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アクシデントに慌てず対応するために火災保険の契約を確認する#16

自宅や実家の建物に掛けている火災保険、どんなアクシデントが起きたときに保険金が出るのか、把握されていますか?
もしよく把握できていない方は2022年9月までに契約内容を確認することをおすすめします。


日本の住宅 5軒に1軒は無保険

相続税の申告の時に、契約時に長期間の保険料を一括払いする長期契約の火災保険料について、相続税の対象になることがあります。そのため不動産をお持ちの方には火災保険の加入状況をお尋ねしています。

ご遺族が内容を把握されていたり、既に名義変更されていたり、状況は様々ですが「そういえば・・・保険に入っていないね・・・」ということもあります。

内閣府が試算した「持家世帯の保険・共済の加入件数・割合(2015年度末データ)」によると、火災補償を付けている持ち家は82%。

水災補償ありが66%、地震補償ありが49%ですので、それと比較すると加入率が高いといえます。
しかし5軒につき1軒は、火災補償が付いていないということになります。

2022年10月から 火災保険料の見直し

もし実家が無保険であった、または内容がよくわからないので保険代理店に相談の上見直しをしたい。
そんな方は、2022年9月までに検討することをお勧めします。

2022年10月以降新たに契約する火災保険は、都道府県・マイホームの構造・築年数によって異なりますが、保険料率が値上がりになる可能性があるからです。

【参考】
契約者が負担する火災保険料率は
・保険金支払いに充てる「純保険料率」
・各保険会社の事務経費等の「付加保険料率」
で構成されています。
このうち純保険料率は「損害保険料率算出機構」が自然災害リスクなどから決めた「参考純率」が元になります。
参考純率の全国平均は近年毎年引き上げられています。
2018年改訂 5.5%引き上げ
2019年改訂 4.9%引き上げ
2021年改訂 10.9%の引き上げ
しかし築浅物件の割引や、所在地ごとの災害リスクに応じた算定が行われているため、必ず値上げされる訳ではありません。

契約内容を知らなかった・・・残念な修理

近年台風や大雨による深刻な災害被害が出ています。火災保険は火事だけではなく、そのような風災害での被害でも補償されるものがあります。

もし実家や所有不動産が無保険であれば、台風シーズンの前に契約申込の検討をお勧めします

また火災保険が加入済みであったとしても、どんな時に保険金を受け取ることができるのか、把握しやすいようにしておきましょう


例えば
「子供が触った一眼レフカメラが落下し、使えなくなった」ケース。

落下故障の時は家電メーカーの保証対象外になることが殆どだと思いますが、偶然の事故で家財が使えなくなったものについては、火災保険の対象になることがあります。(建物の火災保険に加えて、家財も対象に含めて契約している必要があります)

本当は保険で対応できたはずの修理代などが、知らずに修理を終わらせてしまった・・・なんてこともありえますので、アクシデントが起きる前に、ぜひご自身や実家の補償内容を確認されてください。


保管しておきたい書類

万が一に備えて、自分だけではなく家族にも保険の契約内容や、内容を相談したいときの相談先がわかる、次のような資料を書かないエンディングノートに収納しておきましょう。

・保険証券
・契約内容がわかるパンフレット
・保険代理店担当者の名刺、会社案内
・保険代理店担当者の異動、転勤、独立挨拶の手紙(この契約について相談する現時点での担当者が分かるもの)

なお家財保険の対象になり得る高価なもの・貴重品情報の取り扱いについてはこちらの記事も参考にしてくださいね。


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