国益は人道よりも優先するか?

人道とは、人類が守るべき倫理観だと、私は考えています。

たとえそれが外交官であれ、日本の政治家であれ、日本の総理大臣であれ、もしも国益のほうが人道よりも優先すべきだと、日本国民が、あるいは彼らが考えるなら、一つの国家に属する個人の利益は、その国が定める倫理=法より優先すべきというのと同じことではないだろうか。

何故こんな事を書いているかというと、日本の国益こそ、外交官や日本の政治家は優先すべきと考える人や、またそうすべきという意見、その意見に同感し、そう意思表示される方がいるからだ。

私は、人道が国益の上に当然あると考える。もしも人道よりも国益が優先されるなら、そんな国家の国益よりも、自己利益を優先する。それは間違っていると思うからこそ、人道は、個人のあるいはいかなる集団の利益よりも、優先して当然なのだ。

パレスチナで起こっているのは、人道に反する生命の危機だ。原因は、コロナのようなウイルスでもなければ、自然災害でもない。明らかに人為的な、イスラエルという国家による武力行使だ。

それと同じことが、ロシアによるウクライナへの侵略であったからこそ、日本人の多くは、ロシアを批判し、ウクライナを支援しようとした

日本という国家が、人道よりも国益を優先するなら、その国に所属する国民は、結局は個人の利益の最大化を何よりも優先するだろう。つまりは、法で裁かれない限り、たとえ明らかな罪を犯していても、ばれなければいいと考えて当然だろう。

そんな国家が本当に発展し、そんな国家に住む人達が幸せになれるだろうか。私は無理だと思う。個人利益を追求するために、法を犯してもいいと考える集団の中で私は生きていたくない

  • 日本の心ある政治家は、今すぐにでも、イスラエル戦争停止を要請するアクションを、自分たちの能力、政治家としてできる地位を使って、起こすべきだ。国会議員なら立法だろう? あるいは政党としての声明だろう? 

  • そして日本政府は、人道を優先し、明確な国家としての姿勢イスラエルによるガザ戦争の休止ではなく停止と、イスラエル国家が進める西岸への入植、パレスチナ人への何十年と続く抑圧を明確に批判し、ロシアへの非難決議と同じように、国家としての姿勢を、世界に示すべきだ。それと同時に、ハマスが今回取った、非人道的な手法を、強く批判すればいい。

  • まず、国家としての明確な声明を出せ。そして、対話によってしか平和がなしえないという信念のもとに、多くの日本の政治家も、外交官も、自信と誇りを持って行動して欲しい。日本国民の多くは、そんな政治家を、そして政府の姿勢を支持するはずだ。(もちろん、あくまで、それはパレスチナ問題に限りだが)


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