバー」は愛蔵版を全巻揃え、いまは「新九郎、奔る!」を追いかけている。もちろん原画展にも行ったし画集も買った。
そんなゆうきまさみ先生が雑誌「月刊ニュータイプ」で長年連載しているコラムをまとめた本が「ゆうきまさみのはてしない物語」「もっとはてしない物語」「まだまだはてしない物語」の3冊だ。このうち「もっと」「まだまだ」は持っていたのだが、1冊目の「はてしない物語」を未所持だった。ネットで探しても数千円のプレミアがついていて手が出ない。非常に残念に思っていたら、その本がなんと110円で売られていたので大喜びで購入した。掘り出し物というのはそうそう簡単には巡りあえないが、たまにこういう幸運があるからブックオフ巡礼はやめられない。
「ゆうきまさみのはてしない物語」を開くと、いきなり日航機墜落事故の話題などが最新ニュースとして取り上げられていて時代を感じる。いまのご時世ではちょっとアレな感じの表現もあったりするので、電子書籍などでの復刊も難しいのだろうと想像する。それだけに、今回この本を入手できた幸運に感謝しながらじっくり読みたいと思う。

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