見出し画像

感情の感じ方

演じる時、
役の気持ちを理解するとき、
多分最初は頭で考える。

流れを感じて、分析して、
頭から
なんとなく肩、胸あたりまでを
その気持ちで一杯にして演じようとすることが
多い気がする。

でも、改めて普段の生活を考えてみると、
感情って
身体の隅々から感じとっていることが多いはず。

大好きな人と
ただお茶を飲んでいる。

その瞬間、
身体の中が何故かキュンとして
なにかがギュンと持ち上がってくる感じがして
腕や足の外側が何かチリチリして

『ああ!もう大好き!』

って堪らなくなったことは
皆んな、体験したことがあると思う。

話を聞いているうちに
あまりに理不尽で腹が立ってきて、
胸がムカムカして、
足の貧乏ゆすりが止まらなくなって、
手で拳を作ってしまって、
それを頭で必死で堪える。

そんな怒りを感じたこともあると思う。

いざ演じてみようっていう時に

頭で感情を理解、作成、
いつぞやの感覚の再現をした後、

その頭(上半身)で感じた部分だけを
再現しようとしてしまう。

なぜならそこしか身体が実感してないから。

でもそれじゃあ下半身や指先が生きてこない。
頭や胸から遠い場所がおざなりだ。

そのまま演じてしまったら
違和感がでてしまい
ダメ出しが多くなったり
いまいちパワーが出てこないのは当然のことのように思う。

本来
普段であれば
私たち人間は
身体中の隅々まで使って
喜怒哀楽を楽しんでいるからだ。

上半身まで感情に浸れたなら、
今度は身体の隅々まで使って、
頭と胸がそう感じる&気づくまでの肉体を作ってあげるのが道筋な気がする。

肉体がその感情を感じれる状況を作ってあげて
頭と胸がそれに気がつくといった具合だ。

多分これが込み上げて来るというやつ。

そこで毎瞬、毎瞬、
感情を感じること、
発見することが、
演じるということなのではないかな?

と、私は思う。

だからLIVEである舞台演劇が面白いんだと思う。

その瞬間を観るのが好きすぎるので
その訓練していく場所を
日々作っていきたいと
思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?