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2020/8/23-24(月)テレビアニメ「サザエさん」と手芸


昨夜の「サザエさん」を見ていて気になったこと。

マスオさんと同僚(男)が話をしています。同僚は趣味で手芸をはじめ、先日は奥さんにワンピースを自作して喜ばれたのだと語ります。影響を受けたマスオさんは俺もやろうと布を買ってきて裁断するのですが……

ちょっと待ちなさいよ脚本家さん。洋裁をどういうものだと思ってるんだい。ワンピース一枚作るのに、しかも人が着て外出できるレベルのものを作るのに「先日ワンピース作った」くらいの手軽さでできるわけないだろう。

まあ百歩譲って「アッパッパ」だとしよう。えりぐりゴムにして、すとんとしたシルエットにして、ノースリーブで。それなら女性の体のラインに左右されることなく、端の処理もジグザグミシンでなんとかごまかし、ミシン一台かたかた駆使すればなんとかなるでしょう。

事前の布の水通しとか(これで一日かかる)縦目横目とか裁断時の柄合わせとか細かく気にしなければいけないことがほんとにいっぱいあるし、ミシンだって言うほど簡単でもないんだぞ。上糸と下糸の調整もしないとだし、そもそもきれいにまっすぐ縫うの自体、技術なのよ。

今回は洋裁でしたが編み物でもこの手の「脚本家、お前一度もやったことないだろう」疑惑がね。セーター一枚編むのにどれだけ手間と時間かかるか知ってんの?と。あと材料費ですよ。ワンピースもそうだけどセーターも「人前に着て出られるクオリティ」のものを作ろうと思ったら、もうそれだけで既製品の倍とかしたりしますから(作業費まで含めたらそれどころじゃない)。

アニメくらいスルーすればいいんですけどさ。なんで「やったことない人」ってのはどうしてこうもまあ、「やる人」の労力や技能やら、そこにかけてる気づかいや手間暇、すべて過小評価するのかねえ。

かと思うと昨日は「だし一つ取るのにどれだけ大変か」を扱っていたりするし。ははん、Twitter炎上案件があれば学ぶんだな。

武者修行中です。皆様に面白く読んでいただけるような読み物をめざしてがんばります。