調査報道機関 Tansa について

Tansa という、調査報道NPOを知ったのは、ネットニュースの流し見でたまたま出てきたからである。最初は、他のマスコミ記事にTansaの記者が連載している報道記事が出ていて、途中から実際のTansaのWeb ページに飛んだので、最初は、「うん? 新しいステマか?」と思ったのだが、記事が丁寧で詳細だったので、まず連載記事を読んでから、一体どんなマスコミがやってるのだろうと紹介を見ると早稲田クロニクルの名前が出てきて、すぐ思い出した。

数年前に、(もしかしたら、間違っているかもしれないけど)早稲田大の中にできた報道機関ということで、製薬会社の広告についての調査報道を連載していて、ドキュメンタリーを読んでいるような気になって夢中で読んだので覚えていたのだ。

私は小学生の時の一番最初の夏休みの共同自由研究が、なぜか新聞についてだったのだが、新聞の工場見学の後、新聞についての本を数冊読んで、これはおかしいと思ったことが一つあって、(企業にスポンサーになってもらってちゃ、どうやったって忖度のない独立した報道なんてできっこないだろう)という至極単純な疑問だった。もちろん、当時忖度なんて言葉は知る由もなく、単純にスポンサー企業が問題を起こした時、追求できないという意味である。

まぁ、小学生の頃の疑問なんてだいたいすぐにどうでもよくなるのだろうし、私も、いつの間にか「スポンサーがつくから、報道できるんだから、それで当然だろう」と感じていたのだが、いやはや、、、今の大手マスコミを見るにつけ、最終的には公平性や、メディア倫理など、日本ではもはや存在しないと思い直した。 だからといって、youtubeで溢れている、ネットから記事を拾うだけの有識者とか、オタク系ゲームキャラに喋らせて、さも偉そうに解説する「ゆっくりしてってね系」ニュースもどきサイトの情報や意見が、大手よりも信頼度が高いなんて思うわけもない。

ちなみに、東方というゲーム文化(あるいはそれにまつわるシナリオ等や、ロールプレイング、同人活動などなど)を否定する気はまったくない

そのように本来オタク的な架空キャラを対話させる形で、ゲームやファンタジーの話をするのでも、間違いのない歴史的事実を解説するのでもなく、作ったやつの政治的意見を垂れ流されるのは、見ていて気持ち悪いだけだ。

一人で二人分、全部オマエが書いてるんだろうが!

典型的な、子供がよくやる一人遊びであり、オタク発想であり、中の人など絶対に出てこない。オタク的なキャラが娯楽に使われるのでなく、政治的問題を語るのに使われると、キャラクターを使った扇動に思うだけだ。

リアルな政治にオタク文化を利用すべきでない、と私は思っている。

いつも通り、脱線しすぎたので話を戻すと、Tansaは、架空のキャラクターではもちろんなく、リアルな記者が探査報道のみを行う、記者集団だ。もちろん、全ての報道が正確だとか、記事が同感だと言うつもりはない。(コレすごく重要)だが、彼らは、おそらく自分の価値観や道徳的基準も込みで、少なくとも社会問題を、記者として丹念に調べ上げ、自分たちの実名で記事を公表している。

そして元に戻ると、Googleの支援さえ断って、独立機関であることを守ろうとしている。 もちろん、Tansaだけでは足りないだろうが、少なくともこのように真摯に、記者自らが調査して報道するマスメディアが増えてほしいと思って、つい先月からサポーターにならせてもらっている。

タバコを月に4箱減らしたらいいんだし、安いものだ、、、。 

みなさんも是非、一度彼らが今まで成し得てきた報道実績を見て、こんなに真摯な記者集団があるのだと知ってほしい。






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