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2021/8/28-29(日)唐突ですが数学の話


このタイトルで、まさかの昨日の続きなんですこれ。

先に断っておきますと私数学そんなに得意じゃないです。得意じゃないからこそ今でも心に残っているのかもしれない言葉があります。

数学はやみくもに解いちゃだめ。エレガントに解かないと。

高校時代に出会った数学の先生の言葉です。

数学には解の公式を始めとしたいろんな公式だとか定番の解法だとかがありがたいことにいくつも準備されていて、暗記したそれらをしこしこ使っていれば正答にたどり着く可能性は極めてあがるという点で、数学センスのない私のような者にはこれほど有難いものはなかったのですけれど。

そうではなく、目の前の問題の本質を見抜きなさいと。問題をじっと見、その奥にあるもの、解くべき課題を見出したうえで、課題に直接アプローチするための道を探る。

そりゃまわりからしこしこ攻めても正答にたどり着ける問題もまたたくさんあります。手間はかかるけど手間さえかければ解けるというもの。ただこの場合、難しいものを難しいままに取り組むので、複雑だし、途中でけっこう間違えます。

本質をついたアプローチは、手を動かす前に頭をフルに動かすので、実際に取り掛かるまでにそこそこ時間がかかるのですが、無駄な作業はほぼなく、シンプルにまとめられた美しい数式と明晰な解答が紙の上に繰り広げられます。

もちろんいつもいつもこううまくいくわけではないです。結局泥臭く解くしかないものもあるでしょう。ただ、最終的にそれしか手段がなかったとしても、最初はいったん問題から距離を置いて「これ他の解き方ないのかな」と疑い、観察分析するの、大事だと思うんですよね。

数学は怠け者の学問。その先生はこれも口癖のように言っていました。

本気の怠け者こそが物事の本質を見抜き、最短かつ簡潔なわかりやすい道を模索しようとする、誠実なる探究者。

考えたがらず勤勉だけを言い訳にする人たちこそ、真の怠け者ではと疑うのです。


武者修行中です。皆様に面白く読んでいただけるような読み物をめざしてがんばります。