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物事の本質を見極める3つの方法

このnoteで伝えたいことは、タイトルの通りですが物事の本質を見極める方法です。

自己紹介のnoteでも書きましたが、私のこの物事の本質を見極めたい性格は幼い頃から(自覚無しですが)でした。そして、社会人になってからその思考法を体系立てて学び、実践することで確立出来たので今回はそれをnoteにしてみました。


物事の本質を見極めるとは何か?

このタイトルと同じですが、そもそも考えるべきことは何か?という言葉に言い換えられると思います。

例えば、社内の会議で召集された時に「これって何について話す会議なの?」と思った経験はありませんか?原因としては、会議の主催者が意図的に内容を伏せているケースもありますが、今回はそうでないケースを想定して話します。

この場合、往々にしてあるのは主催者側が何を話すべきか明確でないケースがあります。「行き詰まったプロジェクトについて話したい」とか「今回発生したアクシデントについて話したい」等、召集された参加者はゴールの見えない迷路に閉じ込められます。

主催者側が、物事の本質を見極められていないのに会議だけを開催することほど不毛なことはありません。

上記のような他人の時間泥棒とならないよう、是非とも物事の本質を見極める思考法を身に付けて頂ければと思います。


物事の本質を見極める3つの方法

結論から言うと、以下の3つです。

①考えるべきことを特定する
②仮説を支える根拠をオープンに考える
③その結論が正しいのか問い続ける

次から例を挙げて説明していきます。


例:「脱社畜すべきかどうか?」

そう問われたら、貴方はどのように答えますか?

ここで、脱社畜賛成派の佐藤さんと脱社畜反対派の鈴木さんがいたとします。

佐藤さんは「月20万円の給料しか貰えないサラリーマンを辞めて、もっと稼ぐために脱社畜すべき!」と答えました。

鈴木さんは「会社員として勤めていれば、様々な福利厚生を得られる上に土日祝で休める。脱社畜しなくても良い」と答えました。

なぜ、このように全く異なる結論となるのか?

それは考えるべきことを特定していなかったからです。


①考えるべきことを特定する

「脱社畜すべきかどうか?」という言葉には、様々な言葉が含まれてしまう余地がある状態です。このままでは、佐藤さんと鈴木さんの議論は平行線のままでしょう。

そこで、まずは「脱社畜すべきかどうか?」の問いに対して、それぞれ解像度を上げていく必要があります。

例えば、佐藤さんの立場から考えると「現在の年収に満足していないサラリーマンは、脱社畜すべきかどうか?」と付け加えると、佐藤さんの答えも納得し易いと思います。

反対に、鈴木さんの立場から考えると「安定した収入を得つつ、休日をしっかりと満喫したいサラリーマンは、脱社畜すべきかどうか?」という言葉を補うと、鈴木さんの意見に賛同したくなりませんか?

このように、考えるべきことの解像度を上げ、しっかりと定義することで議論の軸がブレるのを防ぎます。そして、これは結論を導くまで特定し続ける必要があります。


②仮説を支える根拠をオープンに考える

考えるべきことを特定することが出来たら、次にすべきことは自分の結論を導く仮説を根拠を持って考えることです。「◯◯だから、脱社畜すべき or 脱社畜すべきではない」と言えるために、説得力のある根拠を考える必要があります。

仮説の立て方は様々な方法がありますが、既存のフレームワークを使うと漏れダブりがないMECEなものになります。

例えば、3Cや4P、PEST等の様々なフレームワークがあります。しかし、ここで適切なフレームワークを選ぶことが重要で、更にそのフレームワークに使われないことが肝心です。

フレームワークは便利である代わりに、それに支配された仮説やデータを集めてしまう傾向が強いため、その扱いは非常に難しいと言えます。

今回の例で言うと、佐藤さんの立場から3Cのフレームワークを使い、仮説を考えてみます。
※3Cについてはググって下さい。
※かなりザックリといきます。

▶︎Company(自分):佐藤さんは25歳の営業マン。年収は300万円。会社の期待以上の成果を出しているのにも関わらず、昇給出来ていない。同期でも年収400万円を貰っている者がいるため、正当な評価をされていないと言える。

▶︎Competitor(競合相手):同じ25歳のとあるフリーランスエンジニアは、年収が800万円を超えているとの記事を読んだ。スキルがあれば年収は青天井に上げることが出来る。

▶︎Customer(市場):大企業で働く25歳の平均年収は350万円とのデータがある。佐藤さんは転職することで、年収が上がる可能性がある。

▶︎結論:自分が正しくない評価をされている上、市場の平均以下の年収しか得られない会社を辞めて、自分のスキルさえあれば800万円以上の年収を得られるフリーランスエンジニアになるべきだ。

上記のような仮説を根拠を持って考えます。ただし、重要なのは自分の主観に偏った仮説ではなく、客観的な根拠に基づく仮説であることが重要です。


③その結論が正しいのか問い続ける

これが大事ですね。①がブレなければ、あとは②の仮説と根拠から正しい結論が導けるのかどうか、問い続けることで物事の本質を見極めることが出来ます。

上記の②で出した仮説が正しいとすると、佐藤さんの脱社畜すべき!という答えが正しいと言えます。

しかし、②の自分という切り口で考えた時に、年収400万円を貰っている同期と比べて、佐藤さんは同じかそれ以上の成果を出せていたのか?はたまた、それ以外に同期が評価されている点はないのか?等の疑問があります。

他にも、②の競合相手としてフリーランスエンジニアを出したが、果たして競合相手として適切なのか?佐藤さんがこれまでのキャリアを捨てて、エンジニアとして生きていくのであれば良いが、そうでなければ他業界の同じ営業職の方と比較した方が良いのでは?と反論出来ます。

このように、自分の仮説でさえも正しいのか問い続け、納得が出来なければ②に戻るという往復を繰り返すのが普通です。これが無い方が偏った結論である可能性が高いです。

もしかしたら、この往復を繰り返すことで佐藤さんの答えは、脱社畜すべきでないという結論に変わるかもしれません。それもまた正しい結論だと言えます。

このように、自分で考えた仮説と調べた根拠を自ら疑問視することで、客観性の高い結論を導く過程こそが物事の本質に肉薄していけると考えています。


まとめ

物事の本質を見極める3つの方法というテーマで長文にわたり説明してきましたが、これを身に付けるには常に意識して訓練する必要があります。

私は、これまで自分の考えをうまく表現することが出来ませんでしたが、この方法を体得するために日々実践してきました。結果として、考えるべきことは何か?どのように構造化すると相手の納得感が得られるのか?と瞬時に考えるようになりました。

この思考法が身に付くと「今回伝えたいことはコレ!理由は以下の3つです。まずは…」と、端的に自分の考えを表現出来るようになります。

これが身近で最も効果が出やすいのはメールだと思っていますが、それはまた別のnoteにしたいと思います。

最後まで、読んで頂きありがとうございました。ご意見やご感想あれば、コメントを頂くかtwitterにお願いします。

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