2021/12/20-21(火)新しいふりを装う保守的思想にご用心
一連のお話、わりときれいにまとまったので昨日で締めとけばいいのですけれど、最後にもう一つだけ言いたいことを付け加えさせてください。
「勝ち組と同じ立ち位置に立とうとするのは、気づいていないかもしれないけど、それ発想が保守だよ」と。
これは本当に言いたい。というか今年ずっと言ってる。古い伝統と戦うワタシという誇らしげなお顔をしているけれど、いやいやそこばかりに固執し続けるのは古い価値観からちっとも脱却できてない証拠だよ。
不運にも追いやられてしまった先で、それこそ古い人たちがうらやみ真似したくなるような新たな価値観と幸せを開拓するのではなく、追い出された土地にいつまでも執着し、さあどうやって奪還してやろうか、そして私たちをバカにして追い出したあいつらにいかに思い知らせてやろうか、ということしか考えていない人たち。
私が同性婚に賛成しているのは現状の結婚制度が私たちを守るようにできていると考えているからこそ同性同士であっても一生添い遂げたい人たちには法的保証がされてほしいと思う気持ちがあるからであり、選択的夫婦別姓がおかしいと思うのも根っこは同じで、「夫婦同姓」という些細だけど絶対的なルールが私たちの心をしっかり守ってくれているのを実感しているからこそ、姓の部分さえ妥協すれば結婚できるという恵まれた状況にあるくせに、そんなに自分の姓が大事なら事実婚を貫き、法的保護よりも夫婦別姓を選んだ結果の幸せを世間に見せつけなさいよ、と正直思うのです。
少なくとも私は真似たくないもん夫婦別姓。うらやましさがみじんもない。それにね法律がそれを許すと「別姓を強要される」不幸な人も出てくるんだよ。そういうもんなの。法律で保障されるべきなのはそういう弱い人たちなのに。
だいたい生まれ持った姓を大事にしたいというのもまた保守的発想では。
自分たちこそが新しい保守に成り代わろうとしている革命戦士たちにはご用心あれ。
武者修行中です。皆様に面白く読んでいただけるような読み物をめざしてがんばります。