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ため息をためつつ、時間を待つ

水曜の夜くらいから、ため息が少しずつ増えてきて。今日、金曜がため息のピーク。緊張もピークを迎えている。

それは、金曜の夜にオンラインでおはなしをすることになったから。

しかも参加者さんは、みんな、はじめまして。お互いを知らない同士が、いきなり、オンラインの画面の中で出会う。どうすれば、たのしんでもらえるだろうか。頭を悩ませる。

はなしの内容は、これまで友人や知人にも伝えていたものであることが、まだ私にとっての救いになっている。はなし慣れているから、参加者さんの様子を画面越しにみるゆとりを持てる(はず)。

どう伝えればたのしく聞いてもらえるだろう、参加してもらえるだろう。と試しながらの2時間になる。

遠足やキャンプなど、おたのしみイベントの前であっても、ため息は出がち。緊張がやってくる。

ここまで大きくなって気づいたのだけれど、どうやら「日時を決めての約束事」が苦手のようだ。

会社員の頃は、新規案件をはじめるたびに胃を痛くしていた。初回の打ち合わせ日を決めたら、それからはため息の日々。2度目以降の打合せも、日程を決めるたびに、ため息が増える。

カウンセラーになってからも、面談予約の入ったときから、緊張している。飛び込みの予約が入ったときは、緊張が一瞬なのに。前もって準備しようとすると、ため息が増える。

緊張していることや、ため息が出てしまう自分が嫌で、なんとかしようとしてきた。けれど、どうにもならなかった。

今は「ああ、またため息をついているのね」と、自分をぽつんと傍観している。

最近になって、気づいたのだけれど。約束の日時が決まると、ため息増えるのは、準備することをしんどく思っているからのよう。

事前に知っているのだから、準備は完全にしなければならない。約束の日時を忘れないように「ちゃんと」時間に間に合って、「ちゃんと」その場に応じた行動をとらねばならない。……などなど、たくさんの「ちゃんと」しなければならないことにむけて、準備することが多すぎて嫌になっているのだ。

もっと、気楽でいい。
終わりが見えない程の「ちゃんと」した準備はしなくていい。準備はそこそこにしておいて、相手と向き合うためのエネルギーを確保しよう。

そう思うのだけれど、ため息をつきながら約束の日時を待っている自分のことを、もうあきらめている。

だって、しょうがないよね。ため息つきつき、日々過ごしているのが自分なのだから。他でため息つくことはないのだから、これくらいなら、まあいいか。

あと2時間ほどで開始時間。終了までは、あと4時間。

それが終わったら、特大のため息をついて。自分にごくろうさんと言うのだ。そして、ゆっくり、お風呂に入ろう。

自分を励ましながら、おはなしをはじめる時間が来るのを待っている。

おはなしを聞きに来てくれる人たちが、たのしく過ごせますようにと願いながら、小心者はため息をついている。

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タイトル上の写真は、ちーぼーさんの作品(ありがとうございます)。

noteをのぞきに行ったら、あじさいの写真がふんわり、並んでた。レンズや撮りかた、アジサイの色で随分と雰囲気が変わるんだ。とてもきれいだった。




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