サイレント・ウィッチ一気読み感想文。孤独な天才が孤独じゃなくなる話
依空 まつり「サイレント・ウィッチ」小説家になろう:
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サイレント・ウィッチを なろう で一気読みしたので、感想を軽く書こうと思います。
ネタバレ避けつついきます。
一気読みしたきっかけ
もともと名前は聞いたことがあったんだっけか。
まぁとにかく、人気のなろう小説というのは知っていて、ニコニコ静画の方で無料連載をしていたので、それで読んでみたんですよね。
で、漫画読んだんですけど、まず絵が良い。
モニモニが可愛い。
読んでみる。
主人公は幼い外見の少女で、魔術の天才。
七賢人っていう大層な肩書がついていて、国のトップ魔術師。
でもコミュ障。人と上手くお話できない。
孤独な天才があれこれする話。
大好物。
そのまま漫画を買って読んでみる。
お話も良い。
才能に物言わせて戦うバトルものじゃなくて、護衛(潜入調査っぽい)がメイン。
戦闘シーンも結構頭をひねって勝利ことが多い。
舞台は学校。
徐々に明かされていく謎。
学校生活を通して描かれるファンタジー世界。
改めてみると、ファンタジー世界での新学期ってすごく楽しいですよね。
主人公にとっても新生活。読者的にも新しい世界が描写されていく。
学校生活で彼女を取り巻く世界をしっかりと描写しながらも、話の本筋が少しづつ進んでいく。
そんなこんなで気づいたら漫画を読み終わり。
続きが気になりすぎて、なろうの方で一気読みしてしまいました。
孤独な天才に憧れている。主に、孤独を踏み倒せる才能に
これ以上話すと、ネタバレしてしまうので、ちょっとメタ的に、孤独な天才が好きだって話をします。
ぼっち・ざ・ろっくしかり、薬屋のひとりごとしかり、GOSICKしかり……
かっこつけて言うと、サヴァンみたいな。
突出した才能。
それによる尖ったアイデンティティ
偏屈
だけど、孤独でぼっちなことなんて、その才能が踏み倒してくれるような。
自分自身かなり人見知りで人と馴染めないタイプなのもあって、お話の中で好きになるキャラって、大体社会性に問題のあるキャラなんですよね。
でも、ただただ駄目駄目なキャラだと憧れられない
そんな駄目な状態から努力すべき方向って、自分の得意を伸ばすか、もしくは人ともっと交流するか。ほんとはそんな二者択一じゃないんですけど、ついついその2つを天秤にかけてしまうんですよ。
で、人が怖い自分は、自分の得意を伸ばして、才能を磨いていれば誰か自分の方へ寄ってきてくれるんじゃないか。そんな欲もあって。
そんな、望みも影響しているのか、孤独な天才キャラが好きなんですよね。
ああでもフィクションだ。
結局孤独じゃなっていく
サイレント・ウィッチもそうなんですけど、能力的な部分じゃなくて人間とどう交流するか、「人と出会う」物語なんですよ。というか、物語って、人と会ってどう成長するかみたいなところがあるじゃないですか。
だから、たいてい、物語の中の孤独な天才は自分の居場所を見つけていく。
そんな頃には読者の僕もすっかりその世界を好きになってしまっている。
一気に読む。
読み終わる。
ああ、でも僕はその世界にいないんだ。
そんな喪失感をかきけすように、また次の孤独な物語を求めるのだ。
終わりに
なんか半分以上、私の"お気持ち"だった気がしますが、喪失感が味わえるほどに良い物語でした。サイレント・ウィッチ。
長いけど、今思い返しても話の流れを頭の中で結構たどれるので、本当に面白いお話だったんだと思います。
本編の完成度ももちろん、長さとしては外伝の方が長いという。
本編読んだ人はぜひ外伝も読んで欲しいですね。というかあれ外伝じゃなくて続編じゃろ。
あと、外伝のルイスの戦闘シーンまじでかっけーよ。
魔術も物理も使った、手数豊富な戦闘ってなんぼあってもいいですからね。
ではでは。