【『トムとジェリー』全話解説】#5『Dog Trouble』意思の疎通の取れない狂犬はモンスターと化す。
こんにちは。
髙橋多聞です。
前回からまたまた、かなーり時間が空いてしまいましたね……。
やっぱり昨今のコロナショックは少なからず精神の方にも影響しているようで、毎日更新は継続しているものの最近は嘘ばかり書いてます。
どうかしてるぜ。
でもこういう時こそ『トムとジェリー』を見てハッピーな気持ちになった方がいいんじゃないかなあ?
ということで久しぶりに更新しまーーーす!!!!
今回は1942年4月18日公開の作品、
『Dog Trouble』です。
(邦題:共同作戦)
4月ということなので前回の『Fraidy Cat』から3か月空いてますね。
まあこの時は第二次世界大戦の真っただ中ですから。
僕が今感じているストレスの5000倍くらいのストレスの中で制作されてると思ったら、めちゃくちゃすごいっすね。
監督はおなじみハンナ=バーベラコンビ、製作はフレッド・クインビーです。
原題を直訳すると『犬問題』ってところでしょうか。邦題の『共同作戦』は作品の内容から取ったんでしょうね。
「犬」ってことは”アイツ”が出てくるんでしょうか……。
俺あんまりアイツ得意じゃないんだよな~~~。人間社会にもいるでしょう?ああいう暴力的なヤツ。なぜか身内には優しくて……。
更新が延び延びになったのはそのせいもあるかもしれない……。
まあいいや!覚悟を決めて本編を見ていきましょうか。
ヒダヒダのついた布?の上を走るジェリー。
東京駅、京葉線のホームに向かう途中の「動く歩道」を思い出した。
動かしているのはもちろんトムです。
どういう経緯でこの状況になったんだ?こういうプレイですか?
勢いよく布を引くトム。堺正章もビックリのテーブルクロス引き!!
星!3つです~~!!!!
逃げるジェリーを先回りするトム。
前もやってたね。
ジェリーはすんでのところで、トムのヒゲをキャッチ!
ビョイ~~~ン
絶対痛いだろ!!!!
ジェリーは画面右から左へ走る!
そして画面奥から手前へジャンプ!!!!
餓狼伝説????
ジェリーはいつもの巣穴に逃げ込みます。
待ち伏せするトム。
残念。コンセントが勝手口になっていました。
ゆらゆら動く尻尾に何とかしてネズミ捕りを使いたいジェリー。
なかなか思うようにいかず実力行使します。
痛っつ~~~~!!!!!!
この患部がドクドクする感覚、すごい分かる。
逃げるジェリー。
向かう先には……。
出た!!!!!
スパイク!!!!!
タユンタユンの頬にトゲトゲの首輪という「ブルドックのステレオタイプ」の姿で登場。
なんでも、あのトゲトゲは急所である首を敵の攻撃から守るためのものだそう。
結構実用性のあるデザインなんだなあ。
完全に余談ですが、幼少期の僕はなぜかスパイクと梅宮辰夫を混同して覚えていました。
そこに走ってくるトム。嫌な予感しかしないよ……。
そして……
激しいキッス!!!!
TOKIOの『うわさのキッス』が聞こえてきそうなキッスですね。
ところで、アニメ『キテレツ大百科』のテーマソングってなんであんなに誘惑的な曲ばっかりなんでしょうか……。
「ヒップフリフリでせまれば “熱でもあるんじゃないの”なんて」
―――守屋香『お嫁さんになってあげないゾ』より
「君にキョーミシンシン だけど聞けずにモンモン そっとボクに教えてほしい ミラクルミステリー」
―――守屋香『マジカルBOYマジカルHeart』より
「胸なんかママよりもグラマーで パンダのパジャマ破いてた お化粧して街に出たの 覗きたいナ 大人の秘密」
―――内田順子『ボディーだけレディー』より
「耳たぶがfor you 燃えている for you やった やった やったよ Wow Woo」
―――あんしんパパ『はじめてのチュウ』より
「帰さない こわしたい わるいウルフでかまわない… マジだから」
―――TOKIO『うわさのキッス』より
とくに『はじめてのチュウ』から『うわさのキッス』への発展ぶりはちょっとショックを受けるほどですよ。
はじめてのチュウに涙を流しながら、「I will give you all my love…」と言っていた純朴な少年が「うわさのキッスをあげる(イェイ イェイ…)」になってしまうんだから……。
そんな言葉、聞きたくなかったよ……。
で、何の話でしたっけ?
スパイクとの熱い接吻を終え、逃げ出すトム。
それを覗き見るジェリー。
トムはネコらしく高いところに逃げます。
しかしスパイクの脅威のジャンプ力!!!
ジェリーは大爆笑。
性格悪いな~。
それを見たスパイクのターゲットはジェリーに移ります。
今回のスパイク、何が怖いって「意思疎通の出来なさ」が怖いです。
さっきスパイクが「得意じゃない」と書きましたが、それは彼に「人語を解す」とか「息子への愛」とか、そういう「ある一定の知性」を感じているからであって、今回のスパイクは全く意思疎通の出来なさそうな(感情の読み取れない)獣でしかないため、今回に関しては「得意じゃない」というか「怖い」です。
さて、ジェリーは鳩時計に逃げ込みました。
時間は13時53分くらいですね。へー。
スパイクの大跳躍。
怖え~~~~。
それを見たトムはこの表情。
笑ってんじゃないよ。
油断して地面まで降りてきましたが、すかさずスパイク参上。
トム、逃げる。
重力どうなってんの?
それを見たジェリーはこの表情。
あんたも笑ってんじゃないよ。
油断して地面まで降りようとするも、すかさずスパイク参上。
スパイク大忙しだな。
粉砕。
その隙にトムは逃げようとするのですが……
そりゃそうなるわな。
なんとジェリー、ここでトムに助け舟を出します。
「こっちこい!!」的なジェスチャー。
トム、決死の大ジャンプ!!!
危ない!!!!
ヒゲ~~~!!!!掴むな~~~!!!!痛え~~~!!!!!
下ではスパイクがゴロロロとのどを鳴らして威嚇しています。
今回のトムとジェリーは3次元的なダイナミックな構図が多いですね。
ヒゲが抜けて(ちぎれて?)、あわや落下、というところで何とか鳩時計につかまるトム。
あれ?ヒゲ無事なの……?
助けられたトムはジェリーに握手を求めます。
ついに歴史的な瞬間が!!
しかしジェリーは不注意で落下。
それをトムが助ける!!
そしてついに、二人の同盟関係が成立しました。
まあ、78年経った今もまだ喧嘩してますけど。
ちなみにこのシーン、背景で「ほ~た~るの~ひ~か~り~」と流れていますが、この曲は『蛍の光』の原曲、『オールド・ラング・サイン』。
別に「閉店するから帰れ~!」というわけではないです。
曲に関してはこちらの方が詳しく書いていらっしゃいましたので、勝手に紹介させていただきます。
敵の敵は味方、ということで協力することになったトムとジェリー。
さてどうしたものか。
ジェリーは毛糸を見て何かひらめきます。
作戦開始です。
トムがスパイクを煽っている隙に、ジェリーが何やら毛糸でトラップのようなものを作っています。
スパイ映画で見たことあるやつ。
すっかり「小馴れ感」の出てきたトム。
準備完了。
ジェリーはスパイクのケツを蹴り上げて挑発します。
くしゃおじさんじゃん。
そういえばトムの眉毛はくしゃおじさんに似ている。
「怒ったぞ」と逃げるジェリーを追うスパイク!
しかしその先には……。
激しい衝突音を聞きつけてお手伝いさんが登場。
なんかこの人が出てくると安心するな。
さすがのスパイクもこのお手伝いさんにはかなわなかったか……。
作戦成功で安心しきった2匹。
しかし……。
痛っつ~~~~!!!!!!
ジェリーが仕掛けた?ネズミ捕りのせいで同盟関係は一瞬にして崩壊。
2匹はいつもの追いかけっこに戻るのであった……。
(めでたし めでたし……)
さあいかがでしたか?
登場人物が増えたことでストーリーにちょっと広がりが出た感じがしますね。
トムとジェリーの初登場時同様、スパイクがまだまだ動物くさい感じがしますが、彼の登場によって2匹の関係にも少し変化があって、これからの活躍も期待できますね!!
ということで、
【『トムとジェリー』全話解説】#5『Dog Trouble』意思の疎通の取れない狂犬は時にモンスターとなる。
でした。
次回もお楽しみに!!
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