2021/4/23-24（土）上映前の注意事項に唸る

映画を観てきました。腰を据えて長文で書きたい思いが強いので、近々頑張ってみます。観てきた映画は『ミッドナイトスワン』です。先日たまたまカーラジオで聞いていたNHKラジオ第一、ゲスト出演していた草彅くんの話をきっかけに90秒の予告編を見て「これはたぶん間違いない」と足を運びました。おすすめかどうかだけを答えるとしたらおすすめです。あ、でも男性には一部苦痛に感じるシーンがあるかも。

今日書きたいのは映画の感想ではなくて、上映前の注意事項です。これはTOHOシネマズが上映前に流していたもの。

「上映が始まるまでは飲食はお控えください。飲食は上映が始まってから」

なんとわかりやすい。あまりにシンプルなこのルール。メリハリもある。

なぜ上映前は飲食しないでと言われているかというと「上映前はしゃべるものだから」という現実を踏まえているから。しゃべると飛沫が飛ぶのでマスクを必ずしてほしい。ということは飲食はできないということ。リスクも高いですからね。

だけど上映が始まったらそもそも「会話厳禁」なのですから、誰もしゃべらない。だからリスクはぐんと下がるので、飲食してもいいですよ（ただし飲食が終ったらマスクをつけてね）と。

今私たちが与えられるべきルールってこういう形のものだよなあと思わず唸りましたよね。

「何がだめか」を一つシンプルに提示し、だから「この時はいいですよ」と、際限なき禁止事項ではなく、たった一つの許可によってルールを決める。

この場合は「飲食は上映中だけにしましょう」というたった一つの許可。

禁止で人の行動を規制しようとすれば、禁止されない例外を探し出してはルールを破る人が後を絶たず、それを見つけ次第また禁止をし、また破りというイタチゴッコが繰り広げられるだけ。

そうではなく「何ならしてもいいのか」を、たった一つ見つけ出すことが、人の上に立つ、頭のいい人に本来期待されていることなのでしょうけど。