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ここ最近イチオシの「本気でトラウマを解消したいあなたへ」

今月半ばに予約していたものが届き、ブログやメルマガの内容から期待していた以上の中身にしみじみと暖かいものが広がって、落ち着いて感想を書こうと思っていたら今になりました。

「トラウマ」という言葉にどんなイメージを持つかは人それぞれだと思いますが、多くの方が『圧倒されるような恐怖体験を経て生じるココロの問題』というようなイメージなのではないでしょうか。戦争、災害、事故、事件、いじめや虐待などの暴力の当事者に生じるものであって、自分には関係の無いものだと距離を置きたいかも知れません。一方でなにかコトが起きると「心のケア」が必要という認識だけは広く共有されるようになりました。

この本ではこの「トラウマ」とはいったい何なのかが、とてもわかりやすく再定義されています。そしてそれは、誰もが客観的に見て『圧倒されるような恐怖体験』と感じるような出来事に起因するだけではなく、時と場合や感受性によっては些細なことで生じることがあるとわかります。カラダに備わっている生き延びるための戦略のなかの「凍りつき」という反応が起きて、それがうまく解除されなければ、どんなことだってトラウマになり得るのです。かねてから、インナーチャイルドとトラウマの違いがわからなくなることがあったのですが、おおいにかぶっている部分があると理解しました。自分の性格だと思っていることが、実はトラウマが原因になっているのは、インナーチャイルドに支配された言動が現れるのと同じで、同様にトラウマが解消されれば本来のわたしに還ることができるのです。そしてそれは可能だ、と。

トラウマの解消に必要なこともたくさん書かれていて、ひとりで取り組めることも惜しげ無く紹介してくださっています。

そして何よりわたしが推したいのは「医療トラウマ」についてわかりやすく書かれている点。子どもを育てるうえで、怪我や病気はどうしてもゼロにはできません。そしてその治療のためには医療機関を利用することだってあります。そんなときに、トラウマの仕組みや、いったいどんなことがトラウマになる可能性があるのかについて全く知識がなければ予防することもできません。知っていればある程度の予防は可能ですし、トラウマが生じた可能性があるときにすべきことだってわかります。そう思うと、この本は心理的、身体的なケアに携わる人だけではなく、子育て中の親御さんにも力強くオススメしたいと思った次第です。

「トラウマ」という概念自体が怖いという方にこそ読んでいただきたいとも思います。むやみやたらと怖がりな人は、ただ気質的に慎重なだけではなく、小さな「怖い」を怖いまま置き去りにして「安心安全」を確認できなかったがために、「怖い」を過剰に避けているかも知れないからです。それでもこれまでなんとか生き延びてきた自分を「英雄」だと思ってねぎらうためにも、この本は役に立ちます。

母子手帳といっしょに配ってほしいくらい!

藤原ちえこさん、素晴らしい本を世に出してくださって感謝です。


そして個人的にとてもツボなのはこのタイトルです。貧血は「治す」といいます。足りない血色素を「正す」感じ。傷は治すともいいますが「癒える」ものでもあります。心の怪我のようにも語られるトラウマはよく「癒やす」ものとして扱われますが、ここでは「解消」。心身の問題で「解消」というと人間関係の悩みや肩こり。「わだかまり」や「こわばり」が解けて消えるから「解消」。自律神経の反応としての「凍りつき」に始まるものだからその「凍りつき」が解けて消えることはまさしく解消。しもやけや軽い凍傷も急激にあっためると失敗しますが、ゆっくり徐々にあたためると回復します。トラウマもいっしょなんですね。〜なんのこっちゃ、と思われた方も読んでみるべし!


タイトルの画像はここ最近、いちばん気持ちが安らぐイメージ。去年のクリスマスにパパ様がインスタにあげたもの。

ではまた。

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