ずっと心に引っかかっていること

私の学生時代で一番辛かったのは小学生の頃だったかもしれない。ドラマや漫画のような物を隠す、暴力や傷つけるような激しいものではなかったけれど、「いじめ」は存在していた。主にグループ内での遊びにその子だけ誘わない。話しかけない。孤立。

私はどちらかと言うと傍観者に近かった。その子が急に孤立しだしたのはわかってた。でも私はグループを抜けてその子の支えになろうと行動を起こすこともなかった。

私の中にも確実にその子に対する「負の感情」があったのだ。

私とその子は、片想いしている相手が同じだった。お互いに知っていたけど、同じグループ内で仲良くしていた。

その子が急に「二人で手紙交換をしよう」と言い出した。内容は全く覚えてないけど、本当に他愛のないやりとりだったと思う。

でも急に返事が途絶えた。返ってくるのが遅いな〜くらいに思って特に催促はしなかったけど、ある日、同じグループの他の友達から話を聞いた。

「もちちゃん(私)とBくん(片想い相手)が仲良くしてるの見て、ムカついて、もちちゃんからもらった手紙ビリビリに破いて捨ててたよ」

今思えば、すでにその子をグループから孤立させるいじめは始まっていて、私を自分たちの仲間にするためについた嘘だったのかもしれない。でも当時の私はまんまとその言葉に乗せられた。自分から持ちかけたくせに破くなんて。仲良いと思っていたのは私だけだったのか、と悲しかったし、腹が立った。

教室でその子が一人ぼっちでいても、こちらから話しかけることはしなかった。先生や周りの大人にも相談しなかった。

“手紙を破って捨てた”

実際に自分が見たわけでもないのに、どうしても頭からそれが離れなくて、あなたは私のこと嫌いなんでしょ、と思って見て見ぬ振りをした。

静かで陰湿ないじめが収束したのは確か、中学に上がったから。クラスが変わったり、別の小学校の子達も加わったりで、新たなグループが生まれた。

その子と私は別々の友達と仲良くなり、徐々に疎遠になっていった。


自分の子どもたちが大きくなって、いつか同じ壁にぶつかった時、私はどういう対応を取れば良いんだろうと、昔の私に問いかける。大人になった今でもやっぱり答えは見つからない。

「いじめはやめよう」とリーダー格の子に言え、なんてとてもじゃないけど言えないし、傍観者でいろ、ともやっぱり言えない。傍観者になったことで、こうやって今もずっと引っかかったままでいるのだから。

せめて、誰か信頼できる大人に相談して欲しい。その前に、相談してもらえるような、子どもたちに寄り添える親でいなくちゃいけない。難しいなあ。人間関係ってずっとずっと難しい。

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