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今だから伝えたい、朝乃山のすごさ

みなさん、大相撲はお好きですか?富山県出身力士の朝乃山関のことはご存知でしょうか。

現在、6場所出場停止処分中の朝乃山関ですが、次の名古屋場所(2022年7月)に復帰します!そんな今だからこそ朝乃山関の相撲のすごさについて考察してみたいと思います。

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◎朝乃山関プロフィール

四股名:朝乃山 英樹(あさのやま ひでき)
所属部屋:高砂部屋
本名:石橋 広暉
しこ名履歴:石橋 → 朝乃山
番付:幕下四十二枚目(2022年5月現在)
生年月日:平成6年3月1日
出身地:富山県富山市呉羽(くれは)
身長:187.0cm
体重:170.0kg
得意技:右四つ・寄り

幕内最高優勝1回
幕下優勝1回
殊勲賞2回
敢闘賞3回
技能賞1回

◎朝乃山関は、高校時代も大学時代も1番ではなかった

富山商業相撲部在籍時も、近畿大学相撲部入部時も、朝乃山関よりも強い選手がいました。チームで一番強い存在ではなかったということです。しかし、大学在学中にどんどんと頭角を表し、大学同期の朝玉勢関(当時:玉木)とともに角界入りすることになります。

そして史上初の「三段目付け出し」として入門したのが朝乃山関でした。「三段目付け出し」とは、アマチュアで結果を残した選手が角界に入門した際に、序の口・序二段をスキップして三段目から番付をスタートさせることができる制度です。この制度は2015年から始まり、朝乃山関が初めての「三段目付け出し」力士となりました。

新十両の場所で優勝決定戦(巴戦)に進出、新入幕の場所でも終盤まで優勝争いに絡み敢闘賞を受賞するなど、初めての舞台に強い印象があります。

関取以上になれる確率は、全力士の内8〜10%大関以上になったことのある力士は江戸時代から数えてたったの251人。昭和38年の入門者(相撲界に入った人)は、1年で250名だったことを考えると、朝乃山関が大関に昇進したことがどれだけすごいことかわかるでしょう。

*相撲一口メモ
番付の順番は下記の通りです。上から強い順です。
横綱
大関
関脇
小結
前頭
---これ以上幕内---
十両
---これ以上関取---
幕下
三段目
序二段
序ノ口

*「新十両」とは「初めて十両に上がること」、「新入幕」とは「初めて幕内に上がること=前頭に上がること」です。

◎強すぎる!朝乃山関の右四つ

横綱相手にも「右四つ」になれば勝てる強さがある朝乃山関。実際に、元横綱の鶴竜から金星を上げています。「右四つ」とは、右手で下手をとり、左手で上手をとること。この形が得意な力士には白鵬、朝青龍、武蔵丸などがいます。

朝乃山関の相撲の魅力は圧力が強いこと。単にまわしを取りにいくのではなく、立ち合いは肩や胸から、時に頭からしっかりと当たり、相手を押し込みながらまわしをとります。前に出ておくことで、自分の有利な体制にもなりやすい(=まわしがとりやすくなる)のです。

前に出る圧力が強いため、自分の得意な形になれなくても前に出ることができます。特に大関昇進前後はその圧力がピカイチでした。

右四つなどの四つ相撲と正反対にあるのが「突き押しタイプ」。朝乃山関には突き押しを得意とする相手に突かれても構わず前に出る圧力があり、どれだけ押されても下半身がしっかりしていて上半身にはしなやかさがあります。現役の時の貴乃花を彷彿とさせます。(相撲ファンにしか伝わらない例えですね…)

◎富山県出身力士としての歴史を塗り替えた

富山県は国体の相撲で団体優勝するなど、相撲が盛んな地域です。しかし、角界入りし活躍したことのある人となるとわずか。

2017年、朝乃山関は1997年に引退した琴ヶ梅関以来、20年途絶えていた富山県出身関取となりました。

さらに朝乃山関の大関昇進は、富山県出身力士で同じ呉羽町出身の元横綱・太刀山(たちやま)以来111年ぶり3人目のことでした。

◎令和初優勝・トランプ元大統領からの授与

2019年5月1日。年号が平成から令和へと変わりました。西前頭八枚目で臨んだ令和初めての場所・令和元年九月場所で、朝乃山関は初優勝を果たすことになります。歴史に残る優勝でした。

この優勝は、令和初めての優勝という意味も大きいですが、ドナルド・トランプ元アメリカ大統領が観戦し、「アメリカ合衆国大統領杯」を渡したという点においても特別でした。

前にも後にもない、この特別な優勝を勝ち取ることができた朝乃山関は、強い運も持ち合わせている力士です。

◎この取り組みをチェック!

ぜひご覧いただきたい取り組みをご紹介しましょう。朝乃山関の強さを感じていただけたら嬉しいです。

◇2019年夏場所(5月)14日目
vs 豪栄道

(7:30ごろをご覧ください)

当時大関だった豪栄道関を破った一戦。朝乃山は前頭八枚目と番付では大きな差がありましたが、それを感じさせないほどの力強い朝乃山を見ることができます。朝乃山関は優勝争いの先頭を走っており、とても重要な一番でしたが、緊張を感じさせない堂々とした取り組みでした。

◇2019年9月場所 5日目
vs 鶴竜

朝乃山関が金星(横綱を前頭の力士が破ること)をとったときの一番です。当たってすぐに横綱を押し込んで、攻めながらの左上手。最後は上手一本で寄り切りました。圧力で横綱を圧倒!「いい相撲!」としか言いようがありません。


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朝乃山関が出場していないため、大相撲を見なくなってしまった…という富山県人もいらっしゃるかもしれません。

7月、朝乃山関が土俵に戻ってきた際には、ぜひ彼の力強い右四つ相撲にご注目ください。

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