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リスタート

昨年1年間、心血注いだ取り組みは不発に終わった。

不発というか、離陸直前で脱出ボタンを押してしまったというか。今はその取り組みがどう進んでいるのか、あるいは進んでいないのかさえ気にしないようにしている。だから、離陸しなかったのか、あるいは超低空飛行を続けているのかも知らない。

そんな僕を心配しているのか、何やってるんだと思っているのか、訪ねてくれる人は少なくない。ただ、今はそっとしておいてほしいというのが本音だ。

人を、「自分の価値観を押し付け、誰かにやらせたいだけ、自主性のない奴ら」と腹の底でにらみつけていた自分もまた、同じだった。

人の声に耳を傾けると言いながら、結局は自分の思いや価値観を押し付けてしまっただけなんだろう。そして、そうせずにはいられなかったんだろうと、今となっては反省している。

そして、被害者感情やアリバイ作りにあふれる今の世の中で、誰一人取り残さないというのはどういうことなのか、僕が独力でできることは何なのかについて、もう一度考えている。

人生は、失敗がデフォルトだ。たった1年であきらめたことをいつまでも引き摺っていては、残りの時間がもったいない。老いという名の自転車にはブレーキがない。人生の下り坂は、全速力で駆け下っていくものだ。

最後の瞬間、吹っ飛ぶように爽やかに散るために。

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