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1人暮らしという病


だいぶ前だけど、テレビのトーク・ショーでジョニー・カーソンが
「ディズニーランドとかけてセックスと解く。その心は」という謎かけで、
「両方ともそこに行きつくまでに永遠の時間がかかるが、いざとなると数秒で終わってしまう」と言ってウケてたっけ。

「ディズニーランドという聖地」-能登路雅子著

 1人暮らしをするということは、世界と断絶された空間を所有するということと同義である。

 1人暮らしを始めると、その病に気づく。自分という肉体が、六面体に囲まれた空間に無造作に存在し、そこから逃れるという行為は、同時に自らにかりそめの、しかし確かにそこにある世界との接点に手を伸ばす行為だということに。


 いやー、1人暮らしの夜はキチーぜ。
そんなに嫌なら、同棲するかシェアルームでもすればいい。連日ルームパーティでもすればいい。人の部屋で泊まればいい。うん。その通り。まじ1人暮らしって、「現代人なら人生で一度はやってるべき事だけど、辞めたいと思ったらすぐやめるべき、わざわざ続ける意味はない」と思うね。わざわざ孤独を浴びるように享受できる環境にい続ける意味ないと思う。

 「孤独を飼い慣らせ」「孤独は君を成長させてくれる」「天才は、いつもどこか孤独な人間だ」
 
 うるせー。孤独が嫌で人を求めて何が悪いんだ。孤独から逃れようとして夜の店に行く人を、僕は否定しない。ガールズバーに行った時、正直バカバカしさは感じたけど、お金で孤独を埋めるために、キャバ嬢やコンカフェ嬢に貢いだりしてる人がたくさんいることに関して、気持ち自体はとても分かる。時として、友達でも家族でも満たせない寂しさというものはあるからだ。孤独と性欲の抱き合わせなんて、もう手がつけられない。同時に満たせる行為なんてこの広い世界においても約1つしかないからさ。

「孤独を埋める」と「孤独を満たす」は、全然違う。
孤独を埋める行為はたくさんある。趣味に没頭するとか、友達と電話するとか、酒を飲むとか。僕は夜にYouTube見ることがやめられない。おバカな企画動画でYouTuberにべちゃくちゃ喋ってもらうことで、脳が余計なことを考えないようにする。その時間を読書や映画に回せば、どれくらい自分の成長につながるだろうか。そう思って実行してみるけど、どうしてもしばらく経つと、YouTube見ながら寝落ちする生活に戻ってしまう。夜は意志力もほとんど消費されてしまってるし、どうしても孤独感から逃れることを最優先にしてしまっている。酒に浸るよりはマシかなとは思う。

 孤独を満たすには、まあ上でも書いた通り、アレするしかない。文字通り、人と触れたり、繋がったりするしかないと思っている。みんなはどう?人生経験豊かな方、孤独を「満たす」他の方法があったりするならコメントで教えてください。

 孤独を「埋める」の中でもかなり有効なのが、友達と喋ったり、一緒にゲームしたり。対面でやるとなお良し。だから世界中で、人と酒飲みに行くってのは覇権コンテンツな訳だ。大学で飲みサーが乱立するのも、新天地で1人暮らし始めた大学生が多いからっていうのは間違いなく理由の1つでしょう。桃鉄やスマブラがあんだけ人気なのも頷ける。

 そうやって孤独を上手く埋めることができてる同世代の人たちと比べて、僕は明らかにそれが下手な方の人間だ。下手というか、夜1人でいることがめちゃくちゃ多い。

 今まで、ノミサーとかあり得ねえぜ、アルコール体にぶち込んで何が楽しいんだって思想だった。友達と遊ぶ時も、オールはほとんどしない。そんなのつまらないとか言われるけど、いや知らんし。そんなくだらん事せずに、自分を向上させる事を第一にやっていくぜと胸に刻みながら、最近の夜は「バキ童チャンネル」でぐんぴぃ、土岡、山田ボールペンのキレキレなコメントに舌鼓を打っていた。動画では無表情が多めな金子さんが予想外な角度からの笑いを生み出した時には思わずニヤニヤが止まらない。

 
 夜くらいは、孤独に負けていいんじゃないか。1日頑張って、やるべきことやって、夜も孤独に打ち勝てって、そりゃ1週間とかならできるケド、ずっと勝ち続けるのは相当しんどいだろう。もちろん早く寝るってのも方法の1つ。起きてたって状況プラスにはならないんだから、さっさと明日に回してしまおうって考えは間違いなく正しい生存戦略だ。
 
 というかさ、1人が寂しいからって、外に行って、何十人もナンパしてやっとこさ成功させないといけないとか、1時間万超えのお金払ってやっと相手してもらえるって、なんでこんだけ夜の孤独を回避するのって大変なんだよ。

 もう一回言います。孤独を「埋める」と孤独を「満たす」は全然違う。そして、埋める方法は結構あるけど「満たす」のはハードル高い。
大人1人が生活していくのに週5日6日も働かなければいけなかったり、当たり前であって欲しいことが、なんでこんなに大変なんでしょうか。まあ、あんま深刻に考えずに、毎日やっていくだけや。

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