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外資系戦略コンサル出身者と働いてきて感じること

僕はこれまで、マッキンゼーやBCG、ベイン、ATカーニー、アクセンチュア ストラテジーグループの出身者と多く仕事をしてきた。
アソシエイトだけでなく、マネージャー、パートナー、MDだった人とも仕事をしてきて、ある特徴があることに気がついた。

皆、キラキラした経歴をもとに、ものすごい速度で出世し、高年収になっていく。港区や渋谷区などのタワマンに住み、「俺はエリートなり」と自信満々だ。


しかし、定量的な成果を出している人を一人も見たことがないのだ。確かに、綺麗な戦略を描くし、経営陣に綺麗な報告をする。
だが、裏側では全く成果が出ていないのだ。


ずっと、なぜだろうかと思っていたが、最近、その理由が分かってきた。


それは、戦略コンサルで求められるスキルやマインドと、事業会社の現場で事業成長させるためのスキルやマインドは全く異なることだ。


戦略コンサルは3ヶ月〜6ヶ月という短期間で、パワポを作って提案をしたら、その後、クライアントで成果が出るかどうかは関係がない。パワポを提出したらコンサルの成果物としては完成となる。
一方で、事業会社では、継続的な改善活動を続ける必要がある。


特に、事業会社で重要となるが、戦略コンサル出身者が持っていないものとして2つある。


①忍耐力

施策をちょっと実行して、上手くいかないと、「もうだめだ」「終わりだ」となってしまう。ちょっとやって上手くいかないのであれば、原因を考え、改善を積み重ねれば良い。しかし、ちょっとダメだと、そこから気合を入れて改善をするということができない。

そして、事業会社では継続的な改善が求められるが、なんでも3ヶ月で成果が出なければ終わりとなってしまう。例えばUXの構築などは終わりのない業務だ。しかし、3ヶ月で成果が出ないのであれば、何をやっても意味がないと発言してしまう人もいる。
コンサルでは3ヶ月でプロジェクトは終わるかもしれないが、事業会社では継続的に業務は続くのだ。


②巻き込み力

現場で周りを巻き込んで実行するためには、根回しも必要だし、現場のメンバーに寄り添うことも必要になる。真正面から向き合うことも求められる。
しかし、戦略コンサル出身者はそれができない。
どこかで、周りの人間を見下したような発言をして、態度にもそれが滲み出ている人が多い。
結局、周りの人から反発され、組織を破壊していく。


確かに、戦略コンサル出身者の人は頭が良い。人から聞いたことを綺麗な資料にまとめることは上手い。
成果が出ていなくても、成果が出ているように綺麗な資料を作って報告するのも上手い。


しかし、気がつけば、周りから信頼されず、成果も出せず、組織を崩壊させていく人が多い。
もちろん、僕の周りにそういう人が多かっただけで、一般的にはそんな人は少ないのかもしれない。
いずれにしても、事業会社で成果を出すという点では、僕はあまり外資系戦略コンサル出身者を信用していない。

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