2021/8/24-25（水）「やったもの勝ち」の世の中はいやだ

今回のコロナ騒動で一つ見えてきてしまったことは、

「周りからどれほどひんしゅくを買うことになろうが、やってしまえばこっちのもん。いいから動け動け」

という価値観に基づく行動を取ることが、少なくとも短期的視点においては今の日本では正解になってしまった、ということです。

オリンピックしかり、苗場のフェスしかり、これはコロナとは関係ないけれど無期限謹慎だったはずの選手が約10日後には違うチームでホームラン打ってるしかり、なんだろこのモラル崩壊感とバカバカしさ。

すべての始まりは時期尚早だった一連のGoToキャンペーンだったと思います。あれも「ほら、やってよかったでしょ」。オリンピックだって「ほら、やってよかったでしょ」。全部この一言で終わらせてしまうから、振り返りも反省も、今後への課題も何もありません。そのうえ旅行・観光業界やアスリートという人間の盾を立てられ、「彼らの生活を、気持ちを考えないのか」とやられてしまうと、私たちとしてはもう何も言い返せなくなってしまいます。

怒りが先立ち今回は意地になってワクチン予約を取った私ですけれど、これマスクやトイレットペーパーの争奪戦に並ぶ人たちと何が違うんだろう。情けない気持ちになりました。でも予約さえ取ってしまえばこっちのものなのも事実。遠慮してたらいつまでたってもワクチン打てなかった。

こうして我慢のきかない人たちが、自分たちのやりたいことを実現させないと気の済まない人たちが、様々な理由にかこつけてそれぞれの行動を正当化させていきます。そしてそれが正解になる。我慢しなかった人たちばかりが得をする。誰かに譲り、遠慮した人たちばかりが損をする。

いやな世の中になってしまいました。

だけど見る人はちゃんと見ているわけで、長期的にはこんな価値観続くわけないと信じてはいますけれど。