見出し画像

イーヴォ・ポゴレリッチ at サントリーホール

イーヴォ・ポゴレリッチ 
ピアノ・リサイタル

⇨今、何があってもどうしても聴きたいアーティストの間違いなく第一位。アルゲリッチもポリーニも大好きだが、絶対に現在進行形で聴かなければいけないのはポゴレリッチだ。グリモーもかなり聴かずにはおられないピアニストだが、ポゴレリッチがとんでもないドラマを乗り越えて到達した現在の境地はグールドや全盛期のアルゲリッチやポリーニに並ぶものだ。

 一時機の現象学に沈み込んだようなテンポや時間の彼方の演奏も凄かったし、若かりし頃の聞いたことのない世界を描き出すショパンやバッハ、スカルラッティ、ムソルグスキー、ラヴェルもヤバかったが、今彼が描き出す、様々な世界を乗り越えたメランコリー、スラブ的な抒情の世界と、澄明で明晰なピアニズムの極致と言う氷と炎を撚り合わせた上で統合された世界はあらゆるもの、作曲家、作品をポゴレリッチにしていく。

 今夜のショパンとシューマン、シベリウスとシューベルトをと言う二つのセットも聴けたことを至福に感じる世界だった。

2024.1.27sat.
19:00
2024年1月27日(土)
19:00 開演(18:30 開場)
VENUE
東京/サントリーホール

PROGRAM
ショパン
前奏曲 嬰ハ短調 op.45

シューマン
交響的練習曲 op.13(遺作変奏付き)

シベリウス
悲しきワルツ op.44

シューベルト
楽興の時 D780 op.94

https://www.kajimotomusic.com/concerts/2024-ivo-pogorelich/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?