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職業格差「1位コンサル1316万円、64位は介護401万円」

昨日の東洋経済オンラインのアクセスランキング1位の記事は、【最新版!40歳年収「64業界別」ランキング】だった。

副題は「1位コンサル1316万円、64位は介護401万円」。

これこそ、私が大学生の頃、問題意識を持っていた現象だったなあと思い出した。

この圧倒的賃金格差。

* * *

私の従兄弟は、介護の仕事をしている。

遠方に住んでいるので滅多に会わないし、私が社会人になってからは久しく会っていないけど、穏やかで真面目な人だ。いまは亡き私たちの祖父母と一緒に暮らし、面倒をみてくれていた。

お仕事はやはり大変そうで、夜勤もあり、疲れている様子もみてとれた。

もう何年も前の話だけど、「奥さんと子どもを養っていくのは難しいから結婚も難しい」というようなことを言っていたのが印象的だった。

当時の私自身は結婚に関心がなかったので、結婚しなければ幸せになれないと思っていたわけではない。ただ、従兄弟のお兄さんが、「結婚したら男の人が養っていくのがあたり前」という価値観で結婚を諦めなければならないということがショックだった。

何より、介護職に就く人がなんでこんな思いをしなければならないんだ、と疑問に思った。

他人のために身を粉にして働く優しい人が、家族をつくれるだけの給料をもらえない――。

賃金格差とか、職業の評価って何なんだろうと思った。

* * *

少子高齢社会のいま、介護人材の需要はますます増えている。足りていない。

介護の仕事は多くの場合、肉体的にも精神的にもきつい。だけど、多くの人がその介護を担う人びとを必要としている。その人たちのお世話になっている。

それにもかかわらず、なぜ介護職はここまで不当な地位にあるのだ……!

という、純粋なる疑問と憤りに近い感情が込み上げる。

利益率とかビジネスモデルとか職業ごとの違いがあるわけだが、そういったもので賃金やそれに伴う(賃金に伴っていいのか問題もあるけど)社会的な地位が決まることに対する違和感もある。

ここまでの「格差」があるのはなぜなのか。この格差は必要なのか。年収はある一定の金額を超えたら、幸福度に大して影響を及ぼさなくなるだろう。だとしたら、総じてみんながもう少しハッピーになれるちょうどいいバランスがあるのではないか。

そんなことを悶々と考えていた。(だから、社会主義国で、みーんな公務員というキューバにも関心があった。社会主義制度は崩壊模様みたいだけど。)

考えていた、といってもその時は大して調べることもしなかった。恐らくこたえに近い文献などはあるのだろうけど。

でも、ここらへんのこと、やっぱり興味深いなあと改めて思う。私の根っからの平等主義的価値観に反するがゆえに、感情が働くのだろう……。

花を買って生活に彩りを…