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2020/8/27-28(金)足跡はそこにある


これが最後の収録になっちゃったんだなあと思いながら見てました。

積極的にはテレビを見ない私が好きな、数少ない番組の一つ。週一回、木曜日という絶妙な曜日の晩、おしゃれな雑誌の中に迷い込んだような番組。MCもいったいどういう基準でこの二人をチョイスしたんだかいまだにわからないほど不思議かつ絶妙の組み合わせ。民放では冒険すぎてありえないだろうなあ。JUJUと三浦春馬、二人ともとても自然体でおしゃれでね。

人は必ずどこかでいなくなるし、その人がある日突然、急に消えてしまっても残された人たちにとっての明日は変わりなく続いていくし、でもなんだかね、この番組の先に、まだいる気がしてしまうんですね。

昨日は日本の手仕事で作られた台所の道具たちをめぐる旅でした。槌でのたたきだけで作られた銅製のやかんや、何度も何度も塗り重ねられた普段使いの漆器、不純物を叩き飛ばしかたく鋭く鍛え上げられた包丁、南部鉄器の技術を用いて作られた火の通りのいいフライパン。

技術ってのは人で、人の鍛錬と生き様で、つまりそれは一人の人間がひたすら地道に積み重ねてきた先にしかない歴史であり心で、技術が失われていくというのは、引き継がれることなく立ち消えていくということは、心を失うことでもあるように私には思われるのです。

誰かの生活を支えるためには何が何でも売れてもらわなければ困る、そんなものやサービスばかりが身の回りに溢れている中、私たちにとって必要なもの、道具として有能なもの、そのうえいつまでも飽きのこない素敵なもの、選ぶための羅針盤すら見失っていたり。でもね、ちょっと一歩を踏み出してみるだけでほら、私たちがほんとうにほしかったものたち、世界にはこんなにあふれているんだよ。

不定期でもいいから、なんらかの形で続けてほしいなと思います。

武者修行中です。皆様に面白く読んでいただけるような読み物をめざしてがんばります。